命の物語

ふみゅうひぅ

第50話 ゼロ編

?「……さて、悪いな。何も出せなくて」

少年「い、いえ………」


あのあと普通の一軒家に連れてこられた


ツー「……あんた、何者だ?あの一撃は人間なんかに出来る芸当じゃねぇよな」


?「………まあそうだろうな」


ファイブ「……聞くまでもないと思いますが、あなたですよね。手紙も、メールをくれたのも……」

?「そうだ」

シックス「……そして、私たちの方へ出来るだけ強い死神をよこさないようにしたのも」

スリー「……あの部屋を…あの空間を作り出したのも」


?「ああ、私だ」

フォー「……ありがとう」

ファイブ「そうですね、あなたがいなければ私たちはすぐ「終わっていた」でしょう。本当にありがとうございます」

?「………礼なんて言うな。……元々、私が悪かったのだ」

少年「…どういうことですか?」

?「……単刀直入に話そう」


?「私は38代目冥王ハーデス……つまり冥界の王だ」

全員「!!?」

ゼロ(ハーデス)「……私が、私が敗れていなければこんなことには………」

ゼロ「元々、冥界はあんな所ではなかった。ツー、お前は分かるな?」

ツー「……ああ……」



ゼロ「……暴動が起こったのだ、私に歯向かう者共死神がな……」

フォー「あの月とか言うやつ?」

ゼロ「いいや、あれは下級の死神だ」



ゼロ「………「おう」……奴が全て巻き起こしたのだ」

少年「………鏖………」


ゼロ「………お前達にはまだ話さなくてはならないことがある。が……」

ゼロ「……スリー、気づいているな」

スリー「………まずは、彼女セブンを助けないと……!」

そうか………
今の彼女は………僕達と同じなんだ…

何故こんな簡単なことを見落としていたんだ……!


シックス「………」

ゼロ「シックス、諦めるものじゃない…お前らしくないぞ」

シックス「……!」

フォー「……でも、以前より困難になるかもしれない……」

ゼロ「確かに、お前達のこともあり、逃亡は困難だ」

ゼロ「…だが、私が手伝おう」

シックス「…それは…禁忌なのでは…?」

ゼロ「………それ以上に奴ら死神が犯してしまった罪の方が禁忌だ」

ゼロ「………夜、門は開かれる。……乗り込むぞ」

ゼロ「……余計なことはするな、今回は彼女「たち」を救うためだけに向かうのだ」


ツー「………皆、準備しようぜ」

スリー「冥王さん、図々しいとは分かっているが食べ物はないかい?それと医療品。擦り傷程度だがこれが命取りになるかもしれない」

ゼロ「……すまないな、私に食事の概念は無いのだ」

シックス「…正直キツいでごさる……」

ゼロ「……ふっ……冗談だ。冷蔵庫とやらに入っているものを好きなだけ食え」

少年「ありがとうございます」

フォー「……パンはあるかな」

ファイブ「……私はレイピアの手入れをしますか……」




僕らのセブン奪還作戦が始まった




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