異世界転移するような人が平凡な高校生だと思った?
24話 試練
 ティファ=テレジアはその時、人生で一番最悪な日を遂げていた。
 裕が、ミノタウロスと共に落ちてから、ティファは自身でさえ、行ったことのないような深層まで降りていた。
 降りていけば行くほど、裕の生存している可能性が薄くなって行く感じがして、ティファ自身の精神もガリガリと削っていった。
そしてそんな事よりも重大な問題が今現在、ティファの身に降りかかっていた。
そう、それは何故か今日だけ運が悪すぎるのだ。
 いつもなら行ったことのない階層であっても、危険であれば魔物の死骸が転がっていたり、自分より強い魔物が出てきた時はその魔物と同等くらいの力の魔物とで餌を巡って争い始めて逃げることができる。
 運が良ければ同士討ちなんてことも。
だが今日は違った。まるで舗装されたかのような道はいつも危険がないからと自然にその道の真ん中を堂々と歩いて行くと、魔物の群れに遭遇したり、自分より強い魔物が出てきた時、同等くらい魔物がもう一体きて、争うかと思って逃げる用意をしてたが、その二体が共闘してティファに襲いかかってきたり。
「───はぁ..はぁ.....な、なんなのよぉ.....」
 何とか逃げることが出来たティファだったが一気に階層を降りていってしまった為、ユウとすれ違ってしまった可能性がある。
1回戻らなければいけない。
「最近、こんな事ばっかね....」
でも、今回のこの異常に悪い運には一つだけ共通点があった。
「──やっぱりユウが原因なのかしら....」
 そう、決まって運が悪い時はユウに関わってる時や関わろうとする時なのだ。
もしかして、私の恩恵をも上回る悪運のスキル。
そしてその悪運スキルの最上級。呪い。
種類は様々だが一つだけ確実なこと。
──そのスキルは死ぬまで決して消えることは無い。
それを持っている可能性は充分にある。
現在進行形で私にでさえ災いが降り掛かっているのがその証拠。
「......ユウがいつも落ち着いて見えたのって....呪いのせいで多少の運の悪さはもう何とも思わなくなったのが原因だったりして....」
 確かにそれならすんなり話が通る。
あの強さも、雰囲気も、咄嗟の行動力も、
厳しい環境で育ってきたからこそのものなのかもしれない  と。
 だとしたら私は、何て茶番に付き合わさせてしまったのだろう。 
私が教えた事なんてユウからしたら息を吸うより当たり前のことだったのではないか。
私は恩恵のスキルのせいで間接的に問題をか抱えてしまった。だがユウは違う。いつも直接的に災いが降りかかっているとしたら.....
そんなの生きていくことさえ辛いのではないか。
「でも....それじゃあなんでユウは冒険者なんかに.......」
 色々と深読みするティファだったが、当の本人はただ単に身分証明が欲しかったのと多少の冒険をしてみたかったというだけなのだが。
それを知るのはまだ先の話。
「ってそんな事今考えたって仕方ないわ。今はユウが生きてることを信じて早く助けに行かなきゃ....だもんね!」
 私が行っても、ユウの助けになんてならなかったとしても、次は私が身代わりになって、ユウを助ける事くらいは出来るはずだ。
 初めて祐と会った時とは打って変わってどんどん素直になってることに気づかないティファであった。
 裕が、ミノタウロスと共に落ちてから、ティファは自身でさえ、行ったことのないような深層まで降りていた。
 降りていけば行くほど、裕の生存している可能性が薄くなって行く感じがして、ティファ自身の精神もガリガリと削っていった。
そしてそんな事よりも重大な問題が今現在、ティファの身に降りかかっていた。
そう、それは何故か今日だけ運が悪すぎるのだ。
 いつもなら行ったことのない階層であっても、危険であれば魔物の死骸が転がっていたり、自分より強い魔物が出てきた時はその魔物と同等くらいの力の魔物とで餌を巡って争い始めて逃げることができる。
 運が良ければ同士討ちなんてことも。
だが今日は違った。まるで舗装されたかのような道はいつも危険がないからと自然にその道の真ん中を堂々と歩いて行くと、魔物の群れに遭遇したり、自分より強い魔物が出てきた時、同等くらい魔物がもう一体きて、争うかと思って逃げる用意をしてたが、その二体が共闘してティファに襲いかかってきたり。
「───はぁ..はぁ.....な、なんなのよぉ.....」
 何とか逃げることが出来たティファだったが一気に階層を降りていってしまった為、ユウとすれ違ってしまった可能性がある。
1回戻らなければいけない。
「最近、こんな事ばっかね....」
でも、今回のこの異常に悪い運には一つだけ共通点があった。
「──やっぱりユウが原因なのかしら....」
 そう、決まって運が悪い時はユウに関わってる時や関わろうとする時なのだ。
もしかして、私の恩恵をも上回る悪運のスキル。
そしてその悪運スキルの最上級。呪い。
種類は様々だが一つだけ確実なこと。
──そのスキルは死ぬまで決して消えることは無い。
それを持っている可能性は充分にある。
現在進行形で私にでさえ災いが降り掛かっているのがその証拠。
「......ユウがいつも落ち着いて見えたのって....呪いのせいで多少の運の悪さはもう何とも思わなくなったのが原因だったりして....」
 確かにそれならすんなり話が通る。
あの強さも、雰囲気も、咄嗟の行動力も、
厳しい環境で育ってきたからこそのものなのかもしれない  と。
 だとしたら私は、何て茶番に付き合わさせてしまったのだろう。 
私が教えた事なんてユウからしたら息を吸うより当たり前のことだったのではないか。
私は恩恵のスキルのせいで間接的に問題をか抱えてしまった。だがユウは違う。いつも直接的に災いが降りかかっているとしたら.....
そんなの生きていくことさえ辛いのではないか。
「でも....それじゃあなんでユウは冒険者なんかに.......」
 色々と深読みするティファだったが、当の本人はただ単に身分証明が欲しかったのと多少の冒険をしてみたかったというだけなのだが。
それを知るのはまだ先の話。
「ってそんな事今考えたって仕方ないわ。今はユウが生きてることを信じて早く助けに行かなきゃ....だもんね!」
 私が行っても、ユウの助けになんてならなかったとしても、次は私が身代わりになって、ユウを助ける事くらいは出来るはずだ。
 初めて祐と会った時とは打って変わってどんどん素直になってることに気づかないティファであった。
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コメント
小説書いてみたいけど内容が浮かばない人
こんな深く考えてるのに、真実知ったらガックリしそう笑
ノベルバユーザー229201
面白いです‼️