基本能力値ゴミなボッチだけど、チートスキルでステータス自由に振り直しまくって異世界無双。
プロローグ
俺こと暮地一人はテンプレ異世界ものの異世界召喚とやらでクラスごと召喚された。
世界を救う勇者ではなく、いてもいなくても変わらないモブキャラとして。
入学式の日に担任が暮地を墓地と読み間違えて以来、俺のあだ名は「ぼっち」に固定された。
名前が「一人」と書いて「かずと」なので、そのあだ名の浸透力は異常だった。
クラス中はおろか、学校全体にまで広まってやがる。
そんなことはどうでもいいか。
RPGに出てくるような城の謁見の間で一人ずつ前に呼ばれ、ステータスを確認されていく。
他の連中のステータスを見る。
平均は一〇くらいだな。
そんなに突出して高いヤツはいない。
そして、俺の番が来た。
名前:暮地一人
性別:男
年齢:17
ジョブ:通りすがりの異世界人
レベル:1
HP::11
MP:0
スタミナ:10
力:9
守備力:9
素早さ:13
知力:13
魔力:1
魅力:9
運:20
■スキル
・異世界一人ぼっち
一人で行動することにより、自身のすべてのステータスを一.一倍。
パーティーを組んだ場合、パーティーメンバーに三〇%のマイナスバフ効果。
「なんだよ、あのジョブ!」
「通りすがりの異世界人?」
「ウケる!」
周りの奴らのジョブが「見習い剣士」だの「見習い魔術師」だのの中、俺だけ「通りすがりの異世界人」だ。
異彩を放っているのは火を見るよりも明らかだった。
何より召喚した側の王様やら魔術師の爺さんですらそれについて驚きを隠せない。
そんな訳で、そんな声が聞こえてくる。
うるせえ、〇すぞ(自主規制)!
と、外野がうるさいが、この際どうでもいい。
気を取り直してステータスについて考える。
この世界の人間の平均が一〇、とのことだ。
それから考えると、俺のステータスは極めて微妙だと言わざるを得ない。
運だけが突出して高いが、運は捨てステータスらしいので、決して手放しでは喜べない。
しかも、なんだ? この「異世界一人ぼっち」とかいうふざけた名前の微妙な性能のスキルは。
こんな要らんスキルが付いてたら、異世界でもお一人様確定じゃないか。
こんなスキルを見て俺をパーティーに入れようとする物好きはいないだろう。
まあ、こんなスキルが付いていようといまいと、俺を好んでパーティーに加えようなんて考えるヤツはいないだろうから同じことだけどな。
気を取り直して再びステータスについて考える。
上限はHP、MPが九九九、その他が九九で上限らしい。
よくある異世界モノとしては上限が極めて低い。
ジョブにより、ステータスの上昇率は異なり、一切成長しないこともままあるらしい。
レベルアップによる確実なステータスの上昇は一。
それだけは任意で上げられるらしいので、稀少なステータスである力や魔力を上げるのがセオリー、とのことだ。
HPやMPはアイテムで一気に一〇も上げられるらしいので、レベルアップでそれらを上げる馬鹿はまずいないらしい。
贈り物、とやらでステータスを上昇させるアイテムを一人につき五個くれる。
貴重な力や魔力を上げる「力の素」、「魔力の素」なんかはステータスを一上昇、HPやMPを上げる「HP一〇〇」、「MP一〇〇」はステータスを一〇上昇させる。
ただ、それも無限じゃない。
魔王討伐に見込みのありそうなレアなジョブを持つ者やステータスの高い連中が優先されたのは言うまでもないだろう。
力や魔力を上げる稀少なアイテムはその優先順位の高い連中に早々に取られてしまい、俺に回ってきたのはHPを上昇させるアイテムだけだった。
しかし、それですらこの世界基準ではなかなかの貴重品らしい。
そのことからこの世界の魔王討伐への意欲の高さが窺い知れた。
次々とステータスが公開されていく中、ついに真打が登場した。
手篭祐也。
容姿端麗。
成績優秀。
運動神経抜群。
ミーハーな女どもから絶大の人気を誇る学園のアイドル的存在だ。
性格のことに一切触れていないのは、こいつが吐き気を催すくらいのヤリチンクソ野郎だからだ。
ヤリ捨てた女の数はかなりのものだが、それでもすり寄ってくる女は後を絶たない。
俺たちの年頃はまだルックスがいいだの、スポーツができるだのの下らない理由でモテるのが大半だ。
手篭はそれを地で行くヤリチンクソ野郎、ということだな。
名前:手篭祐也
性別:男
年齢:17
ジョブ:異世界の勇者
レベル:1
HP::20
MP:20
スタミナ:20
力:20
守備力:15
素早さ:20
知力:20
魔力:20
魅力:49
運:10
■スキル
・勇者
周囲に勇気を与える。戦闘時、パーティーメンバーのステータスに一〇%のバフ効果を付与。
さすが勇者様。
世界が世界なら「さす勇!」とかマンセーしてしまいそうな勢いではある。
かなり優秀な方でも一.五倍くらいらしいのに、大体のステータスが二倍以上だ。
召喚してまで異世界人を使おうとするわけだ。
当然のことながら、大抵のヤツは勇者様である手篭と組みたがったが、それを進行係である魔術師の爺さんに阻まれる。
勇者である手篭とは優秀なヤツと組ませて、何よりも魔王討伐を優先させたいらしい。
