戦力より戦略。
感情を推し量るって言いえて妙だよね
「いや、頼む、待ってくれ」
俺は必死に訴えかける。
「レベル2の俺なんかが戦列に加わったところで役には立たないよ」
いくら何でも2レベだぞ!
スライム倒すのに2ターンかかるぞ。
あれ?
そういえばこの世界はターン制じゃないな。
戦略ゲームって感じだ。
昔から得意分野だったんだよな。
「レベルは個人の技量に大きく影響するのは否定しません。ただし、今回は集団戦であり、私はあなたなら其方のほうが適していると思いますよ?」
なにを根拠に。
「ではこの男を戦列に加えるというのですか!?」
双子の女性のほうが嫌そうに口を挟む。
さっき上の決定に従うって言ってなかった?
普通に口出すやん。
「不満ですか?」
「実力の伴わないものを守るような余力はありません」
双子の男性のほうも口を開く。
いいぞ!
もっと言え!
俺は行きたくない!
だが、次に女性が放った言葉が俺の逆鱗に触れた。
「ましてやエルフなんて連れてるようなやつなんて……」
レインの方を見ながらそう呟く。
あー、言いやがった。
いきなり矢面に立たされたレインは委縮してしまっている。
よく見ると他のやつも快く思っていない。
どころか{猜疑}はともかく{嫌悪}すら浮かんでいる。
なに?
エルフに親の仇でもいんの?
「どういう意味だ。エルフになんかされたのか? 親が殺されたとか、家訓で決まってるとか……」
家訓にしろおかしいが。
今までへらへらしてた俺が急に本気になったのがわかったのか、気圧されたように答える。
「い、いや、そうではないが、エルフであるというだけで信用には値しない」
ほう……?
「なぜなのか? 論理的に理由の説明をお願いできるかな?」
「ま、まず、我々とは種族が違う」
「それがどうした。言葉も通じるし、意思疎通には問題ない。それともお前らは飼っている言葉の通じない犬とかでさえ信じられるというのに、言葉が通じて信じられないとか意味の分からんこと言わないよな?」
「あ、あと、目的のわからない文化をもっている……」
「どれのことだ?」
「エルフは外に出る力があるにも関わらず、我々と協力して迷宮を踏破しようとしたりしない…」
「それは俺もおかしいとは思うけどな。でも、あれはあいつらの文化であり、信じることがあってしていることだ。彼らからすればお前らの考えもわかんないだろ。だが、レインは違う。それはここにいることからも推測できるだろ? あ、それともわかんなかったの?」
意味のない押し問答にうんざりしてきて煽りだした。
こういうことするから嫌われたんだよな、むこうで。
言葉を失った女性に対して、男性が口を開く。
「そんなこと、個人の心の中は証明できないではないか!」
よっしゃ、一番言って欲しかったこと言ってくれた。
「お前ら、名前なんていうの?」
「は?」
「名前だよ。お前らの」
「タンドルとチンドルだ……」
いや、やっぱり名前の付け方安易か。
どんな感覚なんだ?
「オッケー、お前らが役に立たないことはわかった。帰っていいぞ。マレイユさん、引き受けるわ。住むとこなくなるの嫌だし。よろしく」
つめたく言い放って話を切り上げようとする。
「ま、待て! なにがわかったというんだ!」
あ?
「お前ら人の感情を確信できたことないだろうによく証明できないとか言ったな。つまり、人間間でもエルフとの間でも条件は一緒ってのを自分からさらしただけだぞ」
俺以外が他人の感情を見れているはずがない。
「横暴だ! そうだとしても実力不足だという事実は変わらない!」
遂に勝てぬとみて話題を変えてきやがった。
「もういい。わかった。相手してやる」
叩き潰してやる。
俺は必死に訴えかける。
「レベル2の俺なんかが戦列に加わったところで役には立たないよ」
いくら何でも2レベだぞ!
スライム倒すのに2ターンかかるぞ。
あれ?
そういえばこの世界はターン制じゃないな。
戦略ゲームって感じだ。
昔から得意分野だったんだよな。
「レベルは個人の技量に大きく影響するのは否定しません。ただし、今回は集団戦であり、私はあなたなら其方のほうが適していると思いますよ?」
なにを根拠に。
「ではこの男を戦列に加えるというのですか!?」
双子の女性のほうが嫌そうに口を挟む。
さっき上の決定に従うって言ってなかった?
普通に口出すやん。
「不満ですか?」
「実力の伴わないものを守るような余力はありません」
双子の男性のほうも口を開く。
いいぞ!
もっと言え!
俺は行きたくない!
だが、次に女性が放った言葉が俺の逆鱗に触れた。
「ましてやエルフなんて連れてるようなやつなんて……」
レインの方を見ながらそう呟く。
あー、言いやがった。
いきなり矢面に立たされたレインは委縮してしまっている。
よく見ると他のやつも快く思っていない。
どころか{猜疑}はともかく{嫌悪}すら浮かんでいる。
なに?
エルフに親の仇でもいんの?
「どういう意味だ。エルフになんかされたのか? 親が殺されたとか、家訓で決まってるとか……」
家訓にしろおかしいが。
今までへらへらしてた俺が急に本気になったのがわかったのか、気圧されたように答える。
「い、いや、そうではないが、エルフであるというだけで信用には値しない」
ほう……?
「なぜなのか? 論理的に理由の説明をお願いできるかな?」
「ま、まず、我々とは種族が違う」
「それがどうした。言葉も通じるし、意思疎通には問題ない。それともお前らは飼っている言葉の通じない犬とかでさえ信じられるというのに、言葉が通じて信じられないとか意味の分からんこと言わないよな?」
「あ、あと、目的のわからない文化をもっている……」
「どれのことだ?」
「エルフは外に出る力があるにも関わらず、我々と協力して迷宮を踏破しようとしたりしない…」
「それは俺もおかしいとは思うけどな。でも、あれはあいつらの文化であり、信じることがあってしていることだ。彼らからすればお前らの考えもわかんないだろ。だが、レインは違う。それはここにいることからも推測できるだろ? あ、それともわかんなかったの?」
意味のない押し問答にうんざりしてきて煽りだした。
こういうことするから嫌われたんだよな、むこうで。
言葉を失った女性に対して、男性が口を開く。
「そんなこと、個人の心の中は証明できないではないか!」
よっしゃ、一番言って欲しかったこと言ってくれた。
「お前ら、名前なんていうの?」
「は?」
「名前だよ。お前らの」
「タンドルとチンドルだ……」
いや、やっぱり名前の付け方安易か。
どんな感覚なんだ?
「オッケー、お前らが役に立たないことはわかった。帰っていいぞ。マレイユさん、引き受けるわ。住むとこなくなるの嫌だし。よろしく」
つめたく言い放って話を切り上げようとする。
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あ?
「お前ら人の感情を確信できたことないだろうによく証明できないとか言ったな。つまり、人間間でもエルフとの間でも条件は一緒ってのを自分からさらしただけだぞ」
俺以外が他人の感情を見れているはずがない。
「横暴だ! そうだとしても実力不足だという事実は変わらない!」
遂に勝てぬとみて話題を変えてきやがった。
「もういい。わかった。相手してやる」
叩き潰してやる。
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