パーティー追放されたのでパーティー結成してみたら
鶴の住む家
俺の偽物が二人も現れるという怪奇現象に行き会い、しかも偽物か本物かの判断材料を、ツッコむかツッコまないかで決められてしまった俺の心はかなり傷ついている。
濃くなった霧の中に三途の川とあの世橋が現れ、本物は死んでいないのに偽物の俺二人は、俺に来てもらえないを悲しむかの様にあの世橋を渡っていった。
それをみていた三人は、可哀想だの、悲しませちゃいけないだの、あんたも渡って見たら?だの、仲間にかける言葉とは到底思えないことを、短時間に浴びせられてしまったからだ。
ただ、森に入ってすぐ一回目の怪奇現象はどうもしょぼいと言うかウケ狙いと言うかで納得がいかなかった。
俺達は霧の中を、真っ直ぐ伸びる道をひたすら歩いていくと、一軒の家が立っているのを見つけた。
「なぁ、フィルテンプ、ユミソファ、ナズナちゃん。あの家ってなんだと思う?」
「おじゃましますわー!」
「お邪魔いたします」
「じゃまするのですです!」
て、おーい!人の話聞けよ!の前に、普通にお邪魔するんじゃない!と、大声で言ってみたものの、もう家の中にお邪魔してしまっている三人には聞こえていない。
いや、少なからずナズナちゃんは聞こえていただろう。なぜならナズナちゃんは……、玄関の前で俺に手を大きく振っているからだ。
無視されたことは今はほっておくことにして、俺は三人が入っていった家に入る。
すると家の中には、とても綺麗な女の人が和装を身にまとい、玄関でお出迎えをしてくれたのだ。
「あら、カイン今来たのですの?離れると気づけば、あの世橋渡ってた!テヘペロりん!なんてことになりますわよ?」
「ならねーよ!なってたまるかよ!しかも、最後のテヘペロりんはあの世橋を渡ってしまった人が発言するような言葉ではない!」
「あらあら、男性のお客様もいらしたのですの。どうぞ、小さい家ですがゆっくりしていってくださいな。今お茶いれますからね」
「ありがとうございますう。お邪魔いたします」
「おい!ユミソファ!本当に上がるのか?」
「お茶入れてくださるので今出ていくのは逆に失礼かと……」
「そうなのですです!カインは常識を知らないですです!」
「お前が言うなよ!仕方ない、上がっていくとするか」
俺達四人は、謎の家にお邪魔させていただくにした。
住んでいる人も悪い人ではないようだし、大丈夫だな。そう俺は思いながら居間に腰を置くと、お茶と焼き菓子が机に出てきた。
「すいません!わざわざ焼き菓子まで出してもらっちゃって」
「いえいえ!久しぶりの人とのご縁ですので、気にしないでくださいね?ところで、皆さんは勇者さんの様に見えますが……こちらの森に何かありましたのでしょうか?」
「はい、まぁちょっとこうこうこうで」
俺は軽く簡単に説明をした。
すると住人の女性は、でしたら、皆さん今日の夜はこちらでお休みになっていってください!と、なんともありがたい提案をしてくれたのだ。
「いいのですの?!助かりますわ!カインいいですわよね?」
「あぁ、俺も賛成だ!すいません、お世話になります」
「いえいえ!それではごゆっくりしていってくださいな」
そう言うと居間の奥へと姿をけした住人だったが、俺達は気にせずに今後についてどう行動するか、作戦会議をした。
気がつけば夜遅くまで会議をしていたため、外は真っ暗で何も見えない。
すると、住人の方が竹やぶの奥から走って戻ってきて、あら、まだ起きてらして?と少し驚いてそう言った。
「すいません、もうみんな寝てしまったんで俺も寝ますね。本当にありがとうございます」
「お礼は結構ですよ?その代わりに、私は奥で仕事をしますのでけして覗かないようにお願いします」
「あ、はい。わかりました」
仕事をこんな夜遅くからするのか?そんな疑問を少し抱いたが、それは個々の時間と言うのがあるから何も聞かずに俺は寝ることにした。
目を瞑って、眠りにはいってから二時間ほど経ったか?というくらいに俺はナズナちゃんに叩き起こされる。
「どうしたの……ナズナちゃん。俺まだ寝てたいんだけど、ふぁわぁあ……」
「フィルテンプとユミソファが居間の奥の戸を開けて何をしてるか確認してやろうぜ!グヘヘヘ!と言って開けようとしてるですです」
「戸を……?やべ!開けるな言われてるんだった!……おい!フィルテンプ、ユミソファ開けるんじゃない!」
俺は大声でフィルテンプとユミソファに、開けるな!と言いながら飛びかかり頭を抑える。
これでなんとかなると思い、フィルテンプとユミソファに説教を入れようとした時、居間の奥の戸が開き、そこから出てきた者とは……鶴だった。
「開けるなといったであろう人間!」
「鶴?!てか、開けてーねのに開けたことにされて罪きせられた!」
「約束を破った罪でお前をあの世に送ってやる!あの世橋を渡らしてな!」
「とりあえず、だまるですです!えいっ!」
適当なことばかり言いながら俺をあの世行きにさせようとした鶴は、ナズナちゃんの木刀一振りによって気絶し、家ごと消滅した。
この時、俺達四人、全員が声を揃えてこういった。
「何がしたかったねん!」と。
全くしょうもない怪奇現象に二連続出くわしては、あの世に連れて行かれそうになるもあっけなく消えていった怪奇現象。
俺達は今になって不安が溢れだしてきたのだ。それは、
