竜神の加護を持つ少年
45.今後の展望
フロストさんが頑張ったお陰で、1日で王都まで到着しました。
お陰で、俺の尻もパンパンです。
他の皆はというと、何故か赤髪っ子がみんなにモテてまして、俺も混ざりたい。
馬車の御者席に一人は、本当に寂しいもので、いつもなら話し相手のクロが、雲隠れしてしまった為に、ずっと一人寂しく御者をしておりました。
迎賓館に到着すると、観念したのかクロがピクシーサイズのまま出てきており、
「にいさまぁぁー!ヘメラはずっといい子にしてまってました!おかえりなさい!」
「う、うむ久しいのぉヘメラよ!」
やっぱ兄弟なのか?じゃクロも人化出きるんじゃねぇのか?そう思ってたら
「我は人化は出来ぬぞ?ヘメラは特殊じゃからな」
へぇ、どんな風に特殊なんだろう。どうせ聞いても答えてはくれないだろうけど。
「にいさま、あっちにいってらしたんですって?どうでした?」
「うむ、後での……」
なんだ?この会話――ったく気になる事は多いが。まずはアルテッザだ。
アルテッザのステイタスを確認する、弱体になってるがまぁ命の危険は完全に無くなったと見ていいな。
さて、もう旅に出たいなって思ってたらきやがったよ!糞美男子。
「やぁアルテッザ君も無事だったし、報告を聞かせてもらっていいかな?」
早速、今回のあらましを説明する。
なんて言えばいいんだか、あのオクトパスが海竜の眷属だとして、何で帆船を襲わせたのか?だよな。まったくわからん。
「ふむオクトパスが7匹も。しかも本当に出たのか!?海竜が。いかんいかん。そっちが重要じゃ、いや……そっちの方が重要なのか。だが……帆船?なる船ね」
「俺の見た所では全長100m弱はありそうな3本マストの帆船が30隻はいましたね、全て沈みましたが……」
どっかで見た船だと思ったら、昔、宮城の金華山沖で沈んだ海王丸に姿的には似てたんだよな。それでだいたいの大きさも分ったわけだけども。一隻に200人は乗っていたと思われ今回の件で6000人は海の藻屑と消えた。
「それは海洋国家エジンバラにとっては痛い出費になったね!」
随分嬉しそうだな6000人も亡くなったのに。そう言うとこちらも被害に遭ってるからね。だそうだ。人を呪わば穴二つって言葉はこっちには無いらしい。
「だがうちが船を建造しても、再度オクトパスが現れたらまったく意味が無いね」
王子が難しい顔で頷いて思考してると、クロから意見が出た。珍しい。
「我が思うに、次こちらから船を出しても、オクトパスに襲われる事は無いと思うぞ!」
「なんだ?それ?というかその根拠は?」
ヘメラの腕の中で丸まりながら……猫か! 顔をこちらに向け語った。
「恐らくだが、オクトパスは元々1匹だけ、海洋国家エジンバラに操られて船を襲っておった。だが今回で海竜が怒り、眷属総出で反撃に出たと見るのが正解だと思うがのぉ」
「神ってそんなのに介入すんの?!」
「神とて心はあるのだぞ?自分の子が操られ、好き勝手されて面白い訳あるまい?」
なるほど、そんなものなのか。
しっかし海洋国家エジンバラってあほなの?まぁこっちと違ってアドバイスしてくれる神が付いてなければ仕方ないのか?
「でもそれだと次に、帆船で侵略しようと乗り込んできても、またオクトパスが海洋国家エジンバラの船を襲うとは限らなくなったよね?」
「なぜだ?」
「だって今回は操られてたからなんでしょ?」
「わかっておらんのぉ、コータよさっきも言ったが、神とて感情がある、特にポントスはしつこいぞ」
うげぇークロすげぇ楽しそうに笑ってそういった。
本当はポントスとクロって仲いいんじゃねぇのか!
