異世界王政〜Four piece stories〜

桜井ギル

アリスティル幼少期 後編

ヴァンパイアになることを否定した私はどうして私に死なれては困るのか怒り半ばに聞いた。


なんと、男はヴァンパイア王で私のおじに当たるらしい。その時思ったのが



アリスティル(私……コイツの姪っ子なの?)



とにかく嫌で仕方なかった。


ヴァンパイアになってまで生きるなんて発想は私にとって歪んだものとしか思えない。


私は最後まで拒み続けたが、ヴァンパイア王はいい条件があると言い出した。


私は渋々聞いてみると、内容は完全なヴァンパイアになることはないし、今まで通りにヴァンパイアのハーフとして過ごせる。代わりに定期的にヴァンパイア王とその息子達に血を分け与える。


私はヴァンパイアになるよりはとこの条件を飲んだが、ヴァンパイア王はなんの代償もなしに生き返らせれないと言い出し、私の首筋に牙をたて血を吸い、牙で空いてしまった傷口からヴァンパイア王の血を与えられた。



ヴァンパイア王「君が17歳の誕生日を迎えた時、君は完全なヴァンパイアとなる」


アリスティル「え」


アリスティル「話が違う!」


アリスティル「理不尽!この人でなし!」


ヴァンパイア王「私人間じゃないし」


アリスティル「……」



もうコイツだけは許してなるものか。とある人物?にコイツのことを聞いたら何やらヴァンパイア王に反抗した者は皆人間界に追放されると聞いた。


私はコイツが嫌がるような事をしようと思った。そこで私は人間界に追放されてしまったヴァンパイアを助ける活動を始めた。


エドとカイはヴァンパイア界から追放されてしまったヴァンパイアなので偶然にも助けたということになる。


その活動を続けていた矢先、自分がどんどん人では無くなってきていることを痛感することがあった。


いっそ死んでしまった方がいいのではないか。そうしたら呪いから解放される。


そんなネガティブな思考で毎日を過ごしていると、父様からの言いつけで白の領地に赴くことがあった。


そこでフィルナンドと出会った。フィルナンドは私の家とは遠縁の親戚らしいが今まで顔合わせしたことがなかったので全く知らなかった。


用事を済ませてさっさと帰ろうとするとフィルナンドは私の腕を掴み



フィルナンド「どうして君の目には生気がないの?」


アリスティル「なんて事をいうの」


フィルナンド「きっと生きる事に疲れたんだよね」


アリスティル「……っ!」


フィルナンド「ねえ、一緒に遊ぼうよ。」

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