4話

こうして騎士団長様との訓練が始まった
訓練は厳しく、血反吐を吐いて気絶するまで訓練したこともあった
当たり前のことだが騎士団の中に混じって訓練するので騎士団と同じ訓練メニューをする、そして当たり前だが俺は騎士団の中で1番弱い…
これが何を意味するかというと模擬戦しても全然勝てないのだ…
心がなんど折れた事か…なんど気絶したことか…

こうして5年の時間が経過した…

この5年間で騎士団でしてきた事は大きく分けて2つだ
1つ目は、戦闘能力の強化だ
俺は訓練し始めて1年で俺のスキルは戦闘に向いていない事を理解した
そりゃそうだろう…
だってスキルは気配遮断と武器作成なのだから…
気配遮断は明記しなくとも分かるだろうが、気配を消したり、足音がならなくなったり、匂いが消えたりするスキルだ
このスキルは基本的に密偵や、斥候の人のスキルだ。もちろん戦闘向きの能力ではない…
武器作成は初めの頃は小さなナイフしか作成出来なかったが今では普通の切れ味の普通の長剣を作れるようになった
ちなみにスキルは使い続けることで成長していく。だが、誰でも成長し続けるかと言うとそれは違う。これも結局は才能なのだが、成長しない人は本当に成長しないらしい
まだ俺はマシだった訳だ…

次は魔法を訓練したのだが俺は魔法の才能はそこそこあったみたいだ
闇属性魔法だが、3つに分けて真ん中のランクの魔法までを使えるようになった
闇属性魔法だが、何が出来るかと言うと現時点では影の中を移動できたり影を触手みたいに動かしたりできる
最高ランクの闇属性魔法は黒い雷を発生させたり出来るらしいが、俺はそこまでの才能は無いみたいだ…
次に無属性魔法だが、これは本当に部分強化しか出来なかった…
ランクを3つに分けるとしたら余裕で1番下のランクだ
だが部分強化にも良いところがあって本来全身を強化する魔法なので部分的に強化する事によって強化の倍率が跳ね上がるのだ。それこそ元々攻撃力の値が低い俺がドラゴンなどの鱗に傷をつけられるぐらいには強化される
しかしいくら力が強くても攻撃が当たらなければ意味が無い…
だから俺は攻撃する時だけ攻撃力に部分強化する事にしている。それ以外は基本的に敏捷に部分強化をかけている
攻撃をもらう時には防御力にかけることにする事で攻撃をほぼノーダメージでやり過ごせるのだ
この方法を騎士団長様に言ったところかなり器用な人でないと出来ないみたいだ
器用で良かった…

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