魔導書作りのエストリア

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失敗します。エストリアの一日『前』





小説
魔導書作りのエストリア




第一話 失敗します。エストリアの一日『前』






「……魔法式の制約も抜けてないし、魔法陣も線とか途切れてない…」


ぶつぶつ、と声が聞こえる。
それは早朝。
朝日が昇る手前の時間帯。
魔法使いと人とが暮らす、周囲が森に囲まれた街―――――ポートフラワー街。
円上の土地に作られたその街には四つの通りがあり、商業地区と居住地区、それから都市管轄地区が決まった位置に取り分けられている。
イースト通りとウェスト通りには居住地が建ち並び、サウス通りには街の政治や経済、治安を守る警備室といった部署が集まる都市管轄市街。そして、ノース通りには各種類に分かれた店々が並んだ商業地が存在していた。
で、話しは戻るに、ノース通りの店裏の路地。
薄暗いその路地通りに一人、本を片手に持った少女の姿があった。


「うん、間違って、ないわよね…」


くるっと丸まった特徴的な髪を持ち、ハイライトが入ったようなエメラルド色の瞳を持つ、そんな彼女の名前はエストリア。
本の中身を何度ものぞき込む、彼女の容姿はコート製のオフショルダーを身につけ、中には可愛らしいフリルのついたワンピース。膝上サイズの丈の短いスカートを着込む。
ノース通りで魔法道具屋を営む店主であり、また一人前の魔法使いでもある。


「……よし!」


気合いの掛け声をと共に、前を見据えるエストリアは開いた本を片手に、右のページに書き込まれた文字、いや呪文を唱える。


「我に栄えし力よ…、今、主の声に応え」


本を持つ手とは逆の手を突き出し、その一連の動作によって本は光を灯し始める。
そして、同時にそれは彼女自身の体にも起き、全身から薄らとした光が漏れ始めていく。
呼吸を整え、魔力を意識して。
エストリアは瞳を細め、先に準備していた路地通りの先に置いてある木製のバケツに狙いを定めながら、




「その力を今、顕現せよ!!」




声を上げ、呪文を完成させる。
手のひらに光が溜り、それは大きく、徐々に輝きを放ち続け、そして――――――――






街に朝日が昇ろうとした頃。
本来なら飼育小屋で飼われているニワトリが目覚ましよろしく、コケコッコー!!と鳴いて朝を知らせてくれる時間帯に。
ドォォォォォォォォン!!! と景気の良い爆発音と少女の悲鳴が交差して聞こえて来たと、何人かの街の住人は語っていた。




「ぶ…ぶぎゅぅぅ……………」




プスプスと、所々に焦げた髪の毛を残し、地面に倒れる少女の姿。
ちなみに、本は爆発によって燃えて消失したのは言うまでもない。




** *






『ど、どんまい』
『また失敗したの、エストリアちゃん?』
『目覚ましサンキュー!』


と、道行く人たちにそう口々と言われてしまった。
気持ちもそこそこ、落ち込みたくもなるエストリアは、とぼとぼと店へと帰っていく。






店を持つ者達の朝は早い。
開店は十時となってはいるものの、それまでの間に商品の入れ替えや掃除、品出しの見当と諸々のことをしなければならない。さらにいえば、その品出しの目も大事なわけで、客の目やその日の流行、さらには天気といった周囲の空気を敏感に感じ取らなければならないのだ。
エストリアの営む店は、何代にも続いた古くありつつも客に慕われた人知られる道具屋だ。
彼女の年齢は16とまだまだ若く、頼りなくも見える。
だが、その腕はピカイチであり、店に並びポーションやエーテルといった液体も調合する資格を持ち、さらには新しく薬を作るなどといった店を構える者達のなかでは名の知れた有名人でもあった。


