命の物語

ふみゅうひぅ

第64話

ゼロ「…………寝ないのか?」

ツー「…寝れるわけねぇだろ。」

ゼロ「……それもそうだな」

虎丸「冥王、大丈夫なのか?あんたこそ寝なくて」

ゼロ「私を誰だと思っている。睡眠は趣味のようなものだ」

狼丸「すごい発言だね…」


ゼロ「……狼、どうするつもりだ?ツー」

ツー「………狼丸次第だな」

狼丸「……僕は……」

狼丸「僕は、出来ればワンと戦いたい。今の彼には僕の力が必要だ」

狼丸「少なくとも……「部屋」に戻るまでは…」

ツー「確かに、今のワンは武器を持っていないしな」


ツー「……お前があいつといたいならそれでいい。ずっといてやれ」

狼丸「……ありがとう」

ゼロ「………ワンに制御出来るような代物なのか?」

狼丸「僕らも成長している…自分の力は自分で制御出来るよ」

ゼロ「……ふっ……いい刀だな……」




ツー「さあて、始めるか、練習」

ツー「………いるんだろ、2人…」

少年「あはは……バレたか」

少女「流石……」

ツー「今の話、聞いたな……、ワン。…………上手く扱えよ」

少年「うん……!よろしくな、犬……狼丸」

狼丸「うん、よろしく、ワン!」

少女「なんか語尾に「わん」って付けてるみたい」


ツー「………二刀流はセブンの方が向いてるな」

少女「え!?」

ツー「お前、薄々気づいているだろ。その剣はお前自身の機動性能を上げる代わりに、攻撃性能を削ってるって」

少女「………うん」

ツー「……ま、覚悟しとけってことだ」





ゼロ「…………お前達、何しに来た」

ツー「…決まってるだろ」

少年「新しい相棒を知るため」

少女「新しい自分を知るため」

ツー「新しい能力を知るため」

3人「練習するんだよ……!」




ゼロ「………いい選択だ」


がおおおおおおお!

キュイイイインッッスパッ

がおおおおおおお!

ズババババァァァ


虎丸「ま、真似するんじゃねぇ!」

狼丸「しょうがないでしょ!」

ツー「虎丸、戦闘中に喋るな!」

少年「まあいいじゃん!…凄い切れ味だし……!」

少女「今までの感覚で動いていたらオーバーパワー過ぎてブレが出る……!修正修正……」

ゼロ「…………」



ツー「…………(……流石、冥王………相変わらず、なんて一撃なんだ………)」

少年「(あの大剣……おかしい。普通あんなに切ったら血を落とさないと切れなくなる……)」

少女「(……いったい誰が、何のためにあんな物を……!?)」





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