異世界転移するような人が平凡な高校生だと思った?
28話 思いを抱いて II
「本題....ってなに...?」
「貴方がずっと気にしてる事ですよ。」
ミスラはそう口にする。それはつまりおにぃの事。
「ところで貴方は祐に恋をしているのですか?」
「...いきなり何よ」
「いえ、特に深い意味は有りません。気にしないでください。」
ほんとこのミスラという少女は表情変えずに淡々と機械の様に話す。何なんだろうこいつは。
「少し気になっただけです。あなた達は家族と言うにはあまりに距離感が近すぎると感じましたので。」
「何処もこんなもんよ。」
「ふむ、自覚がないだけでしたか。もうこの話はいいです。では本題に戻りましょう。
貴方が気にしてやまない兄の事ですが一言で言うと生きてます。」
「あのねぇ、そんな事は前提として話してるの。もしおにぃの身に何かあったらミスラ、貴方を容赦しない。」
「言いますね。ですけどそんな安心した顔で言っても説得力無いですよ?」
「ばっ....!そんな顔してないし!」
「....お兄さんの前だとあんなに素直なのに他の人が相手だとよくもまぁ取り乱しますね」
「うるさい!!というか早く話の続きをしなさいよ!おにぃは結局今、どこにいるの!」
反論はしてるがそれでもミスラに振り回されてしまう結。
「せっかちな人ですね。一応言っときますがわざわざ生きていると言ったのは今命の危険がある場所にいるからですよ」
「ちょ...どういう事....?」
命の危機と聞いていよいよ無駄話出来ない結。
「いいでしょう。貴方にはお教えします。これから話す事は別に広めても構いません。ですがそこら辺は自己責任で」
「.......」
結は早く話を進めろとばかりに黙って聞く体勢をとる。
「ではまず最初に───」
*
ミスラから話を聞いた私は正直ずっと混乱していた。
だって第一声で「私は神です。」とか言い出すし、しかもそれを至って真面目な顔で言ってくるから本当にタチが悪い。
これがただの痛い人だったらそれで終わってたけど今までにもミスラは私の前で不自然な行動があった。いきなり私の目の前から消えた事が1つの事例。
それだけで100%信じるれるとは言えないど完全に信じないと言うのは逆に少し苦しいものになってしまう。
でなきゃこんな少女におにぃが連れ去られるとも思えない。
そしてここからが重要なこと。ミスラによるとおにぃは今は異世界にいてそこでは魔法が使える場所で魔物もいるらしい。
そこで魔王を操っている邪神を倒してもらう事が目的なんだとか。
「じゃあ私も連れてって。」
「無理ですね。と言いたいところですが今回は少しイレギュラーでして、喜びなさい。貴方を連れて行くのは決定事項です。」
「でしょうね無理って言うと思っ....え?今なんて....?」
「貴方をお兄さんの所に連れていくと言ったのです。」
「.....」
絶対に断られると思ってたら意外とすんなりおにぃの所に行けると分かって頭が追いつかない結。
だが追いついてきた時からが早かった。
「ちょっと時間を頂戴。色々と準備があるの。」
「...いいでしょう。忠告しておきますがそのスマホとやらは持っていけませんからね。」
「...わかった。」
スマホが持っていけないのには軽く絶望する結だがおにぃがいるならそれでいいと思い直す。
「ではその準備が終わったらその祐の携帯のロックを解いてください。私はそれで気づきますので。ロック番号は1234です。」
割と簡単な数字に設定されたロックを解けなかった事に微妙な反応をする結。
「最後にちょっと一つだけ聞いてい?」
「何ですか?」
「おにぃの事祐って呼ぶの辞めてくれない?」
「それは質問ではなく要望なんではないですか?」
「どっちでもいいよ。それで?やめるの?それともやめるの?」
「えぇ...まぁそれくらいの事でしたら。」
分かりました。と言う事を予想して、安堵する結。
「お断りです♪」
いつもは無表情のミスラがこの時に限ってはどんな人よりも感情豊かに───
笑顔だった。
