和解

ユリウス(ヴァンパイア王)「……ふむ」



ーぽんっぽん



暫く立ってヴァンパイア王はローレンツの頭を撫でた。(身体はアリスティルなので身長的に背伸びして撫でる)



ローレンツ「〜〜〜〜〜/////」


ローレンツ「な、何するんだよ！」


ユリウス(ヴァンパイア王)「ハハハ、立派になったものだなって」


ローレンツ「……るせぇ、俺はもう子供じゃねぇから！」


ユリウス(ヴァンパイア王)「そうだね」


ユリウス(ヴァンパイア王)「じゃ、ローレンツ。お願い出来るかい？」


ローレンツ「……男に二言はない」


ユリウス(ヴァンパイア王)「ハハハ、頼もしいね」


ユリウス(ヴァンパイア王)「じゃあ頼むよ」


ユリウス(ヴァンパイア王)「嗚呼、そうそう。彼に伝える内容を教えないとね」



ーーーーー



ユリウス(ヴァンパイア王)「……だ。分かったかい？」


ローレンツ「まあ、何となく分かったわ」


ユリウス(ヴァンパイア王)「じゃ、任せるね。バーイ」



ーガクリッ



ヴァンパイア王が出ていったことでアリスティルの身体は傾く。



ローレンツ「！」


ローレンツ「ふぅ、危ねぇ」



いち早く気づいたローレンツはアリスティルの身体を支える。



ローレンツ「さぁてと、こいつをどこかで休ませねぇとな」


ローレンツ「しっかしこいつもまあ可哀想な奴だよなぁ」



アリスティルはまだ気絶しているのか目を覚まさない。


余程乗っ取られていて精神的に疲れているのだろう。



ローレンツ「……っ」


ローレンツ「なんて無防備な……」



身体を乗っ取られていての疲れで寝ている彼女は陶磁器のような肌を持つ人形のようだった。



ローレンツ(こいつと行動するって決めた時は一時はどうなるかと思ったが…)


ローレンツ「予想外だからこそ面白い…か」


ローレンツ「お前にはこの先の未来が見えているのだろうが今を楽しむのは悪くない…そう思うのか」


ローレンツ「って…俺らしくねぇ」


ローレンツ「俺に手間かけさせやがって」


ローレンツ「後で血をたっぷり要求してやるからな」