幼馴染と3人の異世界性生活

大津 千代

第22話 洞窟へ

「2人とも準備できた?」


「うん!私は大丈夫だよ」


「俺も大丈夫」


3人は装備を整え廊下にいた。準備を終えた3人は廊下を歩き建物の玄関へと向かった。階段を下り玄関に向かう3人。その時にどんな洞窟なのかをアリスから教えてもらっていた。


「今から行く洞窟ね、お化けが出るみたいだよ」


「お化け!?私お化け大嫌い…」


実は葵はお化け屋敷や肝試し、ホラーゲーム等々が大嫌いだった。アリスがそう言った瞬間に瑛斗の腕を掴み怖がった。


「こんな時だけ女っぽくなるなよな…葵」


「私、女だから!本当にお化けは無理…怖いもん…」


「嘘だよ、葵ちゃん。お化けは出ないけどそれっぽいのはいるけど…私とエイトで倒すから安心して」


申し訳なさそうに、アリスがそう言った。しかし「それっぽいのはいる」と聞きまた葵が怖がった。


「まぁ詳しい事は洞窟に行けばわかるよ」


「うん…怖いなぁ…」


階段を下り終え玄関のドアを玄関の開け3人は外へと出た。その洞窟へは馬で行く事になりアリスと葵が一緒に乗り瑛斗は1人で乗っていた。


「エイトは勝手に馬乗って勝手に自滅しに行ったから馬は乗れるよね?」


「キツイ事言うなぁ…確かにそうだけど…。行けるよ」


アリスと瑛斗が馬を動かし、馬の足は軽やかに進みだした。2頭の馬は3人を乗せ洞窟へと向かう。アリスの家の前にある街を抜け小さな森を馬が抜けて行く。森の中を入って行くとアリスの乗った馬が走るのをやめ瑛斗もそれを見て止まった。アリスと葵と瑛斗は馬から降りそこから歩いて行く事になった。


洞窟は3人の歩いている薄暗い森を抜けた先にあるらしい。


歩いていると3人の前に小さな山らしいものが目に入った。そしてその先には洞窟の入り口。入り口の少し行ったところに松明があり、辺りを照らしていた。


「ここだよ。途中までは私やってたけど…そこからは行ってないから手伝ってね」


3人が歩き出しその洞窟の入り口へと向かう。薄暗い森には鳥のさえずりや風が木々を吹き抜ける音、そして3人の足音や話し声しか響いていない。


「洞窟か…中に何がいるんだろうな。まさかゾンビとかいたりしてね…」


「ゾンビ?普通にいるよ?」


「うんうん、普通にいるみたいだね…。ん?ゾンビが普通にいるのか!?そ、それやばくないか!?」


「やばくなんかないよ。ゾンビなんて剣で切ったりすれば大丈夫だから」


「本当?ならいいけど…。ゾンビか…ゲームでしか見た事ねぇな」


「あ、瑛斗が向こうの世界で暇な時にやってる「Mクラフト」って名前のゲームだっけ?あのゲームのゾンビは簡単に倒せるもね」


「なんでそんなに詳しいんだよ。洞窟とか、暗いところに松明付けたいよなぁ…。モンスター湧きそうで…」


「ゲームはゲーム!瑛斗、今はこっちに集中して!」


「あぁ…ごめん。葵も変に動かないようにね」


「はーい」


「エイト、ちゃんとアオイちゃんの事守ってあげてね」


「おう、わかった」


そして3人は洞窟の入り口へと着いた。松明のおかげで多少は明るくなっているが薄暗い感じがした。


瑛斗と葵はドキドキしながらも、アリスについて行き、洞窟内へと入って行った。

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