無感情少年

あらた

無感情少年

  感情が無い。そう言い続けられて少年は育った。

  14年前小学校に入学した少年は見た目の悪さや暗さなどでいじめに遭っていた。そのいじめは日々悪化し、少年は自殺願望を抱いた。


「僕は生きる価値がない」


 常にこう思いながら生きてきた。
いじめは中学、高校に入っても続き、少年は感情を無くした。

そんな少年も18歳になり、大学に入学する。


「新歓やってまーす!」
「うちのサークル入りませんか!?」


サークル勧誘のビラ配りが盛んである。
当然今までいじめられていた少年はサークルなどに入るわけがない。

大学に入ったもののこれと言ってやることがない少年は放課後大学の図書館に通うことにした。

図書館の中は夕日が差し込みこうるさいキャンパス内とは少し違う世界がそこにはあった。

前の机に1人の女性が座っていた。。


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