「貴方がずっと気にしてる事ですよ。」
ミスラはそう口にする。それはつまりおにぃの事。
「ところで貴方は祐に恋をしているのですか?」
「...いきなり何よ」
「いえ、特に深い意味は有りません。気にしないでください。」
ほんとこのミスラという少女は表情変えずに淡々と機械の様に話す。何なんだろうこいつは。
「少し気になっただけです。あなた達は家族と言うにはあまりに距離感が近すぎると感じましたので。」
「何処もこんなもんよ。」
「ふむ、自覚がないだけでしたか。もうこの話はいいです。では本題に戻りましょう。
貴方が気にしてやまない兄の事ですが一言で言うと生きてます。」
「あのねぇ、そんな事は前提として話してるの。もしおにぃの身に何かあったらミスラ、貴方を容赦しない。」
「言いますね。ですけどそんな安心した顔で言っても説得力無いですよ?」
「ばっ....!そんな顔してないし!」
「....お兄さんの前だとあんなに素直なのに他の人が相手だとよくもまぁ取り乱しますね」
「うるさい!!というか早く話の続きをしなさいよ!おにぃは結局今、どこにいるの!」
反論はしてるがそれでもミスラに振り回されてしまう結。
「せっかちな人ですね。一応言っときますがわざわざ生きていると言ったのは今命の危険がある場所にいるからですよ」
「ちょ...どういう事....?」
命の危機と聞いていよいよ無駄話出来ない結。
「いいでしょう。貴方にはお教えします。これから話す事は別に広めても構いません。ですがそこら辺は自己責任で」
「.......」
結は早く話を進めろとばかりに黙って聞く体勢をとる。
「ではまず最初に───」
*
ミスラから話を聞いた私は正直ずっと混乱していた。
だって第一声で「私は神です。」とか言い出すし、しかもそれを至って真面目な顔で言ってくるから本当にタチが悪い。
これがただの痛い人だったらそれで終わってたけど今までにもミスラは私の前で不自然な行動があった。いきなり私の目の前から消えた事が1つの事例。
それだけで100%信じるれるとは言えないど完全に信じないと言うのは逆に少し苦しいものになってしまう。
でなきゃこんな少女におにぃが連れ去られるとも思えない。
そしてここからが重要なこと。ミスラによるとおにぃは今は異世界にいてそこでは魔法が使える場所で魔物もいるらしい。
そこで魔王を操っている邪神を倒してもらう事が目的なんだとか。
「じゃあ私も連れてって。」
「無理ですね。と言いたいところですが今回は少しイレギュラーでして、喜びなさい。貴方を連れて行くのは決定事項です。」
「でしょうね無理って言うと思っ....え?今なんて....?」
「貴方をお兄さんの所に連れていくと言ったのです。」
「.....」
絶対に断られると思ってたら意外とすんなりおにぃの所に行けると分かって頭が追いつかない結。
だが追いついてきた時からが早かった。
「ちょっと時間を頂戴。色々と準備があるの。」
「...いいでしょう。忠告しておきますがそのスマホとやらは持っていけませんからね。」
「...わかった。」
スマホが持っていけないのには軽く絶望する結だがおにぃがいるならそれでいいと思い直す。
「ではその準備が終わったらその祐の携帯のロックを解いてください。私はそれで気づきますので。ロック番号は1234です。」
割と簡単な数字に設定されたロックを解けなかった事に微妙な反応をする結。
「最後にちょっと一つだけ聞いてい?」
「何ですか?」
「おにぃの事祐って呼ぶの辞めてくれない?」
「それは質問ではなく要望なんではないですか?」
「どっちでもいいよ。それで?やめるの?それともやめるの?」
「えぇ...まぁそれくらいの事でしたら。」
分かりました。と言う事を予想して、安堵する結。
「お断りです♪」
いつもは無表情のミスラがこの時に限ってはどんな人よりも感情豊かに───
笑顔だった。
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