異世界王政〜Four piece stories〜

桜井ギル

雑談

アリスティル(ユリウス)「ん……?」


ローレンツ「お、やっと目ェ覚めたか」


アリスティル(ユリウス)「……」


ローレンツ「どうした?」


アリスティル(ユリウス)「…また私の血勝手に吸ったでしょ?」


ローレンツ「はっ、お前は餌なんだから当然だろ」


アリスティル(ユリウス)「……私の血を飲んでいて大丈夫なのですか?」


ローレンツ「……あ」


ローレンツ「確かにお前も純血種だもんな。…大丈夫なのか?」


アリスティル(ユリウス)「今更過ぎるでしょ」


ローレンツ「確かにな」


アリスティル(ユリウス)「ところでここはどこなのです?」


ローレンツ「お前が言うところの『忘れ去られた地』だよ」


アリスティル(ユリウス)「……そっか」



アリスティルは何かを懐かしむように空を見上げる。



ローレンツ「なあ、あまり時間がないが1つ聞いてもいいか?」


アリスティル(ユリウス)「ん?」


ローレンツ「この場所はお前にはどんな意味を持っているんだ?ここは名前の通り誰も覚えてはいない場所。それに呪われているとも言われてる。だって数多の人間達がここで血を流して死んで行ったんだからな。…もう大昔の話だがな」


アリスティル(ユリウス)「……いつの話よ。それに私はまだ生まれてもないでしょ」


アリスティル(ユリウス)「ま、それは置いておいてあなたの質問の答えなんだけど」


アリスティル(ユリウス)「なーいしょってことで」


ローレンツ「……おい、はぐらかすなよ」


アリスティル(ユリウス)「別にいいでしょ。減るものじゃないんだから。」


アリスティル(ユリウス)「さ、義兄様は代理で謁見するんでしょ?」


ローレンツ「んあ?…あぁ」


ローレンツ(あれ…?俺こいつにその事話したっけな)


アリスティル(ユリウス)「というかその格好のまま行くんじゃないでしょうね?」


ローレンツ「…そのつもりだけど」



ボサボサの髪、ネクタイがちゃんと巻かれていない正装。こんなのいくらなんでもダメすぎる。



アリスティル(ユリウス)「服装はちゃんと整えて髪はせめてブラッシングだけでもしておきましょうよ」


ローレンツ「…………ッチ」


ローレンツ「だる………………」

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