金髪、青目の美人エルフに転生!
第九十話 アルラウネ
「ねーねーご主人様ー。かまってよー」
「わあああ! なんでこうなった!」
私の後ろには超美少女『たち』が付いてくる。緑の長い髪、緑の瞳、薄緑の肌。体中から服のあるべきところに色とりどりの花が生えている……? のかな。ついでに背中からは蔓が生えている。
この子達なのだけれど、私の地獄草がどういうわけか変態(?)してアルラウネになってしまった子たちだ。
「あの、ソフィア様、これは?」
「地獄草がぁ……。どうしてぇ……」
「ほんと、どうしてこうなったわけ?」
「私も初めて見たのだが」
質問攻めにあっている。ただ、正直、私が聞きたい。
ドラゴンの養分を吸い終わった地獄草は、パンッ、と弾けてその代わりにこの子達が降ってきた。
蔓の数いるみたいだけど、えぇと……。いち、にい……さん……。十人?
「ごーしゅーじーんーさーまー! 遊んでよー」
「わ、私は忙しいんです!」
「ボクらと遊ぶの、そんなに嫌?」
あ、ああ……。うるうるした目で見ないでよ……。
「な、何して遊ぶの?」
「えっとね、水遊び!」
「却下」
こんな私にベタベタな少女たちとどうして水遊び? 私は疲れたんだよ……。
「ねー、この人たちだーれ?」
「私の友達……、かな」
ちょこんと首をかしげた。なんか変なこと言ったかな?
にしても、まあ、可愛いな……。ただ、ほんのちょっとだけ邪魔なんだけどね。そう、ほんのちょっとだけ。
私はなにか食べようかと思い、出かけようかと声をかける。ここは町長の家の来賓室。情けない話、魔力を解放したせいで倒れたのだ。
白が基調のちょこっとゴシック調みたいな部屋。私はソファに寝かされた。ちなみに、ソファもテーブルもやたら大きい。
「あ、それなら、運んくれるって言ったよ。この子たちは……」
エベリナがちらっとアルラウネたちを見た。首をかしげたアルラウネたちだったが、急に納得したようににっこり笑った。わかったのかな?
「えっとね、お水とね、あったかいお日様とね、栄養!」
「えっ? 栄養……?」
「えっとね、いっぱい栄養のある土地にね、ちょこっと根っこを伸ばせばいいの!」
ああ、そう。じゃあ食べなくてもいいのか。じゃあ安くていいや。そういう問題じゃないか。って、今の体の根っこってなんなのさ。
でも、ちょっとくらい、何か食べるかな?
なんて考えていると、コンコンと扉がノックされた。
「あ、ソフィア様、大丈夫ですか?」
「うん。それより、この子たちがね……。まあいいや」
「お食事をお持ちいたしました」
メイドのような人たちがテーブルに大量の料理を並べた。
「ごゆっくりどうぞ」
メイド達が出て行くと、アルラウネたちは料理に興味を示した。
「ねーねー、これ、なぁに?」
「どれが気になるの?」
「これ!」
「これ!」
えっと? オムライスと、パンと、ビーフシチューと……。ああもう! 結局全部じゃないか!
なんだ? 食べたいのかな? 仕方ないのでメイドを呼んでお皿をもらった。
少しずつ取り分けて一人一人に渡す。だいぶ減った。まあ気にしない。
「わあ! なにこれ!」
「すごい! こんなのあるの?」
あ、もっと可愛くなった。なんだろう。もはや娘だ。
ジェイドが羨ましそうにアルラウネを見ている。こらこら、どうしてそうなる。
「あ、美味しい。ホビットの料理って、美味しいんだ」
「多分、農業が盛んだからじゃないかしらぁ? きっと素材から美味しいんだわぁ」
「ねー、『美味しい』ってなぁに?」
う、そうきたか……。なんて言えばいいんだろう?
「味が好みとか、そういうこと。今の料理、良かったでしょ?」
「うん、美味しかった」
「はい、それで良し」
めんどくさ……。本当にお母さんじゃないか。なぜ急にそうなる。
「桜、食べるか?」
「ホイップちゃん、あーん」
「ココアちゃんの分取っておこう」
ああ……。視線が痛い。後ろからユキちゃんがすごい見てる。
「たっ……。食べる?」
「にゃあ……。」
くっ……。もういいや。そら、食べろ食べろ。
「あらら……。ソフィ、大変だね」
「お母さんになったみたいだよ。しかも多すぎ」
ふわふわの少女がたくさん……。私じゃなくて男の子だったら危険かも。
はっ……! ちょっと、注意しておこう。連れてかれそうで嫌だ。仮にも娘だし。それに、変なことされたら……。あぁ……。
「ね、ねえ! 知らない人について言っちゃダメだからね!」
「え? ご主人様以外についていくわけないよー」
ならいいんだけどなぁ……。ってか、正直区別ができない。名前、あるのか?
「名前言ってなかったー。あとで教えてあげるねー」
な?! 読心術?! 冗談じゃない。そんな能力まであるの? そういえば、動けるのかな? って時も……。
「読心術でも使えるの?」
「どく……? なあに、それ?」
「心を読むこと」
「出来ないよー?」
たまたまかよ! 脅かさないで欲しい。
……はっ! 野生のカンか?!