……ただ、彼女には少し困った趣味が……いや、夢があった。
それは最近、魔法使いたちの間で流行を見せている魔法の力を発揮する本の作成。
つまりは『魔導書作り』だ。
エステリア自身その流行に乗ったわけではないのだが、彼女もまたその本作りに熱中する魔法使いの一人なのである。
店の営業を終えた毎晩ともに本作りに没頭して作っては試しに行ったりと、それが彼女の日常的習慣でもあるのだが…、


「はぁ~……何で、毎回と失敗するんだろう」


魔法道具店の二階。
リビング広間のキッチンにて、朝食の準備をするエストリアはそう嘆く。
その言葉の通り、彼女はこれまで一度も魔導書作りを成功させてことがないのだ。
とはいっても何も魔法使い皆が苦労しているわけではなく、最近耳にした話によると新米魔法使いがやり始めて数日という期間で魔導書を作り上げたらしい。


(私の方が何年もやり続けてるのに、なんで新米の魔法使いができるんだろう…)


センスの問題? それとも、勉学が足りてない? と、もうかれこれ数年と失敗を繰り返しているエストリアにとっては本当に酷な話だ。
とはいえ、やってしまったこと分、戻ってくることもなく。彼女は今朝の失敗で焼き焦げた魔導書を思い出し、溜め息を吐き朝食の準備を続ける。
ちなみに、彼女が作っているのは味噌汁とご飯、あとハム挽きの目玉焼きである。




すると、その時。
そんなキッチンから漂う良い匂いに誘われたように、二階の一部屋。
閉じられていた、そのドアが開き、そこから長身の男性が姿を現わした。
髪は寝癖でボサボサ、頭をかきながら大きな欠伸をする青年はだらしない寝間着姿の格好でリビングに入ってくる。
エストリアは呆れた様子で、視線をそんな彼へと向けて、


「おそよう、兄さん。ほら、朝食もう少ししたらできるから、テーブルに座ってて」
「ふわぁっぅぁ…………………あいよ」


彼の名前はオストリア。
年齢は20歳でエストリアと共に暮らす、魔法使いであり、またダラしない兄である。
寝たりないのか、テーブルの席についた兄は早々に頭をカクンカクンさせながら寝ぼけている。
エストリアはもう一度溜め息を吐きながら、よっ、と掛け声と共に手に持つフライパンを動かし、朝食を失敗なく完成させた。


(本作りも、こんなに簡単だったらよかったんだけど…)


と、思いながら。






** *






テーブルに二人分の朝食を並べ、あれこれと時間は経つ。
ずずずっ、と味噌汁を飲み終え朝食を完食したエストリアは一息吐いた後、兄オストリアに向き直り、こう声を上げた。


「それで、お兄ちゃん?」
「ッッツ!?」


おぞましい声を聞いたように、全身を震わせる兄。
しかし、気にする素振りを一切見せないエストリアは笑顔を浮かばせたまま、さらに続けて尋ねる。


「今日は仕事、手伝ってくれるよね?」
「………………」
「お兄ちゃん?」
「………む」
「む?」


しばし、リビングに沈黙が落ちる。
ポタポタ、とキッチン水場のタライの中に、蛇口から漏れた水の滴が落ちる。
数滴数滴、もう数滴と落ちる。
そして、兄オストリアは顔を背かせながら、


「…無理」


次の瞬間。
オストリアの手足に目掛け、液体状のスライムのような物が飛びつき、その両四肢はいとも簡単に拘束する。
咄嗟に逃げようとしていた兄は体勢を崩し、リビングの床にうつ伏せで倒れ込んでしまった。


「ふんッ!!」


追い打ちを掛けるかのごとく、そんな兄の背中を無慈悲にも片足でと踏んづける妹こと、エストリアは笑顔を浮かばせたまま語る。


「ねぇ、兄さん。別に朝から晩まで仕事しろって言ってるわけじゃないのよ。ただ、そろそろ店の仕事とか諸々手伝え、って言ってるだけなの、わかる?」
「おまっ、兄に対して魔法を使うかッ普通!?」


