戦力より戦略。
4日目 相談
「して、リブレの様子はどうじゃ?」
「そうですね。今のところ命に別状はないようですが、あまり芳しくもないと」
王様がハンネさんに視線を送ると、ハンネさんが無言で頷きます。
「そうかの……。最大の功労者であるあやつをいつまでも寝かせておくわけにはいかんのじゃが……」
集まっているのはいつものメンバーです。
王様、お后様、キラさん、ハンネさん、ケインさん、エルメさん、そして私。
リブレさんがいないのがちょっと違和感があります。
幻想級の退去が確認され、自国に戻ってから王様はすぐに避難した人たちに勝利の声明を出しました。
本来、人間が勝ちうる存在ではないが故に、相当の反響があったようですが、詳細は伏せられたままになっています。
なぜなら、指揮を執っていたリブレさんが起きてないから。
「恐れながら申し上げます。これ以上は国民の不安を煽るのも……」
「キラよ。それはわかっておる。しかし、どう説明すればよいのじゃ。リブレが功労者であり、戦闘の代償で寝たきりになってしまっている、と?」
王様は、リブレさんの身を案じてくれているようなのです。
国民の皆さんには一定層、リブレさんを嫌っている人達がいますが、その人達はそもそもリブレさんが気にしていませんでした。
しかし、エルフは別です。
この情報を聞きつけ、これ幸いとリブレさんの命を取りに来る可能性が非常に高いのです。
彼らは、いえ、彼らのほとんどはリブレさんのおかげで自分たちが助かったなどと、微塵も思っていません。
幻想級が退去したのは何らかの自然現象であり、恨みを買っているリブレさんを殺しに来るに決まっていますから。
「良いのではありませんか?」
ここで無言だったマレイユ様が口を開きました。
「レインちゃん、あなたも今回の戦いでレベルが上がったでしょう?」
「はい、102になりました」
「そもそも上位二つ名持ちなのです。実力は保証されていたうえに、今回で多くの人が手の届かないレベルにまで達しました。彼女なら、リブレさんを守れるのでは?」
そう言って私に挑戦的な目を向けます。
「もちろん、リブレさんには指一本触れさせません!」
「今回の作戦の功労者の警護という観点から、緊急時にはキラたちを出しても問題ないでしょう」
「……そうじゃな。レインもそれで構わぬか?」
「はい!」
今まではリブレさんが出張ってくれていましたが、今度は私が頑張る番です!
「いざとなれば、僕も行くからね?」
「はい、キラさん! よろしくお願いします」
プリンセちゃんもいるし、大丈夫だとは思いますが、後ろにキラさんがいるというのはかなり心強いですね。
「そうですね。今のところ命に別状はないようですが、あまり芳しくもないと」
王様がハンネさんに視線を送ると、ハンネさんが無言で頷きます。
「そうかの……。最大の功労者であるあやつをいつまでも寝かせておくわけにはいかんのじゃが……」
集まっているのはいつものメンバーです。
王様、お后様、キラさん、ハンネさん、ケインさん、エルメさん、そして私。
リブレさんがいないのがちょっと違和感があります。
幻想級の退去が確認され、自国に戻ってから王様はすぐに避難した人たちに勝利の声明を出しました。
本来、人間が勝ちうる存在ではないが故に、相当の反響があったようですが、詳細は伏せられたままになっています。
なぜなら、指揮を執っていたリブレさんが起きてないから。
「恐れながら申し上げます。これ以上は国民の不安を煽るのも……」
「キラよ。それはわかっておる。しかし、どう説明すればよいのじゃ。リブレが功労者であり、戦闘の代償で寝たきりになってしまっている、と?」
王様は、リブレさんの身を案じてくれているようなのです。
国民の皆さんには一定層、リブレさんを嫌っている人達がいますが、その人達はそもそもリブレさんが気にしていませんでした。
しかし、エルフは別です。
この情報を聞きつけ、これ幸いとリブレさんの命を取りに来る可能性が非常に高いのです。
彼らは、いえ、彼らのほとんどはリブレさんのおかげで自分たちが助かったなどと、微塵も思っていません。
幻想級が退去したのは何らかの自然現象であり、恨みを買っているリブレさんを殺しに来るに決まっていますから。
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「はい、102になりました」
「そもそも上位二つ名持ちなのです。実力は保証されていたうえに、今回で多くの人が手の届かないレベルにまで達しました。彼女なら、リブレさんを守れるのでは?」
そう言って私に挑戦的な目を向けます。
「もちろん、リブレさんには指一本触れさせません!」
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「はい!」
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