「ぽんとすかぁそういえばあの海にいたんだぞ!」
ヘメラ様もご存知なんですね?これで仲がいい説がより確信に近づいたが。
じゃなんで今回俺に討伐しろってけしかけたんだ?まったくわからん。
クロを見たら目をそらされた。
「うーん、判断に困るねぇどうしたらいいものか、こっちとしてはもう船は沈めたくないし、安全な確証なしに流石に海に船は出せないし。」
「なにいってんだ?おまえ!海は危ないところなんだぞ!安全な約束なんて出来ないんだぞ!」
すげー幼女が正論ほざいてる。さすがこれでも神なだけあるな。
「これでもは余計じゃ!」
あーやっぱり妹さんは可愛いんですね。俺には兄弟いなかったからわかんねぇけど!
「そうですね、海に出るんですから、安全な航海は無いか――」
「王城に戻って今後の計画を練り直さないと。そうだ、今回の件で王から直々に褒美を承る事になるから明日来てくれないかな?」
「俺?何もしてないけど?」
「オクトパスの件ではね、だが君はメテオラ王女と王の命を救った!まぁその件だね!」
なるほど!それならわかる。
「了承しました、明日王城へ伺います」
さて、久しぶりにみんな揃った様な気もするし。ヘメラ様?クロは呼び捨てなのに?の歓迎会でも開くか!
「我はコータの保護者であり我の主人でもあるからな」
「にいさまがそういうなら、わらわもヘメラでいいんだぞ!」
何か神様二人を呼び捨てとか俺普通の人ですよ?それも14歳なのに。
歓迎会は豪華な食事を用意してもらい盛大に行った。ヘメラもこんな豪勢なのは始めてだぞ!とか言って大喜びだったから良しとしよう。
そしてその晩俺は……めちゃめちゃ一人で熟睡出来た。
「コータ殿!この度の働き真に大儀であった!何か欲しいものは見つかったか?」
「はい!この間、壊した闘技場と教会の修理費の免除をして頂きたく」
これで借金ちゃら!安心して度に出れる!
「ふむ、そんなものでいいのか?」
「はい!それだけでも十分です!」
「それでは、我の命とメテオラの命の対価としてはちと安すぎるのぉ」
え?何言ってんです?金貨4000枚ですよ?日本円で4億ですよ!
「コータ殿、わが国の西部地域は欲しくは無いか?理由はそちの方が詳しかろう?!」
う゛ーん、貴族かそうすると旅に出れなくなる。ここは断った方いいな。
「お言葉ながら私はいまだ成人前の14歳でございますれば、それに世界中を回って見聞したいと考えております」
「アレフから聞いておった通りの人物の様じゃ!では西部地域の城主はコータ殿で代官を置いてはどうじゃ?」
ん?それってどういうんだ?土地の持ち主が俺で不動産屋が代官?それならいいのか?
「私としては旅に出たいんですが出れますか?」
「うむ、構わぬぞ!代官は我の知る、優秀なものをつけるよってな」
「それでだ、爵位なんだが、一気に伯爵位はちと他の貴族からの反発もあるだろう。それでだ、王家の王女と婚約すれば、降嫁先と言う事で侯爵位まではそちにあげられる。どうじゃ?」
はぁ?それってメテオラ王女か?ローラ王女と結婚しろって事ですか?むりむり。俺にはアルテッザがいるし。
「陛下、お言葉ですが、私には心に決めた女性がおりまして」
「それも聞いておるが、そもそも爵位持ちで、一人の妻しか持たない貴族は一人もおらん。よって何も心配はいらんぞ!」
いやいや問題ありありでしょ!
俺が考え込んでると陛下から……。
「そなた、よもや王家の姫では不服と申すか?」
脅迫きましたこれ! いったいどうすりゃいいんだよ!
「お父様、コータさんが困っておいでです。その辺で……」
「だがメテオラよ、そなたも申しておったでは無いか!」
え?何それ?メテオラ王女が好意を持ってくれたって事?