緊急クエストの地、迷いの森は本当にここであっているのかということに。
濃くなった霧の中に三途の川とあの世橋が現れ、本物は死んでいないのに偽物の俺二人は、俺に来てもらえないを悲しむかの様にあの世橋を渡っていった。
それをみていた三人は、可哀想だの、悲しませちゃいけないだの、あんたも渡って見たら?だの、仲間にかける言葉とは到底思えないことを、短時間に浴びせられてしまったからだ。
ただ、森に入ってすぐ一回目の怪奇現象はどうもしょぼいと言うかウケ狙いと言うかで納得がいかなかった。
俺達は霧の中を、真っ直ぐ伸びる道をひたすら歩いていくと、一軒の家が立っているのを見つけた。
「なぁ、フィルテンプ、ユミソファ、ナズナちゃん。あの家ってなんだと思う?」
「おじゃましますわー!」
「お邪魔いたします」
「じゃまするのですです!」
て、おーい!人の話聞けよ!の前に、普通にお邪魔するんじゃない!と、大声で言ってみたものの、もう家の中にお邪魔してしまっている三人には聞こえていない。
いや、少なからずナズナちゃんは聞こえていただろう。なぜならナズナちゃんは……、玄関の前で俺に手を大きく振っているからだ。
無視されたことは今はほっておくことにして、俺は三人が入っていった家に入る。
すると家の中には、とても綺麗な女の人が和装を身にまとい、玄関でお出迎えをしてくれたのだ。
「あら、カイン今来たのですの?離れると気づけば、あの世橋渡ってた!テヘペロりん!なんてことになりますわよ?」
「ならねーよ!なってたまるかよ!しかも、最後のテヘペロりんはあの世橋を渡ってしまった人が発言するような言葉ではない!」
「あらあら、男性のお客様もいらしたのですの。どうぞ、小さい家ですがゆっくりしていってくださいな。今お茶いれますからね」
「ありがとうございますう。お邪魔いたします」
「おい!ユミソファ!本当に上がるのか?」
「お茶入れてくださるので今出ていくのは逆に失礼かと……」
「そうなのですです!カインは常識を知らないですです!」
「お前が言うなよ!仕方ない、上がっていくとするか」
俺達四人は、謎の家にお邪魔させていただくにした。
住んでいる人も悪い人ではないようだし、大丈夫だな。そう俺は思いながら居間に腰を置くと、お茶と焼き菓子が机に出てきた。
「すいません!わざわざ焼き菓子まで出してもらっちゃって」
「いえいえ!久しぶりの人とのご縁ですので、気にしないでくださいね?ところで、皆さんは勇者さんの様に見えますが……こちらの森に何かありましたのでしょうか?」
「はい、まぁちょっとこうこうこうで」
俺は軽く簡単に説明をした。
すると住人の女性は、でしたら、皆さん今日の夜はこちらでお休みになっていってください!と、なんともありがたい提案をしてくれたのだ。
「いいのですの?!助かりますわ!カインいいですわよね?」
「あぁ、俺も賛成だ!すいません、お世話になります」
「いえいえ!それではごゆっくりしていってくださいな」
そう言うと居間の奥へと姿をけした住人だったが、俺達は気にせずに今後についてどう行動するか、作戦会議をした。
気がつけば夜遅くまで会議をしていたため、外は真っ暗で何も見えない。
すると、住人の方が竹やぶの奥から走って戻ってきて、あら、まだ起きてらして?と少し驚いてそう言った。
「すいません、もうみんな寝てしまったんで俺も寝ますね。本当にありがとうございます」
「お礼は結構ですよ?その代わりに、私は奥で仕事をしますのでけして覗かないようにお願いします」
「あ、はい。わかりました」
仕事をこんな夜遅くからするのか?そんな疑問を少し抱いたが、それは個々の時間と言うのがあるから何も聞かずに俺は寝ることにした。
目を瞑って、眠りにはいってから二時間ほど経ったか?というくらいに俺はナズナちゃんに叩き起こされる。
「どうしたの……ナズナちゃん。俺まだ寝てたいんだけど、ふぁわぁあ……」
「フィルテンプとユミソファが居間の奥の戸を開けて何をしてるか確認してやろうぜ!グヘヘヘ!と言って開けようとしてるですです」
「戸を……?やべ!開けるな言われてるんだった!……おい!フィルテンプ、ユミソファ開けるんじゃない!」
俺は大声でフィルテンプとユミソファに、開けるな!と言いながら飛びかかり頭を抑える。
これでなんとかなると思い、フィルテンプとユミソファに説教を入れようとした時、居間の奥の戸が開き、そこから出てきた者とは……鶴だった。
「開けるなといったであろう人間!」
「鶴?!てか、開けてーねのに開けたことにされて罪きせられた!」
「約束を破った罪でお前をあの世に送ってやる!あの世橋を渡らしてな!」
「とりあえず、だまるですです!えいっ!」
適当なことばかり言いながら俺をあの世行きにさせようとした鶴は、ナズナちゃんの木刀一振りによって気絶し、家ごと消滅した。
この時、俺達四人、全員が声を揃えてこういった。
「何がしたかったねん!」と。
全くしょうもない怪奇現象に二連続出くわしては、あの世に連れて行かれそうになるもあっけなく消えていった怪奇現象。
俺達は今になって不安が溢れだしてきたのだ。それは、
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