異世界王政〜Four piece stories〜

桜井ギル

親子の揉め事

キングスレー家に泥を塗ってしまえば俺らヴァンパイア王家にも大きな影響を受けることになる。



ローレンツ(……)


ローレンツ(…………うん)


ローレンツ「もうどうにでもなれ」


ローレンツ「俺は知らねぇ!」


ユリウス(ヴァンパイア王)「おや、ローレンツ諦めるのかい?」


ローレンツ「……」


ユリウス(ヴァンパイア王)「そうやって逃げて現実から目を背けるのか?」


ローレンツ「……っ」


ローレンツ「るせぇ……クソ親父には関係ない」


ユリウス(ヴァンパイア王)「フッ………私も嫌われたものだな」


ローレンツ「自覚あるなら引っ込んでろ」


ユリウス(ヴァンパイア王)「それは無理な話だ。…おっともう時間だ」


ユリウス(ヴァンパイア王)「失礼するよ」



ーパシッ



ローレンツは気がついた時にはユリウス(中身はヴァンパイア王)の手首を握っていた。



ローレンツ(……あ、やば。俺ってば何やってんだよ)


ローレンツ(まぁ、思うままにぶつけてみて派手に砕けるのもまた一興…か)


ローレンツ「待てよ、クソ親父」


ユリウス(ヴァンパイア王)「?」


ユリウス(ヴァンパイア王)「まだ何か用があるのかい?」


ローレンツ「……ああ、たった今出来たところだ」


ローレンツ「…今すぐヴァンパイア界に帰れ」


ユリウス(ヴァンパイア王)「……」


ユリウス(ヴァンパイア王)「フッ……ハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」


ユリウス(ヴァンパイア王)「フゥ…まさかお前がそんな事を言い出すとはなあ」


ユリウス(ヴァンパイア王)「では、私の代わりに誰が皇帝に謁見するんだい」


ローレンツ「……俺がやる」


ユリウス(ヴァンパイア王)「……ほう?」


ローレンツ「だから今すぐアリスティルの身体から出ていけ!」


ユリウス(ヴァンパイア王)「……」

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