「それはそうですが別に困らせたくて申した訳ではありませんわ」
あー持ち帰ってアルテッザと相談したいなぁ無理だろうな、というか俺、好意よせてくれてる女性に弱いな。
本当に、どうしよ……。
お陰で、俺の尻もパンパンです。
他の皆はというと、何故か赤髪っ子がみんなにモテてまして、俺も混ざりたい。
馬車の御者席に一人は、本当に寂しいもので、いつもなら話し相手のクロが、雲隠れしてしまった為に、ずっと一人寂しく御者をしておりました。
迎賓館に到着すると、観念したのかクロがピクシーサイズのまま出てきており、
「にいさまぁぁー!ヘメラはずっといい子にしてまってました!おかえりなさい!」
「う、うむ久しいのぉヘメラよ!」
やっぱ兄弟なのか?じゃクロも人化出きるんじゃねぇのか?そう思ってたら
「我は人化は出来ぬぞ?ヘメラは特殊じゃからな」
へぇ、どんな風に特殊なんだろう。どうせ聞いても答えてはくれないだろうけど。
「にいさま、あっちにいってらしたんですって?どうでした?」
「うむ、後での……」
なんだ?この会話――ったく気になる事は多いが。まずはアルテッザだ。
アルテッザのステイタスを確認する、弱体になってるがまぁ命の危険は完全に無くなったと見ていいな。
さて、もう旅に出たいなって思ってたらきやがったよ!糞美男子。
「やぁアルテッザ君も無事だったし、報告を聞かせてもらっていいかな?」
早速、今回のあらましを説明する。
なんて言えばいいんだか、あのオクトパスが海竜の眷属だとして、何で帆船を襲わせたのか?だよな。まったくわからん。
「ふむオクトパスが7匹も。しかも本当に出たのか!?海竜が。いかんいかん。そっちが重要じゃ、いや……そっちの方が重要なのか。だが……帆船?なる船ね」
「俺の見た所では全長100m弱はありそうな3本マストの帆船が30隻はいましたね、全て沈みましたが……」
どっかで見た船だと思ったら、昔、宮城の金華山沖で沈んだ海王丸に姿的には似てたんだよな。それでだいたいの大きさも分ったわけだけども。一隻に200人は乗っていたと思われ今回の件で6000人は海の藻屑と消えた。
「それは海洋国家エジンバラにとっては痛い出費になったね!」
随分嬉しそうだな6000人も亡くなったのに。そう言うとこちらも被害に遭ってるからね。だそうだ。人を呪わば穴二つって言葉はこっちには無いらしい。
「だがうちが船を建造しても、再度オクトパスが現れたらまったく意味が無いね」
王子が難しい顔で頷いて思考してると、クロから意見が出た。珍しい。
「我が思うに、次こちらから船を出しても、オクトパスに襲われる事は無いと思うぞ!」
「なんだ?それ?というかその根拠は?」
ヘメラの腕の中で丸まりながら……猫か! 顔をこちらに向け語った。
「恐らくだが、オクトパスは元々1匹だけ、海洋国家エジンバラに操られて船を襲っておった。だが今回で海竜が怒り、眷属総出で反撃に出たと見るのが正解だと思うがのぉ」
「神ってそんなのに介入すんの?!」
「神とて心はあるのだぞ?自分の子が操られ、好き勝手されて面白い訳あるまい?」
なるほど、そんなものなのか。
しっかし海洋国家エジンバラってあほなの?まぁこっちと違ってアドバイスしてくれる神が付いてなければ仕方ないのか?
「でもそれだと次に、帆船で侵略しようと乗り込んできても、またオクトパスが海洋国家エジンバラの船を襲うとは限らなくなったよね?」
「なぜだ?」
「だって今回は操られてたからなんでしょ?」
「わかっておらんのぉ、コータよさっきも言ったが、神とて感情がある、特にポントスはしつこいぞ」
うげぇークロすげぇ楽しそうに笑ってそういった。
本当はポントスとクロって仲いいんじゃねぇのか!