そんなボッチ確定の状況で俺の異世界ライフは幕を開けた。
世界を救う勇者ではなく、いてもいなくても変わらないモブキャラとして。
入学式の日に担任が暮地を墓地と読み間違えて以来、俺のあだ名は「ぼっち」に固定された。
名前が「一人」と書いて「かずと」なので、そのあだ名の浸透力は異常だった。
クラス中はおろか、学校全体にまで広まってやがる。
そんなことはどうでもいいか。
RPGに出てくるような城の謁見の間で一人ずつ前に呼ばれ、ステータスを確認されていく。
他の連中のステータスを見る。
平均は一〇くらいだな。
そんなに突出して高いヤツはいない。
そして、俺の番が来た。
名前:暮地一人
性別:男
年齢:17
ジョブ:通りすがりの異世界人
レベル:1
HP::11
MP:0
スタミナ:10
力:9
守備力:9
素早さ:13
知力:13
魔力:1
魅力:9
運:20
■スキル
・異世界一人ぼっち
一人で行動することにより、自身のすべてのステータスを一.一倍。
パーティーを組んだ場合、パーティーメンバーに三〇%のマイナスバフ効果。
「なんだよ、あのジョブ!」
「通りすがりの異世界人?」
「ウケる!」
周りの奴らのジョブが「見習い剣士」だの「見習い魔術師」だのの中、俺だけ「通りすがりの異世界人」だ。
異彩を放っているのは火を見るよりも明らかだった。
何より召喚した側の王様やら魔術師の爺さんですらそれについて驚きを隠せない。
そんな訳で、そんな声が聞こえてくる。
うるせえ、〇すぞ(自主規制)!
と、外野がうるさいが、この際どうでもいい。
気を取り直してステータスについて考える。
この世界の人間の平均が一〇、とのことだ。
それから考えると、俺のステータスは極めて微妙だと言わざるを得ない。
運だけが突出して高いが、運は捨てステータスらしいので、決して手放しでは喜べない。
しかも、なんだ? この「異世界一人ぼっち」とかいうふざけた名前の微妙な性能のスキルは。
こんな要らんスキルが付いてたら、異世界でもお一人様確定じゃないか。
こんなスキルを見て俺をパーティーに入れようとする物好きはいないだろう。
まあ、こんなスキルが付いていようといまいと、俺を好んでパーティーに加えようなんて考えるヤツはいないだろうから同じことだけどな。
気を取り直して再びステータスについて考える。
上限はHP、MPが九九九、その他が九九で上限らしい。
よくある異世界モノとしては上限が極めて低い。
ジョブにより、ステータスの上昇率は異なり、一切成長しないこともままあるらしい。
レベルアップによる確実なステータスの上昇は一。
それだけは任意で上げられるらしいので、稀少なステータスである力や魔力を上げるのがセオリー、とのことだ。
HPやMPはアイテムで一気に一〇も上げられるらしいので、レベルアップでそれらを上げる馬鹿はまずいないらしい。
贈り物、とやらでステータスを上昇させるアイテムを一人につき五個くれる。
貴重な力や魔力を上げる「力の素」、「魔力の素」なんかはステータスを一上昇、HPやMPを上げる「HP一〇〇」、「MP一〇〇」はステータスを一〇上昇させる。
ただ、それも無限じゃない。
魔王討伐に見込みのありそうなレアなジョブを持つ者やステータスの高い連中が優先されたのは言うまでもないだろう。
力や魔力を上げる稀少なアイテムはその優先順位の高い連中に早々に取られてしまい、俺に回ってきたのはHPを上昇させるアイテムだけだった。
しかし、それですらこの世界基準ではなかなかの貴重品らしい。
そのことからこの世界の魔王討伐への意欲の高さが窺い知れた。
次々とステータスが公開されていく中、ついに真打が登場した。
手篭祐也。
容姿端麗。
成績優秀。
運動神経抜群。
ミーハーな女どもから絶大の人気を誇る学園のアイドル的存在だ。
性格のことに一切触れていないのは、こいつが吐き気を催すくらいのヤリチンクソ野郎だからだ。
ヤリ捨てた女の数はかなりのものだが、それでもすり寄ってくる女は後を絶たない。
俺たちの年頃はまだルックスがいいだの、スポーツができるだのの下らない理由でモテるのが大半だ。
手篭はそれを地で行くヤリチンクソ野郎、ということだな。
名前:手篭祐也
性別:男
年齢:17
ジョブ:異世界の勇者
レベル:1
HP::20
MP:20
スタミナ:20
力:20
守備力:15
素早さ:20
知力:20
魔力:20
魅力:49
運:10
■スキル
・勇者
周囲に勇気を与える。戦闘時、パーティーメンバーのステータスに一〇%のバフ効果を付与。
さすが勇者様。
世界が世界なら「さす勇!」とかマンセーしてしまいそうな勢いではある。
かなり優秀な方でも一.五倍くらいらしいのに、大体のステータスが二倍以上だ。
召喚してまで異世界人を使おうとするわけだ。
当然のことながら、大抵のヤツは勇者様である手篭と組みたがったが、それを進行係である魔術師の爺さんに阻まれる。
勇者である手篭とは優秀なヤツと組ませて、何よりも魔王討伐を優先させたいらしい。
そんなボッチ確定の状況で俺の異世界ライフは幕を開けた。
コメント