そう言うオストリアの手足を拘束するのはスライムのような物体は、決まった形もなく変幻自在にその形を変えることができるエストリアが得意とする魔法によって引き起こされたものだ。
類を問わない液体を自在に操作する魔法、ウォーター・コントロール。
薬の調合などに使用する為もあって、彼女は常時腰のベルトに取り付けた縦長のフラスコ小瓶に特性液体を装備している。
時に、拘束といった手段にも使えたりもする。


「だったら、こっちも言わせてもらうけど、………妹が家の仕事で汗水垂らしてるのに、上の兄が外で遊び呆けてるっていうのはどうなの?」
「ッ…!? う、うるさい! そそ、それにさっきのは何だ! 『お兄ちゃん?』ってお前が言うとキモいんだよ! ああもう、キモすぎる!!」
「キモいって何よ、キモいって! 第一、妹を持つ兄なら、そう言われれば、誰だって喜ぶって聞いたから試してみただけよ!!」
「何が、喜ぶだ! 妹を持つ全兄貴が皆一緒だと思うなよ!! この失敗女が!」


なっ!? と顔を赤く染めるエストリア。
言い返す間もなく、オストリアの攻撃(言葉の)が続く。


「また魔道書作りに失敗したんだろ!! 朝一番でやかまし過ぎて、全く良い迷惑な」
「うっ、そ、それは…」
「反省しろ、妹よ! お前のせいで………………俺は、二度寝をするはめになッギャアア――――――ッツ!?」
「一回起きたんなら、そこで目を冷ましなさいよッ!!!」


ダダダダダンッ!! と地団駄を踏むかのように、兄の背中を容赦なく踏みつけるエストリアは荒い息を吐く。
そして、ギロリッと鬼のような視線で見下し、最後の通告をする。


「はぁ、はぁ…っと。……それで? お願いへの回答は?」
「……………」


だが、オストリアは全く反応を示さない。
さっきまでの抵抗する姿勢もなく、どこかグッタリと倒れ伏せている。
あれ、もしかしてやり過ぎた? と若干の罪悪間を感じてしまいそうになり、エストリアは足の力を弱めてしまう。
しかし、その時だった。


「クッククク……甘いぞ、我が妹よ」
「え?」


不適な笑みを漏らすオストリア。
その次の瞬間、音も立てず兄の姿は忽然とその場から消えてしまった。まるでそれはマジシャンがマジックで姿を消すような手品の光景にも等しい。


「あっ、逃げた!?」


だが、兄の魔法を知る妹にとっては全く不思議でも何でもない。
エストリアは歯を噛みしめつつ、そっと静かに耳を研ぎ澄ませる。流石に、あの寝間着姿で外に出るわけがないと思ったからだ。
そして、予想通り。
ゴソッ、と微かな音が兄の部屋から聞こえてきた。




「コラッ! ここにいるのは分かってるんだから、早くドアをあけなさい!!」


ドンドンドドドドンッツ!!!! と立て続けに兄部屋のドアを叩くエストリア。
対する兄は全く焦っていない様子で、


「何を言ってるんだ、エストリア。今、兄は着替え中なん」
「ふざけんじゃないわよッ! またそう言って、窓から逃げて夜まで帰ってこないんでしょ!!」


怒りを上げつつ、液体をドアの鍵穴へと侵入させるエストリア。
だが、対する兄は全く気づいていない様子で、


「全く、これだから…我が妹は。いいか、よく聞け妹よ。俺にはこれからやらなければならないことが」
「やることって、女の魔法使いたちのケツを眺めに行くだけでしょうがッ!!」
「こら、エストリア。お前も女の子なんだから、ケツとか下品な言葉を言うんじゃない。もっと、清楚な言い方で」
「清楚もクソもあるかッ! 今日こそ、その頭かち割って、中にある狂ったネジごとぶんどってやる!!!」