「ぽんとすかぁそういえばあの海にいたんだぞ!」
ヘメラ様もご存知なんですね?これで仲がいい説がより確信に近づいたが。
じゃなんで今回俺に討伐しろってけしかけたんだ?まったくわからん。
クロを見たら目をそらされた。
「うーん、判断に困るねぇどうしたらいいものか、こっちとしてはもう船は沈めたくないし、安全な確証なしに流石に海に船は出せないし。」
「なにいってんだ?おまえ!海は危ないところなんだぞ!安全な約束なんて出来ないんだぞ!」
すげー幼女が正論ほざいてる。さすがこれでも神なだけあるな。
「これでもは余計じゃ!」
あーやっぱり妹さんは可愛いんですね。俺には兄弟いなかったからわかんねぇけど!
「そうですね、海に出るんですから、安全な航海は無いか――」
「王城に戻って今後の計画を練り直さないと。そうだ、今回の件で王から直々に褒美を承る事になるから明日来てくれないかな?」
「俺?何もしてないけど?」
「オクトパスの件ではね、だが君はメテオラ王女と王の命を救った!まぁその件だね!」
なるほど!それならわかる。
「了承しました、明日王城へ伺います」
さて、久しぶりにみんな揃った様な気もするし。ヘメラ様?クロは呼び捨てなのに?の歓迎会でも開くか!
「我はコータの保護者であり我の主人でもあるからな」
「にいさまがそういうなら、わらわもヘメラでいいんだぞ!」
何か神様二人を呼び捨てとか俺普通の人ですよ?それも14歳なのに。
歓迎会は豪華な食事を用意してもらい盛大に行った。ヘメラもこんな豪勢なのは始めてだぞ!とか言って大喜びだったから良しとしよう。
そしてその晩俺は……めちゃめちゃ一人で熟睡出来た。
「コータ殿!この度の働き真に大儀であった!何か欲しいものは見つかったか?」
「はい!この間、壊した闘技場と教会の修理費の免除をして頂きたく」
これで借金ちゃら!安心して度に出れる!
「ふむ、そんなものでいいのか?」
「はい!それだけでも十分です!」
「それでは、我の命とメテオラの命の対価としてはちと安すぎるのぉ」
え?何言ってんです?金貨4000枚ですよ?日本円で4億ですよ!
「コータ殿、わが国の西部地域は欲しくは無いか?理由はそちの方が詳しかろう?!」
う゛ーん、貴族かそうすると旅に出れなくなる。ここは断った方いいな。
「お言葉ながら私はいまだ成人前の14歳でございますれば、それに世界中を回って見聞したいと考えております」
「アレフから聞いておった通りの人物の様じゃ!では西部地域の城主はコータ殿で代官を置いてはどうじゃ?」
ん?それってどういうんだ?土地の持ち主が俺で不動産屋が代官?それならいいのか?
「私としては旅に出たいんですが出れますか?」
「うむ、構わぬぞ!代官は我の知る、優秀なものをつけるよってな」
「それでだ、爵位なんだが、一気に伯爵位はちと他の貴族からの反発もあるだろう。それでだ、王家の王女と婚約すれば、降嫁先と言う事で侯爵位まではそちにあげられる。どうじゃ?」
はぁ?それってメテオラ王女か?ローラ王女と結婚しろって事ですか?むりむり。俺にはアルテッザがいるし。
「陛下、お言葉ですが、私には心に決めた女性がおりまして」
「それも聞いておるが、そもそも爵位持ちで、一人の妻しか持たない貴族は一人もおらん。よって何も心配はいらんぞ!」
いやいや問題ありありでしょ!
俺が考え込んでると陛下から……。
「そなた、よもや王家の姫では不服と申すか?」
脅迫きましたこれ! いったいどうすりゃいいんだよ!
「お父様、コータさんが困っておいでです。その辺で……」
「だがメテオラよ、そなたも申しておったでは無いか!」
え?何それ?メテオラ王女が好意を持ってくれたって事?
「それはそうですが別に困らせたくて申した訳ではありませんわ」
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