追放された私を拾ったのは魔王だった為、仕方なく嫁になってあげた私はラグナロクにてスローライフを送りたいと思います
第六話 雨の日 雷の日 手なづけた日
今日はラグナロクでは一ヶ月ぶりに降る雨の日でした。
ラグナロクは雨が降ることが少なく、自然と湧き出る湧き水によって水不足は解消され不自由ないのですが、雨が降ったおかげで農業を営む人はみな唯一の休みの日。
「テト、この国で雨が降ることはあまりないとさっき話してくれたけど、あまり降ることのない雨が降るということは一気に大量の雨が降るってことはないの?」
「そうだよアリア、君の言うとおり一度に降る雨の量は人間の住む世界の百倍の量だよ。だけど、ラグナロクは大丈夫!土や植物は水を求めているからどれだけ凄い雨が一気に降ってもすぐに吸収してしまう」
「なるほどね、だからここの樹木や雑草はとても長く綺麗なのね」
ラグナロクの木や草は水をほとんど取らなくても成長するが水を吸って成長すると通常の五百倍の成長を見せるのだという。
人間の住む世界と大違いなところだらけで心奪われるところが多い。この世界の薔薇がとても美しくて大きいのは雨のおかげだとテトは言う。
ただし、いいことばかりではなく……、
ゴロゴロ……、ドカーン!
と、このように雷も雨同様、凄まじい光を放ち音も大きく威力も凄い。雷は人間の住む世界の二十倍以上の威力をもっているそうだ。
実を言うと私は雷が世界一苦手なもので……、今はテトに抱きつき泣いているさなかなのである。
「アリア君ってもしかして……」
「わかっているなら何も言わないで!恥ずかしいから!」
「僕のことそこまで好きだったのかい?!」
私はキョトンとするどころか呆れ果てた。
私はちゃんと好きだと愛情表現してきたのに、今頃?と思ってしまった。
この魔王様は本当に大丈夫なのだろうかとテトのことと同時にラグナロクも近いうち滅びそうだと私は思った。
「あの、テト?私の愛に今まで気づかなかったと言わないわよね?もしそんなこと言うのだったら私、あなたをテトと名前で呼ばないからね?!本気でヨルお兄様と寝るからね?!」
「冗談だよ、アリア!僕は心が読める、ステルスのことを話したろ?だから、わかっているから安心して!君が飛びついてきたのは、雷が怖いからだろ?」
「わかってるならはじめからそう言いなさい!いや、恥ずかしいから普通に抱きしめてくれるだけでよかったけど!」
テトは私に対して意地悪である。
わかっているのにあえて知らなかったふりをしたり、恥ずかしいから言葉にできないことなどをさらりと読み上げたりと私はテトに全て見透かされている。
「アリア安心したまえ、僕は今から君を襲う」
「全然安心できないわ!テトのバカ!おすわりーー!!」
ドンッ!
「何するんだアリア!てか忘れていた!僕とアリアは初めてキスをした時に主従関係ができあがっていたんだった。アリアが主とは……!」
「なんでキスでそうなるのよ!キスってそんなものでしたっけ?!ラグナロクは色々と変わりすぎててもうついてけないわ……」
まさかの主従関係により、テトに間違えて言い放ったおすわりでテトが犬のように座り込んだ事はとてもビックリしたがテトの扱い方を一つ覚えたいい機会でもあった。
「テト!雷を止めなさい!」
「くそくそくそー!主の命令には逆らえない……!仕方あるまい、雷を止めてあげるよ。そしたらアリアは抱きついてくれなくなるけど」
と、悲しむテトだがそんなことよりも雷の怖さが勝りに勝っている。
テトは私の言うがままに雷を止めてくれた。ラグナロクの魔王様とは本当になんでもありだ。
「テト、こっちに来て?」
「まだ何か僕にする気かい?」
「何もしないわよ……。甘えたいだけ!言わせないでよわかってるなら……」
そう言いながら私はテトに飛びついてテトを抱きしめる。
テトの顔を恥ずかしくて見れない私はテトの胸に顔を埋める。
テトは私の頭を撫でて、本当にアリアはかわいいなと言ってくれた。
テトは、少ししてから私を抱きしめ返してベットへと倒れる。
「アリア……、もういいよな?我慢の限界だ!」
「いいわけないでしょうが!私はまだ心の準備一つできてないわよ!」
テト!!おすわりからの伏せ!!
