戦力より戦略。
エルフメイドは圧倒的正義
ゴトッ。
「ここはどこらへんだ?」
館のちょうど真下の辺りまで来ていることはわかっているのだが、正確にどの辺りかまではわからなかったので床の石を動かしてそこから頭を出す。
この感じル〇ン三世でで見たな。
下水道とかじゃなくて良かった。
「えっと、ここが玄関か」
それだけ確認してまた下に戻り、しっかり石も戻しておく。
問題の魔法で守られていた部屋は四方の壁全てに魔法がかかっていた。
ということは入り口は他にある可能性が高い。
つまり、残り2面の上か下なわけだ。
下なら楽なんだけどな。
「ここがちょうど真下なんだけど……」
見たところ取り外し可能な石はなさそうだ。
「上に入口があるのか……」
「ここ斬ってしまえば良くないかい?」
「良くないだろ!? そこから崩れてきたらどうするんだよ!? 潰されて生き埋めでお陀仏だぞ!」
「そうかー……」
「それは最終手段だ。とりあえずは穏便にいけないか探るべきだろ」
玄関前の辺りまで戻ってまた頭を出す。
スルー・アイで周りに人がいないことを確認して1階に出てくる。
「で、2階に行くにはそりゃそこの階段を昇ればいいわけだが、2階から上は人がいるからな。不用意に音をたてるわけにもいかない。よって、オーシリア」
「降りるのじゃな」
もぞもぞと背から降りだしたオーシリアを手で押さえる。
「逆だ。もはや乗っとけ。勝手に行動されてこけられたりする方がしんどい」
「また甘く見られたものじゃな……」
「人の首に落ちてきておいて何言ってんだ」
圧倒的前科持ちだろ。
ひそひそとオーシリアの位置について議論する。
「むぅ……。そこを言われるとのぅ……」
「なら大人しくのっとけ。いくぞ」
そろそろとスルー・アイで周りを見渡しながら階段を上がる。
「キラ、どうだ?」
「動いてる気配なし。多分大丈夫だよ」
「同意見。よし、こっちだ」
例の部屋の真上に位置する部屋へと向かう。
「中に何人か寝てるな……。侍女の部屋か……」
この館に仕えていると思しき女性たちがスヤスヤと眠っている。
「よりによって複数人いるところかよ……。まぁ、しょうがないか……」
侍女の部屋に鍵をかけることなどないのでドア自体は問題じゃない。
問題はこの中に眠りの浅いタイプの人がいたらやばいってことだ。
相手が1人ならいくらでも隠れようがあるだろうが、複数が部屋にいると制限がかかるし、全方位の人を確認しながら進まなくてはならない。
俺は二人にシーと指で合図してから部屋の中に入る。
中にはメイド服などがかけられており、明日にはこの人たちはこれを着てまた働くのだろう。
首のあたりを引っ張られたのでオーシリアを振り返ると、目だけで「良からぬことを考えておらんかの?」と聞かれた。器用だな。
もちろん、彼女らのメイド服姿は想像しましたとも。
しかし!
これは決して良からぬことではない。
エルフ×メイド、これすなわち正義!
なにもやましいことなどない!
背中から呆れたような押し殺したため息が聞こえてくるが、気にしない!
俺たちがくだらないことをしている間にキラが入り口を見つけ、指で示す。
しかし、侍女たちにもわからないようにしているので蓋はしっかりと嵌っており、簡単には開かなそうだ。
さて、どうする?
「ここはどこらへんだ?」
館のちょうど真下の辺りまで来ていることはわかっているのだが、正確にどの辺りかまではわからなかったので床の石を動かしてそこから頭を出す。
この感じル〇ン三世でで見たな。
下水道とかじゃなくて良かった。
「えっと、ここが玄関か」
それだけ確認してまた下に戻り、しっかり石も戻しておく。
問題の魔法で守られていた部屋は四方の壁全てに魔法がかかっていた。
ということは入り口は他にある可能性が高い。
つまり、残り2面の上か下なわけだ。
下なら楽なんだけどな。
「ここがちょうど真下なんだけど……」
見たところ取り外し可能な石はなさそうだ。
「上に入口があるのか……」
「ここ斬ってしまえば良くないかい?」
「良くないだろ!? そこから崩れてきたらどうするんだよ!? 潰されて生き埋めでお陀仏だぞ!」
「そうかー……」
「それは最終手段だ。とりあえずは穏便にいけないか探るべきだろ」
玄関前の辺りまで戻ってまた頭を出す。
スルー・アイで周りに人がいないことを確認して1階に出てくる。
「で、2階に行くにはそりゃそこの階段を昇ればいいわけだが、2階から上は人がいるからな。不用意に音をたてるわけにもいかない。よって、オーシリア」
「降りるのじゃな」
もぞもぞと背から降りだしたオーシリアを手で押さえる。
「逆だ。もはや乗っとけ。勝手に行動されてこけられたりする方がしんどい」
「また甘く見られたものじゃな……」
「人の首に落ちてきておいて何言ってんだ」
圧倒的前科持ちだろ。
ひそひそとオーシリアの位置について議論する。
「むぅ……。そこを言われるとのぅ……」
「なら大人しくのっとけ。いくぞ」
そろそろとスルー・アイで周りを見渡しながら階段を上がる。
「キラ、どうだ?」
「動いてる気配なし。多分大丈夫だよ」
「同意見。よし、こっちだ」
例の部屋の真上に位置する部屋へと向かう。
「中に何人か寝てるな……。侍女の部屋か……」
この館に仕えていると思しき女性たちがスヤスヤと眠っている。
「よりによって複数人いるところかよ……。まぁ、しょうがないか……」
侍女の部屋に鍵をかけることなどないのでドア自体は問題じゃない。
問題はこの中に眠りの浅いタイプの人がいたらやばいってことだ。
相手が1人ならいくらでも隠れようがあるだろうが、複数が部屋にいると制限がかかるし、全方位の人を確認しながら進まなくてはならない。
俺は二人にシーと指で合図してから部屋の中に入る。
中にはメイド服などがかけられており、明日にはこの人たちはこれを着てまた働くのだろう。
首のあたりを引っ張られたのでオーシリアを振り返ると、目だけで「良からぬことを考えておらんかの?」と聞かれた。器用だな。
もちろん、彼女らのメイド服姿は想像しましたとも。
しかし!
これは決して良からぬことではない。
エルフ×メイド、これすなわち正義!
なにもやましいことなどない!
背中から呆れたような押し殺したため息が聞こえてくるが、気にしない!
俺たちがくだらないことをしている間にキラが入り口を見つけ、指で示す。
しかし、侍女たちにもわからないようにしているので蓋はしっかりと嵌っており、簡単には開かなそうだ。
さて、どうする?
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