名無しの英雄
25話
俺は憂鬱な気持ちでギルドに向かっていた
「はぁ……」
「どうしたの?主人様?」
「いいなぁ、スズは気楽で…」
「二つ名がつくんでしょ?誇らしいことじゃないの?」
「確かにそうなんだがなぁ…俺の格好を見て無難な二つ名が与えられると思うか?」
「……」
スズは顔を背ける
お世辞でも否定しろよ…
「はぁ……」
溜息しか出ない
ギルドに着くと受付に行く
「……二つ名を貰いに来たんだが…」
「貰いに来たのー」
声をかけると受付さんが振り向く
「あ!来ましたか!」
……受付さんは笑顔で言う
「昨日1晩考えてやっと決まってギルド長にも確認しました!いやー、大変でしたー」
「……そうか」
「なんです?テンション低いですね?そんな変な二つ名にしてないですよ?」
「おぉ!本当か!ならいいんだ」
あぁ、焦った…1晩考えたってことは深夜のテンションで考えたんだろ?そんなん危なくて嫌だ
「で、二つ名はどんなになったんだ?」
「ええ、まずその子ですが…」
先にスズか
「その子は《戦乙女》となりました。いやー、その子は決めやすかったですね!その金髪と青い目、武器は大盾と大剣ですからね……《英雄》と迷ったんですが《戦乙女》の方がしっくり来たのでそちらにしました」
スズは《戦乙女》か……神の尖兵の事だったか?受付さんは奴隷だってことを知っててつけたのか?
「受付さん、この子は奴隷だぞ?そんな大それた二つ名でいいのか?」
「ええ、大丈夫ですよ。ギルド長にも確認を取りましたから」
「なら大丈夫か…」
でも神の尖兵なんてかなり大きい有名な二つ名になるんじゃないか?
「それであなたなんですが……これは私だけの決定じゃないんですよね。何故か教皇様とギルド長まで案を出してきて……大変でした…」
心做しか受付さんは疲れているような顔をしていた
「教皇様とギルド長だと?なんでそんな2人が?」
「なんでもギルド長はギルド初のドラゴンを倒した人だったかららしいですよ?教皇様はあなたはこれから大きな事をしそうって理由ですね」
確かに大きな事をする予定だけど……クーデターだぞ……?
いいのか教皇……?
「それで?その2人はどんな二つ名を提示してきたんだ?」
「えーと……ギルド長は《龍殺し》、教皇様は《殺戮神》ですね!」
……まて、なぜそうなった?
「まてまて、ギルド長の《龍殺し》は嘗ての英雄の二つ名だろう?それに《殺戮神》は前の全帝の二つ名だろう?ダメだろそれ。」
「ええ、流石にと私も思い、ギルド長と教皇様に言いましたら2人とも考えるのに協力すると言い出しまして……一緒に考えました」
この世界では『神』と名のつく二つ名は1番ランクが高い
まぁ凄いということだ
『神』の次が英雄の二つ名を貰うことが誉れとされている
「で、結局俺の二つ名はどうなったんだ?」
「ええ、私とギルド長と教皇様とで考えた結果《死神》となりました。良かったですね!カッコイイ二つ名がついて!」
「………まて、それは教皇様も賛成したのか?」
「ええ、寧ろ教皇様がその案を出しましたよ?」
「………」
死神って主神の次に偉い神様だろ?
いいのか俺で?
「あなたの格好と武器、そして名前が知られていない事でついた二つ名です。教皇様が気に入っていたので変更は受け付けていません!」
受付さんは晴れやかな顔でそう言う
「わかったよ……」
「ええ、これからもよろしくお願いしますね《死神》さん」
「はぁ……」
俺は溜息をついてギルドから出た
ギルドから出ると外は賑やかで俺のテンションとは正反対だった
「はぁ……」
「どうしたの?主人様?」
「いいなぁ、スズは気楽で…」
「二つ名がつくんでしょ?誇らしいことじゃないの?」
「確かにそうなんだがなぁ…俺の格好を見て無難な二つ名が与えられると思うか?」
「……」
スズは顔を背ける
お世辞でも否定しろよ…
「はぁ……」
溜息しか出ない
ギルドに着くと受付に行く
「……二つ名を貰いに来たんだが…」
「貰いに来たのー」
声をかけると受付さんが振り向く
「あ!来ましたか!」
……受付さんは笑顔で言う
「昨日1晩考えてやっと決まってギルド長にも確認しました!いやー、大変でしたー」
「……そうか」
「なんです?テンション低いですね?そんな変な二つ名にしてないですよ?」
「おぉ!本当か!ならいいんだ」
あぁ、焦った…1晩考えたってことは深夜のテンションで考えたんだろ?そんなん危なくて嫌だ
「で、二つ名はどんなになったんだ?」
「ええ、まずその子ですが…」
先にスズか
「その子は《戦乙女》となりました。いやー、その子は決めやすかったですね!その金髪と青い目、武器は大盾と大剣ですからね……《英雄》と迷ったんですが《戦乙女》の方がしっくり来たのでそちらにしました」
スズは《戦乙女》か……神の尖兵の事だったか?受付さんは奴隷だってことを知っててつけたのか?
「受付さん、この子は奴隷だぞ?そんな大それた二つ名でいいのか?」
「ええ、大丈夫ですよ。ギルド長にも確認を取りましたから」
「なら大丈夫か…」
でも神の尖兵なんてかなり大きい有名な二つ名になるんじゃないか?
「それであなたなんですが……これは私だけの決定じゃないんですよね。何故か教皇様とギルド長まで案を出してきて……大変でした…」
心做しか受付さんは疲れているような顔をしていた
「教皇様とギルド長だと?なんでそんな2人が?」
「なんでもギルド長はギルド初のドラゴンを倒した人だったかららしいですよ?教皇様はあなたはこれから大きな事をしそうって理由ですね」
確かに大きな事をする予定だけど……クーデターだぞ……?
いいのか教皇……?
「それで?その2人はどんな二つ名を提示してきたんだ?」
「えーと……ギルド長は《龍殺し》、教皇様は《殺戮神》ですね!」
……まて、なぜそうなった?
「まてまて、ギルド長の《龍殺し》は嘗ての英雄の二つ名だろう?それに《殺戮神》は前の全帝の二つ名だろう?ダメだろそれ。」
「ええ、流石にと私も思い、ギルド長と教皇様に言いましたら2人とも考えるのに協力すると言い出しまして……一緒に考えました」
この世界では『神』と名のつく二つ名は1番ランクが高い
まぁ凄いということだ
『神』の次が英雄の二つ名を貰うことが誉れとされている
「で、結局俺の二つ名はどうなったんだ?」
「ええ、私とギルド長と教皇様とで考えた結果《死神》となりました。良かったですね!カッコイイ二つ名がついて!」
「………まて、それは教皇様も賛成したのか?」
「ええ、寧ろ教皇様がその案を出しましたよ?」
「………」
死神って主神の次に偉い神様だろ?
いいのか俺で?
「あなたの格好と武器、そして名前が知られていない事でついた二つ名です。教皇様が気に入っていたので変更は受け付けていません!」
受付さんは晴れやかな顔でそう言う
「わかったよ……」
「ええ、これからもよろしくお願いしますね《死神》さん」
「はぁ……」
俺は溜息をついてギルドから出た
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