モブキャラな私が孫子の兵法を手にしたら♪

seabolt

第25話 お・・おらは、越前のちりめん問屋の韮川新之助だ・・・あふううん・・・

「貴様、な・・・名をなんと申す」


「赤胴鈴之助だ!!」


じゃんじゃじゃ・・・じゃんじゃ・・・
じゃんじゃじゃ・・・じゃんじゃ・・・


ケーンを取っては日本一に・・・


ちーがーーーう!!


「何を申しておる。お主が申したのではないか」


尋問している私の名は、モンスターRなんだけど、目の前のお茶らけキャラをやっている韮川新之助という男、中々本性を現さない。どうみても、イーストランドの上級士官なんだが、さっきから、こういった具合ではぐらかされる。さっきもそうだった。


「わたくしは、英国のちりめん問屋を営んでいる。お・・おらが、韮川新之助だ~!!あふーーん!!」


そんなことを言ってお尻を振っている。やっていて恥ずかしくないのだろうか?どこまで本音なのかが解らない。かと言って、こんな面白いやつはいない。と思った瞬間


「クックロビン音頭!!」


「へ?あ・・・わ!!なんだ!!パパンがパン!!だーれが殺したクックロビン!!だーれが殺したクックロビン!!だーれが殺したクックロビン!!」


私がかけた魔法”クックロビン音頭”でずっとクックロビン音頭を踊っている彼だった。


「あーそーれ!!だーれが殺したクックロビン!!だーれが殺したクックロビン!!だーれが殺したクックロビン!!とめてくれーーーロビン!!体が~!!!ロビン!!助けて―ロビン!!」


といった具合で踊り続けている。そろそろ、あきてきたな。


「ストップ」


クックロビン!!が終わった状態で止めてみた。


「う・・・ぐ・・・ぜぇぜぇぜぇ・・」


ほう、あの状態で私を睨んでいる。体力はありそうなんだけど


「ここへ何しに来たんですか」


「ぜぇぜぇぜl・・・」


彼は睨んだままあの体制を維持している。タフな人だな


「さあみなさん・・お手を拝借、パパンがパン!!だーれが殺したクックロビン」


「わ~!!ロビン!!」


こうして、彼はみっちり一時間、クックロビン音頭を踊ることになったんだけど、そろそろ限界かな


「ストップ!!」


再びクックロビン!!が終わった状態で止めてみた。


「う・・・ぐ・・・ぜぇぜぇぜぇ・・」


息も絶え絶えに顔を上げることすらできないようだ。さてと


「ここへ何しに来たんですか」


「ぜぇぜぇぜぇ・・・」


「まだ踊りますか?」


「い・・いえ・・・ほ・・・本当のことを言います。お・・おらが、韮川新之助だ~!!あふーーん!!」


まだ続けるか?思わず魔法をかけそうになった瞬間


「ま・・待ってくれ!!俺は、お代官様に言われて、ここの調査に来ただけだ」


なるほど、イーストランドのお代官様に言われてか、って?お代官様ってなんだ?とおもっていると、横からウサドンが


「イーストランドのお代官様だと!!」


驚いた表情で叫んだ。何が何だかわからない私は思わず。


「ウサドン!!お代官様って誰?」


私の一言にずっこける一同だった。













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