ガチャ、と鍵が開いた音を確かめ、部屋へと突入するエストリア。
しかし、そこには既に兄の姿はなく、ただ部屋の中心に置かれた丸いテーブルには一枚の紙が置かれていた。
そして、その紙の表面には、


『明日の朝には帰る!!』


と、自分の似顔絵だろうか…。
文最後に小さなピースサインをしたミニキャライラストが描き込まれていた。
もぬけの空のように、兄なき部屋で。
ぷるぷる、と紙を持った手を震わせながら、エストリアは盛大な音量で、




「んんもうぅー!! あの、馬鹿兄貴がぁあああああ―――――――ッ!!!」




こうして、今日もまた兄オストリアに逃げられた。
毎朝の日課とも言える、兄弟喧嘩は幕を閉じるのであった。






** *




「どうぞー! 今日は良い品が並んでるよー!」


と、そんな店々から売り込みの掛け声が聞こえる。
時間が開店予定時刻を迎え、建ち並ぶ店々がその扉を開ける頃合い。エストリアの営む道具屋もまた同じように、店は開店を始めていた。


「あ、ポーションとエーテルの二つください」
「はい、わかりました」
「万能傷薬と、それから薬草を少々」
「今日作りたての万能傷薬がありますので少々お待ち下さい」


開店して数分にして、数十人の客が道具屋に来店した。
朝の売り上げ予定を考えても、今日は順調だ。




エストリアの営む魔法道具屋は欧米風をイメージしたような二階建ての一軒家だ。
扉の前まで行くと、直ぐ左手には外からで見えるようにとガラス張りの展示棚が置かれ、そこに今日の目玉の商品などが並べられており、客の目を引く配置となっている。
そして、店内に入ると始めに鼻につくのは花の蜜を思い出せるような、甘い香りがする。


『良い匂いですね』


と、初めて来店して客の多くがそう言ってくれる。
会計カウンターの端に置かれた瓶で作られたケースにそのカラクリがあり、芳香剤リードディフェーザーと役割を果たしているのだ。
ちなみに、匂いの元となっているのは中に込められたアロマオイルである。


店内は至って、物々しいといったものでもなく、アンティーク感のある広々としたスペースを要してあり、左端には商品棚、右奥はカウンターと二階に繋がる階段があり、窓際には客席用のテーブルスペースと椅子が配置されていたりとする。
兄が不在のせいもあって、エストリアはそんな広々とした店で一人、商売を営んでいるのだが、これがまた楽しい反面、苦労のたまと思ってしまう時もあるのだ。
ちょうど、今みたいに…、


「えーっと、もう一度言いますが、ここではそういった物は置いていませんので」
「えー? 普通は置いいてる物でしょ? エンチャントリングとかー」


額に脂汗をたやすエストリアの目の前には今、年配の女性が立っている。
魔法道具屋の商品は、基本ポーション等といった回復系アイテムがほとんどだ。。
たまに調合道具やら香水やらと出したりもするが、そのカテゴリーを捨てようとはしていない。
それは建ち並ぶ店への考慮であり、守らなければならないルールでもあるからだ。
だが、道具屋というカテゴリーはよく誤解を招くことカテゴリーでもある。
というのも、道具屋ならアレがあるだろう、と思い込み来店してくる客がいたりするのだ。
で、その客というのが、今目の前にいる女性なのだが…、


「リング系ですと、装飾屋のカテゴリーになりますので」


どうにも道具屋を装飾屋とを勘違いしたらしい。
しかし、こういった多少の問題は何も全然と起きないわけでもなく、そのたびに店の者は親切に間違いを教えたりとして、接客する。
そう、決して怒ってはいけないのが、常識なのだ。
だがしかし、今日の客はそう一筋縄ではいかなかった。
現に今も、目の前に立つ年配女性は何度説明しても中々聞き入れて貰えない、クレーマーモンスターなのである。


「ちょっと、アンタ。人見てケチってんじゃないでしょね?」
「いえ、だから」
「分かってるんでしょうね! こんなことして、只じゃおかないわよ!!」
「あの、だ、だか」


