創造した世界はとても大きかった。

トース豚

2~新たな世界

「…ついたか」

俺はメリスに異世界に送ってもらい、やっとついたところだ。

「まさか消えてから異世界に来るのに1時間くらいかかかるとはな。」

そんなことを言って回りを見るとひたすら木、木、木、森にいた。

「まずはこの世界での俺のステータスが見たい。確か鑑定スキルをもらったはずだ。《鑑定》」

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名前 赤嶺 樹
種族 人間
職業 無し
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Lv 1
HP 50
物理 20
魔力 5
物防 15
魔防 5
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魔法

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固有ユニークスキル

創造
《自分の知るあらゆるものを具現化させることができる。しかし、生物を具現化することはできず、自分が強く思うものしか具現化できない。》
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スキル

鑑定 剣術
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「なるほど、俺は魔法は得意じゃないが剣術は行ける感じか。て、この固有スキルはなんだ?かなりレアなスキルなんじゃないか?条件はあるが、まあいい、この森を早く出て町にでも、」

「ギギ!」

「ん?」

振り向くとそこには木のこん棒を持ったゴブリンがこちらを睨んで襲ってきた。

「うわっ、危ない。少し遅れてたら攻撃をくらってるところだった。よし、俺のスキルを試すいい機会だ。《創造》!」

そういうと樹はまず鉄の剣を思い浮かべた。すると鉄の剣ではなく、木刀が具現化された。

「木刀か、俺の思いが足りないのか?まあいい、これでやってやる!」 

するとまずは正面からゴブリンに接近する。しかし、すぐに弾かれてしまった。 

「ダメか、ならこれでどうだ!」 

樹はすぐそばの茂みに隠れた。そして少しずつゴブリンの背に回る。

「今だ!」

「ギギャャャャャ!!」

木刀を力いっぱい振り下ろすとゴブリンは悲鳴をあげ、その場にバタンと倒れた。

「ふぅ、ゴブリンって雑魚モンスターだと思ってたが、リアルに見ると迫力あるし以外に強かったな。さあ、さっさと森を抜けよう。」

そうしてゴブリンを倒しながら出口に向かっていった。

「お?出口が見えてきた。ゴブリンはもう10体くらい倒したか?やっとゴブリン達とはおさらばって、ん?あれは。」

すると森の出口にすごく強そうな熊に似たモンスターがいた。右手には長くて曲がった剣を持っていた。

「あれは流石にまずいんじゃ…とりあえず鑑定だ。《鑑定》」

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名前 デスベアー
種族 魔族
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Lv 250
HP 12000
物理 800
魔力 350
物防 500
魔防 200
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魔法

不明
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固定ユニークスキル

恐怖
《不明》
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スキル

不明
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「…無理だ。ここは一旦あいつがいなくなるのを…」

「ガ グガ グガァァァァァ!!」

「な、ばれた?何でだ…て、そんなことなんだっていい!早く逃げなきゃ!」

急いで逃げるがデスベアーはあり得ないほど速く、一瞬で回り込まれてしまった。

「クソッ、こうなったらやるしかないか!ここは盾を《創造》!」

「クガァァァァ!!」

「な、盾ができない…こうなったら木刀でもいい、二本あれば!《創造》!」

しかし、木刀すらも創造することができなかった。

「何でだ…まさかこいつのスキルかなにかのせいか?俺の二回目の人生はここまでか。」 

するとデスベアーは剣を樹の頭に振り下ろした。しかし、ある女性の声とともに剣は頭の少し上で止まった。

「《電磁波》!」

「グガァッガァ!?」

「た、助かったのか?それにしても今の声は…」

女性はデスベアーを相手に互角かそれ以上に戦っている。

「《磁力》!」

「グガ!」

女性が叫ぶとデスベアーはすぐそばの木に吸い寄せられ、木に張り付いた。よく見ると木には小さな磁石が埋め込まれていた。いつの間にか埋め込んだのだろう。

「さあ、どうしてこんな高レベルのモンスターがこんなところにいるのかしら?ここは高くてもレベル15くらいまでのモンスターしかいないはずなんだけどね…」

そういうと女性は俺の方に歩いてきた。

「大丈夫?怪我はなかった?」

「はい、おかげで助かりました。ありがとうございます!」

「いいのよ、それにしても貴方、ここには来たばかりなのかしら?ここはさっきみたいなモンスターはいないはずなんだけど、調査が必要みたいね。それじゃあ私はトドメを刺して帰るわね。」

「あの、本当にありがとうございました。」

「貴方は悪くないしいいのよ、私はラタプタ、ラタプタ・ラターク。」

予想はできていたがやっぱりそういう名前なのか。

「俺は赤嶺樹です。」

すると俺の名前を聞いたとたんに首をかしげ、

「変わった名前ね、覚えやすしいい名前よ。それじゃあ。て、あれ?デスベアーがいない?逃げられたかしら…」

そういうと女性は森のなかに姿を消した。
















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