「わあああ! なんでこうなった!」
私の後ろには超美少女『たち』が付いてくる。緑の長い髪、緑の瞳、薄緑の肌。体中から服のあるべきところに色とりどりの花が生えている……? のかな。ついでに背中からは蔓が生えている。
この子達なのだけれど、私の地獄草がどういうわけか変態(?)してアルラウネになってしまった子たちだ。
「あの、ソフィア様、これは?」
「地獄草がぁ……。どうしてぇ……」
「ほんと、どうしてこうなったわけ?」
「私も初めて見たのだが」
質問攻めにあっている。ただ、正直、私が聞きたい。
ドラゴンの養分を吸い終わった地獄草は、パンッ、と弾けてその代わりにこの子達が降ってきた。
蔓の数いるみたいだけど、えぇと……。いち、にい……さん……。十人?
「ごーしゅーじーんーさーまー! 遊んでよー」
「わ、私は忙しいんです!」
「ボクらと遊ぶの、そんなに嫌?」
あ、ああ……。うるうるした目で見ないでよ……。
「な、何して遊ぶの?」
「えっとね、水遊び!」
「却下」
こんな私にベタベタな少女たちとどうして水遊び? 私は疲れたんだよ……。
「ねー、この人たちだーれ?」
「私の友達……、かな」
ちょこんと首をかしげた。なんか変なこと言ったかな?
にしても、まあ、可愛いな……。ただ、ほんのちょっとだけ邪魔なんだけどね。そう、ほんのちょっとだけ。
私はなにか食べようかと思い、出かけようかと声をかける。ここは町長の家の来賓室。情けない話、魔力を解放したせいで倒れたのだ。
白が基調のちょこっとゴシック調みたいな部屋。私はソファに寝かされた。ちなみに、ソファもテーブルもやたら大きい。
「あ、それなら、運んくれるって言ったよ。この子たちは……」
エベリナがちらっとアルラウネたちを見た。首をかしげたアルラウネたちだったが、急に納得したようににっこり笑った。わかったのかな?
「えっとね、お水とね、あったかいお日様とね、栄養!」
「えっ? 栄養……?」
「えっとね、いっぱい栄養のある土地にね、ちょこっと根っこを伸ばせばいいの!」
ああ、そう。じゃあ食べなくてもいいのか。じゃあ安くていいや。そういう問題じゃないか。って、今の体の根っこってなんなのさ。
でも、ちょっとくらい、何か食べるかな?
なんて考えていると、コンコンと扉がノックされた。
「あ、ソフィア様、大丈夫ですか?」
「うん。それより、この子たちがね……。まあいいや」
「お食事をお持ちいたしました」
メイドのような人たちがテーブルに大量の料理を並べた。
「ごゆっくりどうぞ」
メイド達が出て行くと、アルラウネたちは料理に興味を示した。
「ねーねー、これ、なぁに?」
「どれが気になるの?」
「これ!」
「これ!」
えっと? オムライスと、パンと、ビーフシチューと……。ああもう! 結局全部じゃないか!
なんだ? 食べたいのかな? 仕方ないのでメイドを呼んでお皿をもらった。
少しずつ取り分けて一人一人に渡す。だいぶ減った。まあ気にしない。
「わあ! なにこれ!」
「すごい! こんなのあるの?」
あ、もっと可愛くなった。なんだろう。もはや娘だ。
ジェイドが羨ましそうにアルラウネを見ている。こらこら、どうしてそうなる。
「あ、美味しい。ホビットの料理って、美味しいんだ」
「多分、農業が盛んだからじゃないかしらぁ? きっと素材から美味しいんだわぁ」
「ねー、『美味しい』ってなぁに?」
う、そうきたか……。なんて言えばいいんだろう?
「味が好みとか、そういうこと。今の料理、良かったでしょ?」
「うん、美味しかった」
「はい、それで良し」
めんどくさ……。本当にお母さんじゃないか。なぜ急にそうなる。
「桜、食べるか?」
「ホイップちゃん、あーん」
「ココアちゃんの分取っておこう」
ああ……。視線が痛い。後ろからユキちゃんがすごい見てる。
「たっ……。食べる?」
「にゃあ……。」
くっ……。もういいや。そら、食べろ食べろ。
「あらら……。ソフィ、大変だね」
「お母さんになったみたいだよ。しかも多すぎ」
ふわふわの少女がたくさん……。私じゃなくて男の子だったら危険かも。
はっ……! ちょっと、注意しておこう。連れてかれそうで嫌だ。仮にも娘だし。それに、変なことされたら……。あぁ……。
「ね、ねえ! 知らない人について言っちゃダメだからね!」
「え? ご主人様以外についていくわけないよー」
ならいいんだけどなぁ……。ってか、正直区別ができない。名前、あるのか?
「名前言ってなかったー。あとで教えてあげるねー」
な?! 読心術?! 冗談じゃない。そんな能力まであるの? そういえば、動けるのかな? って時も……。
「読心術でも使えるの?」
「どく……? なあに、それ?」
「心を読むこと」
「出来ないよー?」
たまたまかよ! 脅かさないで欲しい。
……はっ! 野生のカンか?!
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