間違いで始まる物語

seabolt

第20話 「うそ」

後ずさりをする山本・・・


その前に


近づこうとする見知らぬ男。


山本の姿から嫌がっているのが恭介にはわかった。


そして


その男が別れた相手であることも・・・


「ちゃんと話そう・・・」とその男が言う


ただ黙って後ずさりをする山本、


「もう一度やり直せないか?」


とにじり寄る男・・


二人は少しずつ恭介の方に近づいてきた。


山本のどんと背中に何かが当たった。


振り向くとそこには恭介が立っていた。


「どうしたんだ。はるかさん・・・そんな顔をして」


とやさしく話しかけ、恭介は、山本の前に立った。


男は戸惑いながら


「何だ、お前?」


「誰だっていいだろ。」


「はるかとどんな関係だ。」


「あんたと関係ないだろ。はるかさんが嫌がってるじゃないか。」


男は驚いたように二人を見ていた。


「はるかさん・・行こ」


恭介が山本を出口の方へ引いて行こうすると


「まて!俺は、はるかに話があるんだ」


山本の手を引っ張る。


「話すことなんて何もないわ。西村さん」と手を振り払う山本


「はるか・・」


山本の方をさびしそうに見る西村


「もう・・・終わったのよ。私達・・・」


「やり直さないか?」


「もう・・・無理よ・・・」


山本は、西村から目を離し、


「久保君・・・行きましょ。」


二人は、西村を残して出口に行った。


西村は、困惑した表情のまま


「くそっ」


とつぶやき空を見上げた。


どきどきしながら階段を駆け下りる二人・・・・


お互いの手はしっかりと握られていた。


下の階に着いた二人、少し息が上がっていた。


「ありがとう・・」


山本は恭介の方を向いて話した


「助かったわ・・」


「どういたしまして・・・」


笑顔を見せる恭介に、笑顔で返す山本・・・


「よくあんなこと、言えたわね。」


「俺もよくとっさに出たな~と・・」


「とにかくありがとう・・・」


お互いを見ているうちに手をつないでることを思い出し


ぱっと手を離す・・・


しばらく無言で違う方向を見て・・・


並んでいる二人。


「あの~」


お互い話しかけようしたところへ野村が現れ


「どうしたんですか。こんなところで・・・」


と話しかけてきた。


どきっとする二人・・・


「別に・・・たまたま、会っただけよ」と切り返す山本


「じゃぁ、野村さん。山本さん・・・」とそそくさと逃げる恭介


「るみちゃん、わたし行かないと・・・」と野村を置いて、山本も逃げた。


なんかへんねぇと野村は思っいると


階段から浮かない顔をした西村が降りてきた。


「こんにちは」と挨拶しすれ違ったとき野村は、


この人この間・・・


会った人だと思い出し、とっさに隠れた。



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