間違いで始まる物語

seabolt

第4話 「変身」

恭介の女装が完了した頃、


山本がフランにやってきた・・・


女装のできに満足した勇気は、遊びで服を着せ、


待合に座らせ、女性誌を読んでおくよう


恭介に指示していた。


「勇気ちゃん・・・?」


店内に入ってきて山本が勇気を呼んだ。


恭介は、指示通り座って本を見ていた。


その目の前には、山本が・・・


そして、店の奥から勇気があらわれた。


「こんばんは、はるかさん・・・」


二人は普段通りの会話をした。


その光景を見ている恭介、自分の格好が恥ずかしくて


早く見つけてくれ~そう心で叫んでいた。


「ねぇ、みせて・・・」


山本は気になるのか勇気をせかした。


「はるかさん・・・慌てないで・・・」


止めようとする勇気の背中を押して奥に入っていった。


店の奥には、恭介の姿はなかった。


「あいつ・・・逃げて帰ったの?」という山本に


「さっき、いたでしょ?」


何もなかったように言う勇気・・・


「勇気ちゃん? 私をからかってるの?」


勇気をにらむ山本


「だから、入口にいたでしょう?気づかなかった?」


「えっ・・・」


慌てて入口に戻る山本・・・


そこには、本を読んでいた恭介が・・・


山本はその姿を見て・・・・


「ひょっとして・・・・久保君?」


「・・・」


手を小さく上げて振った。


「うそ・・・・・」


山本は驚愕を隠せなかった。


「どう? 明日、午後から服をあわせるから・・・」


勇気が言った。


「信じられない・・・」


「あと、服で全体をいじって、そぶりとかも・・・」


勇気が話していると山本は思い出したかのようにメモを渡した。


「久保君・・・明日、あなた恭子ちゃんだから・・・一応、私の後輩ってことで、これをよく読んでおいてね」


「それと、明日、本当に頼むわよ・・」


最後に念を押した。


翌朝、会社に出た恭介・・・


真っ先に会ったのは、暗い顔をした渡辺だった。


「恭介・・・」


「どうした。」


「振られた・・・完璧に」


「あっそう・・・」


そうだろう、野村さんかなり怒ってたもんなぁ・・・と恭介は思いつつ、


「そうそう、野村さん・・・見かけによらず、きついぞ・・」


渡辺が恭介に話していたら目の前に野村の姿があった。


「おはよう・・・」


渡辺の後ろから野村が挨拶をしてきた。


渡辺は、びくっとして、直立不動になった。


「あっ・・・おはよう・・・」


恭介が挨拶を返したが・・・


野村は目をそらして、行ってしまった。


「あ~、びっくりした・・・いたらすぐに言えよ。」


恭介に八つ当たりをする渡辺・・・


「そんな・・・あっという間じゃないか?」


恭介がそう言い返すと、渡辺は少しため息をはいて、


「今日付き合えよ・・・・」


「今日は、無理だ・・・」


「何~!!、俺が振られたのに親友のお前も付き合ってくれないのか?」


「誰が親友だ・・・・・・というより、今日は午後から、家の都合で無理・・・」


「そうか・・・」


残念そうに渡辺は、去っていった。



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