パーティー追放されたのでパーティー結成してみたら

永遠ノ宮

一撃魔法、吸血鬼前に散る

俺の剣を使うには神経を大太刀とシンクロしなければ真の力を発揮できないため、俺は神経を研ぎ澄ませていた。
 その間、俺は無防備状態となるため仲間の支援が必要となる。
 前衛のユミソファがまた獲物を見つけた狼のように豹変し召喚魔法を発動する。


「我、時の流れ司りしもの、汝の名をタイアードレイブ、時の流れに身を暗示、流れる時間全て血染めたれよ!」

「また我を呼び寄せるとは……ククク、主もイイヤツだな」

「アハハ!捉えた敵は喰らうのみよ!タイアードレイブ、あいつをじしの生贄に吊し上げだ!アハハハハハ!」

「それはいいな!じゃあさっさととっ捕まえようぜ!」


 タイアードレイブを召喚したユミソファは、タイアードレイブと恐ろしい内容を話していた。
 俺は神経を集中させたまま辺りを見渡してみると、フィルテンプは剣を構え攻撃体制というよりかは防御体制に近い構えを取り、ナズナちゃんは攻撃形態に姿をかえて容姿が小狐から凛々しく美少年のように整った顔立ちの大人の女性の容姿に変わっていた。
 ユミソファは、陣形戦術の初歩的な一手、防衛魔法を張り巡らせた。
 その後ろからナズナちゃんが長く本数の増えた尻尾が、ヴァンパイアバードに向かって凄まじい速さで伸びて突っ込んでいく。
 ヴァンパイアバードは、ナズナちゃんの攻撃を避けることもせず全ての攻撃を受ける。
 煙が立ち込めヴァンパイアバードは煙に消える。
 立ち込めた煙が消えると、ヴァンパイアバードの姿が見えるも何一つ効いていない。それどころか反撃魔法陣(カウンターマジックエンチ)を構えている。


「カウンターマジックエンチ!10倍だ!」


 ヴァンパイアバードの反撃魔法陣が、ナズナちゃんの攻撃によって加えられる増大攻撃力を吸収し、10倍の力に変えてカウンターをあてる。
 カウンター攻撃がユミソファの防衛魔法の壁と衝突し、ぶつかり合う魔力の力によって雷撃が飛び散る。


「クハハハハハ!だなあいつ!神を軽く通り越した力をもっているじゃないか!あいつを殺したら私はそれを超える存在だな!」

「ええ、そうよ!そうねるわ!アハハハハハ!」


 ユミソファは召喚魔法で性格が変わる。
 俺はユミソファとナズナちゃんの支援連携術で時間を稼いでもらったおかげで剣とのシンクロに成功した。
 シンクロに成功した俺はヴァンパイアバードに1対1を挑もうとしたが、先にフィルテンプが刃道を飛ばしていた。
 それに続いてナズナちゃんの黒炎切っ先の刃(ダークフレイムソレイブ)を放つ。
 2人の放った技が空中にて重なり黒炎に包まれた凄まじい速さで飛んでいく刃道はヴァンパイアバードを包む防衛魔法により簡単に消し去られる。


「効かないですわ!ナズナちゃんの黒炎切っ先の刃があっても防衛魔法を壊せないなんて無理ゲーですわ!」

「無理ゲーはいいすぎだろフィルテンプ……。となると、俺の出番だな!行くぞヴァンパイアバード!」

「君の剣は効かない!カイン!」


 俺は剣の持ち手を両手で強く握りしめてヴァンパイアバードを包む防衛魔法に剣を力強くぶつける。
 大きく剣は弾けるも防衛魔法の壁にヒビが入る。


「ヒビが……はいりましたわ!」

「ふざけるなーーー!って言いたいけどこれくらいでなんもないけどね!10000分の1も力だしてないからね!アハハ!」

「クソッ!ヒビ入れたのに魔力の力を全然感じなくて腹立つ!」


 ヴァンパイアバードの防衛魔法には魔力が全く感じなかった。
 そんな舐められた壁一つにヒビしかいれられない無力さに俺は自分に腹を立てた。
 

「カイン、いいざまだね?!アハハハハハ!いやぁ、いらだつ顔も最高だね!アハハハハハ!」

「うるせ!俺はこんなんじゃない!」

「カインじゃ無理ね!私に任せな!タイアードレイブ行くわよ!」

「いいね!いいね!あの技やるか!クハハハハハ!」


『時空転送殺戮の奏(タイムトラベルキルラッシュメドレー)!!』


 ユミソファとタイアードレイブの一撃必殺魔法が炸裂する。 
 ヴァンパイアバードの周りの空間が歪み、ヴァンパイアバードは痛みを長時間くらいながら激痛による叫びを音楽の用にリズムを刻みながら叫ぶ。
 そして、ヴァンパイアバードは苦しみから開放され地面に向かって落ちていく。
 俺達は勝ったかと思ったが、すぐにあの不気味な高笑いがヴァンパイアバードが落ちた時に発生した煙の中から聞こえてくる。


「いたいねいたいね。アハハハハハ、ハハハ……、アハハハハハ!もう君たち殺していいよね?!アハハハハハ!」

「まじかよ……イカれてやがる。あれで死んでないなんて……」

「もう何者でもないですわね……あの吸血鬼……」

「そうだよ?僕は何者でもない!なぜなら俺は神を通り越して俺だからね。そして俺は吸血鬼だから死なないよ?弱点はあるにあるけど?アハハハハハ!」


 俺達はこの本物の化物には勝てない。
 一撃必殺魔法で死なない相手なんて戦いようがない。
 俺が弱音を吐いてしまってはいけないのだが、こんなのは勝負ではなく、一方的な支配にしかすぎない。
 でも俺以外のフィルテンプ、ユミソファ、ナズナちゃんの目は生きていた。
 まだまだやれると。
 その目を見て、俺が一人で弱くなっていてどうするんだと気持ちを切り替え、剣の持ち手をまた強くぎゅっと握った。

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