異世界王政〜Four piece stories〜
お城の従者様
「とにかく、着替えて!」
「で、でも…」
「?」
「もしかして…着替え、ないの?」
「うん」
男の子に着替えてと言われても、俺はこのパジャマしか今はないんだよ!だって目が覚めたら知らない場所にいたんだから!
「うーん…、困ったなぁー。」
俺が着替えがないと言うと、男の子は困り果てた。…なんか申し訳ない。
「そうだ!お兄さんお城に招待されているんでしょ。だったら僕がお城の従者様を連れてくるよ。その人に事情を話せばいいと思う。」
「えっ?いいのか…!」
「もちろん!」
「お兄さん困ってるし、それに…」
「…くふふふふ(笑)」
「…パ、パジャマ姿でお城に行くなんて…あはははっ!」
「礼儀知らずにも程があるよ!」
ごもっともです。
俺は男の子の言う事に言い返す事なんて出来なかった。恥ずかしい……/////
「と、とにかく!僕がお城の従者様を呼びに行ってくるから、お兄さんはここで待っていてね。」
「あ、ああ…。」
そう言って男の子はその場から立ち去った。俺はとにかく誰にも見つからぬように男の子が帰ってくるまでは大人しく身を潜めるしかない。
そうして、ものの数分で男の子が帰ってきた。急いで呼びに行ってくれたのか、男の子はヘトヘトに疲れてぐったりしていた。
「はぁ…はぁ…。つ、連れてきたよ…。」
男の子の後ろにはいかにもお城の従者らしい豪華な格好だった。
「…暁人様、でいらっしゃいますよね?」
「はい、そうですが…」
「我が主人がお城にてお待ちしております。ですが…」
そう言って、従者は俺の格好を見るなり、笑わないようにするためか後ろを向く。肩がピクピク動いているため笑っているのだろう。
しばらくして従者は落ち着くと、姿勢を正して俺の方を見る。
「失礼。お着替えはこちらでご用意させていただきます。」
やっぱり、そうなりますよねー…。分かっていたけど、正直辛い…
「それと…あなた、お名前は?」
そう言って従者は男の子の方を見る。
「!」
「は、はいっ!僕はレイ・アークと言います。」
「よろしい。ではレイ様、あなた様もお城にご招待致します。」
「え…い、いいんですか?」
「はい、あなた様は困り果てた暁人様を介抱していたのでしょう。暁人様の代わりにお礼がしたいと我が主人が申しております。」
すみませんね。何も持っていない、変わった人で!
「やったー!友達に自慢出来るぞ!」
男の子…レイくんは従者の言葉で喜んでジャンプしている。お城に招待されるなんて俺の人生で1度もない(当たり前)だが、こんな普通経験出来ないことが起こると誰しも喜ぶのだろう。
「あっ、お兄さん。僕の名前言ってなかったね。改めまして、レイだよ。」
「俺は新島暁人です。」
「お兄さんの名前、変わってるんだね!」
そうか?
そう言えば、夢でも女の子がそんなこと言ってたような?
「私の名前はスピア・カーストと言います。では暁人様、レイ様。我が主人の待つお城へご案内致します。」
こうして、俺は無事にお城へ行ける手段をGETしたのだ。だが、1つ問題があった。
「お城まではそんなにかからないのですが…、そんな格好では通行人達に奇っ怪な目で見られるでしょう。」
「馬車を呼ぶ事にしましょう。少々お待ちを。」
「…」
何から何まで迷惑をかけてしまって申し訳ない…。
俺は従者が馬車を手配しに行く後ろ姿を見つめる事しか出来なかった。
「で、でも…」
「?」
「もしかして…着替え、ないの?」
「うん」
男の子に着替えてと言われても、俺はこのパジャマしか今はないんだよ!だって目が覚めたら知らない場所にいたんだから!
「うーん…、困ったなぁー。」
俺が着替えがないと言うと、男の子は困り果てた。…なんか申し訳ない。
「そうだ!お兄さんお城に招待されているんでしょ。だったら僕がお城の従者様を連れてくるよ。その人に事情を話せばいいと思う。」
「えっ?いいのか…!」
「もちろん!」
「お兄さん困ってるし、それに…」
「…くふふふふ(笑)」
「…パ、パジャマ姿でお城に行くなんて…あはははっ!」
「礼儀知らずにも程があるよ!」
ごもっともです。
俺は男の子の言う事に言い返す事なんて出来なかった。恥ずかしい……/////
「と、とにかく!僕がお城の従者様を呼びに行ってくるから、お兄さんはここで待っていてね。」
「あ、ああ…。」
そう言って男の子はその場から立ち去った。俺はとにかく誰にも見つからぬように男の子が帰ってくるまでは大人しく身を潜めるしかない。
そうして、ものの数分で男の子が帰ってきた。急いで呼びに行ってくれたのか、男の子はヘトヘトに疲れてぐったりしていた。
「はぁ…はぁ…。つ、連れてきたよ…。」
男の子の後ろにはいかにもお城の従者らしい豪華な格好だった。
「…暁人様、でいらっしゃいますよね?」
「はい、そうですが…」
「我が主人がお城にてお待ちしております。ですが…」
そう言って、従者は俺の格好を見るなり、笑わないようにするためか後ろを向く。肩がピクピク動いているため笑っているのだろう。
しばらくして従者は落ち着くと、姿勢を正して俺の方を見る。
「失礼。お着替えはこちらでご用意させていただきます。」
やっぱり、そうなりますよねー…。分かっていたけど、正直辛い…
「それと…あなた、お名前は?」
そう言って従者は男の子の方を見る。
「!」
「は、はいっ!僕はレイ・アークと言います。」
「よろしい。ではレイ様、あなた様もお城にご招待致します。」
「え…い、いいんですか?」
「はい、あなた様は困り果てた暁人様を介抱していたのでしょう。暁人様の代わりにお礼がしたいと我が主人が申しております。」
すみませんね。何も持っていない、変わった人で!
「やったー!友達に自慢出来るぞ!」
男の子…レイくんは従者の言葉で喜んでジャンプしている。お城に招待されるなんて俺の人生で1度もない(当たり前)だが、こんな普通経験出来ないことが起こると誰しも喜ぶのだろう。
「あっ、お兄さん。僕の名前言ってなかったね。改めまして、レイだよ。」
「俺は新島暁人です。」
「お兄さんの名前、変わってるんだね!」
そうか?
そう言えば、夢でも女の子がそんなこと言ってたような?
「私の名前はスピア・カーストと言います。では暁人様、レイ様。我が主人の待つお城へご案内致します。」
こうして、俺は無事にお城へ行ける手段をGETしたのだ。だが、1つ問題があった。
「お城まではそんなにかからないのですが…、そんな格好では通行人達に奇っ怪な目で見られるでしょう。」
「馬車を呼ぶ事にしましょう。少々お待ちを。」
「…」
何から何まで迷惑をかけてしまって申し訳ない…。
俺は従者が馬車を手配しに行く後ろ姿を見つめる事しか出来なかった。
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