そんな雨の日の普通のお話でした。
ラグナロクは雨が降ることが少なく、自然と湧き出る湧き水によって水不足は解消され不自由ないのですが、雨が降ったおかげで農業を営む人はみな唯一の休みの日。
「テト、この国で雨が降ることはあまりないとさっき話してくれたけど、あまり降ることのない雨が降るということは一気に大量の雨が降るってことはないの?」
「そうだよアリア、君の言うとおり一度に降る雨の量は人間の住む世界の百倍の量だよ。だけど、ラグナロクは大丈夫!土や植物は水を求めているからどれだけ凄い雨が一気に降ってもすぐに吸収してしまう」
「なるほどね、だからここの樹木や雑草はとても長く綺麗なのね」
ラグナロクの木や草は水をほとんど取らなくても成長するが水を吸って成長すると通常の五百倍の成長を見せるのだという。
人間の住む世界と大違いなところだらけで心奪われるところが多い。この世界の薔薇がとても美しくて大きいのは雨のおかげだとテトは言う。
ただし、いいことばかりではなく……、
ゴロゴロ……、ドカーン!
と、このように雷も雨同様、凄まじい光を放ち音も大きく威力も凄い。雷は人間の住む世界の二十倍以上の威力をもっているそうだ。
実を言うと私は雷が世界一苦手なもので……、今はテトに抱きつき泣いているさなかなのである。
「アリア君ってもしかして……」
「わかっているなら何も言わないで!恥ずかしいから!」
「僕のことそこまで好きだったのかい?!」
私はキョトンとするどころか呆れ果てた。
私はちゃんと好きだと愛情表現してきたのに、今頃?と思ってしまった。
この魔王様は本当に大丈夫なのだろうかとテトのことと同時にラグナロクも近いうち滅びそうだと私は思った。
「あの、テト?私の愛に今まで気づかなかったと言わないわよね?もしそんなこと言うのだったら私、あなたをテトと名前で呼ばないからね?!本気でヨルお兄様と寝るからね?!」
「冗談だよ、アリア!僕は心が読める、ステルスのことを話したろ?だから、わかっているから安心して!君が飛びついてきたのは、雷が怖いからだろ?」
「わかってるならはじめからそう言いなさい!いや、恥ずかしいから普通に抱きしめてくれるだけでよかったけど!」
テトは私に対して意地悪である。
わかっているのにあえて知らなかったふりをしたり、恥ずかしいから言葉にできないことなどをさらりと読み上げたりと私はテトに全て見透かされている。
「アリア安心したまえ、僕は今から君を襲う」
「全然安心できないわ!テトのバカ!おすわりーー!!」
ドンッ!
「何するんだアリア!てか忘れていた!僕とアリアは初めてキスをした時に主従関係ができあがっていたんだった。アリアが主とは……!」
「なんでキスでそうなるのよ!キスってそんなものでしたっけ?!ラグナロクは色々と変わりすぎててもうついてけないわ……」
まさかの主従関係により、テトに間違えて言い放ったおすわりでテトが犬のように座り込んだ事はとてもビックリしたがテトの扱い方を一つ覚えたいい機会でもあった。
「テト!雷を止めなさい!」
「くそくそくそー!主の命令には逆らえない……!仕方あるまい、雷を止めてあげるよ。そしたらアリアは抱きついてくれなくなるけど」
と、悲しむテトだがそんなことよりも雷の怖さが勝りに勝っている。
テトは私の言うがままに雷を止めてくれた。ラグナロクの魔王様とは本当になんでもありだ。
「テト、こっちに来て?」
「まだ何か僕にする気かい?」
「何もしないわよ……。甘えたいだけ!言わせないでよわかってるなら……」
そう言いながら私はテトに飛びついてテトを抱きしめる。
テトの顔を恥ずかしくて見れない私はテトの胸に顔を埋める。
テトは私の頭を撫でて、本当にアリアはかわいいなと言ってくれた。
テトは、少ししてから私を抱きしめ返してベットへと倒れる。
「アリア……、もういいよな?我慢の限界だ!」
「いいわけないでしょうが!私はまだ心の準備一つできてないわよ!」
テト!!おすわりからの伏せ!!
そんな雨の日の普通のお話でした。
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