頭の中で、すり切れていく糸のイメージが浮かぶ。


「いいこと! そっちがそう出るんだったら、こっちもこの街の管轄部署に訴えてあげても」
「っだから、もういい加減にしてってば――――ッ!!!」


プチン、と糸が切れ、ついにはキレてしまったエストリア。
そして、客と店主の大乱闘が開始されそうになった、その時だった。
バン!! と勢いよく道具屋の扉を開き、そこからズカズカと一人の少女が入ってきた。その容姿は、エストリアとそう歳の変わらない見た目であり、彼女は指をさしながら、


「今日こそ、勝負をうけてもらうわよ! エスト」
「ほら、あの子です! あの子の店ならリングでもなんでも売ってくれる店まで案内してくれますからっ、ほら早く出てって下さい!!」
「っっちょ!? えっ、エストリア!? なんなの、このオバっ」
『誰がオバさんよッ!!』
「っきゃあああーっ!? ごめんなしゃい!!!」


つい口に出てしまった言葉によって、年配女性の標的はエストリアから謎の少女に変更されたらしい。
ガチャ、と扉の締まる音を聞き終えたエストリアは額に溜まった汗を服の袖で拭いながら、


「ふぅー、やっと出ていったー…」


と、無事なすり付けを遂行し、疲れた様子で溜め息を漏らすのだった。




『待ちなさい! 小娘!!』
「いやぁああああーっつ!! 助けてええええーっ!!!」






** *






昼時を回ると、店の賑わいも徐々に上がってきたりする。
店内には商品を見に来る客がいる一方で、テーブルスペースでくつろぐ客もちらほらと見えた始める時間帯だ。
彼らのお目当ては、エストリアが作る特性ハーブティーを飲むことであり、それもまた店の貢献に十分関わる仕事の一つなのである。
少しお高めのティーカップにハーブティーを入れ、エストリアの元へと向かい、テーブル上にそれを提供する。
客は香りを確かめた後、カップを口元にやって一口飲み、口から喉奥へとハーブティーを流し込ませる。どこか疲れが取れるような気分になり、また鼻につく良い匂いがまた心を落ち着かせてくれる。


「いやぁー、エストリアちゃんのハーブティーはいつ飲んでも良い気分がよくなるよ、苦みもないし、飲みやすいからねぇ」
「いえいえ、ありがとうございます」


そう声を掛けてくれる男性に対し、笑顔を浮かべるエストリア。
すると、同じく席についていた客が思い出したように、ふとあることを教えてくれた。


「あ、そうだ。エストリアちゃん、俺ん所の店で近々、良い薬草が仕入れできそうなんだけど、その効能とか調べてくれないかな?」
「え? 調べるって、良い薬草なんですよね?」
「いや、最近は色々と物騒だし、何でも新種の薬草らしくてさ。もし毒持ちだったりでもしたらアレだから」
「ああ、なるほど」


この街への配達依頼として、そういった薬草が届けられるのはそう珍しいことではない。
薬草は何も調合にだけ必要というわけでもなく、料理の調味料になど使われ、色々は有効活用があるのだ。
しかし、時たまに薬草の種類を間違えて麻痺や毒、まれに死んでしまう人もいたりするケースがあったりと、意外にデリケートな一面を持つ。
そんなこともあって、男性は調合資格を持つエストリアに薬草の効能を調べてほしいと持ち掛けたのだ。
その事に関して、エストリアも特段嫌がった素振りを見せたりはせず、


「別に大丈夫ですよ。…あ、でも、もし良い効能だったら少しはこっちにもわけてくださいね」
「おう、それについてはお安いご用だ」


こういった連携もまた、同じ街に住む者同士で大切なものなのである。


「っと、後さっき行き道で、美人な女の後を付けてたエストリアちゃんとこの兄貴を」
「それは兄さんじゃないと思うので、忘れてくださいね?」









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