命の物語

ふみゅうひぅ

第72話 ミカ月編


僕達は邪魔にならない程度の荷物を持ち、外に出る


月「…行こう」

ミカ「うん!」

?「おーい、月。彼女出来たのかー?」


後ろから声をかけられる


月「………大地か」

大地「久しぶりだなぁ。月」

月「……上級死神のお前がいるということは………」

大地「そう、もうお遊びは終わりらしい」

月「……そう」


キィンッッ


月「………」

大地「俺の斧を止めるなんて、すげぇな、月」

月「逆に止められなかったことあったっけ?」

大地の斧を横に流し、横蹴りを入れる

大地「ぐっ…!」

月「……相変わらず学習しないやつ」

大地「……なめんなよ…!もうてめぇの部下だった頃の俺じゃねぇ!」

月「………!」

大地の巨体の足で蹴り飛ばされる

ミカ「月くん!!」

大地「女ぁ、黙って見とけ」

月「……何を?」

大地「な……!」

同じように蹴り飛ばす

大地「い、いてぇ……」

月「君が蹴り飛ばしたのは僕の刀。そして君はその刀に刺さった」

大地「………だからなんだよぉ!」

突進してくる大地

かわして背中に刺さった柄に手を伸ばし……



引き裂く


大地「ぐああっ!」

月「……終わりだな、その傷」

月「確かに役職は君の方が上だ。でも」

月「強さも上だなんて、誰が決めた?」

大地「………けっ……」

月「……どうしてだ」

大地「……何がだよ」

月「どうしてミカに攻撃しないでいてくれた?」

大地「………女に手を出す趣味はねぇよ」

月「……いい心がけだね」

大地「それに、こういう死も悪くないかもな……引き立て役って言うのもよ……」

大地「月、ちったぁこいつでも読んで勉強しろ」

そう言うと大地は1冊の本を出してきた

ミカ「あ!それ今流行りの恋愛小説!」

月「……どうしてこんなの持ってるの?」

大地「けっ、言ったろ、引き立て役も悪くねぇなって」


?「それは困りましたね」

大地「!?あ、あんたは……!」

月「……光……!」

光「これだから言ったのです。私1人で十分だと……」

光「さあ、死になさい」

大地「お、おい!月!逃げろ!」

月「……!」


僕達は走り出す


大地「……ったく、大切そうに手ぇ握りやがって………」

光「………」




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