異世界転移するような人が平凡な高校生だと思った?
8話 転移 II「異世界」
目を覚ますとそこは思っていたのものとそう大差ない。中世ヨーロッパのような街だった。
「異世界.....なのか?」
こういう街は俺の世界でも外国であれば割とよくあった。なのでそんなに違いを感じていなかった。周りを見るまでは──
そこには耳の長い人、角のある人、と様々な種族の人がいて、何故か通りすがる人は俺を見て少し不思議な目を送ってきていた。
なんだろう。俺の格好がおかしいのか?
とにかくここではあまり情報が掴みずらい。移動しよう。
「こういうのだと、この国の王様とかに転移させられて、どうかこの国をお助け下さいと言って来るのが定番だったよな〜」
いや、まぁ普通にミスラに転移させられてたから有り得ないんだけどさ。それよりも今はどこか情報の集められる場所を──
「おーおーそこの少年、困ってるね〜困ってるだろ〜?俺らが聞いてやるからちょっとこっち来いよ。」
どう考えてもチンピラだ。典型的なチンピラだ。いるのかこの世界でもこんな奴らが
「......」
「お?どうしたよ?ビビってんのか?早く来いよ。」
今にも殴りかかってきそうだな。だがこいつらがそうしないのはこの国の警備が結構しっかりしているからなのだろう。ならば俺がやることはひとつ──
「誰かぁぁぁぁぁ!!たすけてくれぇぇぇぇぇぇ!!ホモに犯されるぅぅぅぅ!!!」
とにかく助けを呼んでついでにこいつらを社会的に抹殺することだ。
「は...こいつ!何言って...!」
そうこうしてるうちに警備隊らしい人達がゾロゾロとこっちに向かってきた。
「おい、何をしている!....ってまた貴様らか....」
そこのチンピラ常習犯かよ。
「あぁーあ今回は絶対釣れたと思ったのによ....行くぞお前ら!」
そう言ってチンピラたちは一目散に逃げていった。
「君、大丈夫か?」
「え?は、はい、大丈夫ですけど。あれ追わなくていいんですか?」
「ん?君も気づいたのだろう?アイツらがホモだって。ならアイツらに男と戦わせたら勝ち目なんてある意味ない....」
え、ガチなの?もしかして俺本当に犯さそうだったの?
「そ、そうですよね〜確かに。」
一旦話を合わせておいた。ついでにこの人から少し情報を聞き出そう。
「あの、俺この街に来たばかりでどこに行けばいいか分からなくて。」
「そうなのか?珍しいなその年頃で。この街に何しに来たんだ?」
「えっと〜、旅をしてまして。」
「なるほど旅人か。まぁ珍しいこともないな。そう言うのはよくこの街にくる。ならまずは身分証明出来るものが無ければ、それを発行することが先決だと思うが。旅は初めてか?」
「はい。実はそうでして。」
「力に自信のあるのならギルドに行ったりするといいぞ。あそこなら縛りもほとんど無いしいろんな街にギルドがあるから旅先でわざわざ身分証明を発行する手間も省ける。」
「それはいいですね。それはどこですか?」
「即決だな..まぁいいんだが。それならあそこの角を曲がればすぐに見つかるぞ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
これ以上警備隊と話しても詮索されて俺が不審者に思われる可能性があるので話を切り上げてギルドの方向に向かった。角を曲がるとそこはどちらかと言うと酒場のような所だった。入ると厳ついおっさん達からすごい目で見てきた。
....おいおい、なんでそんな一斉に見てくるんだよ。入った瞬間まで酒飲んでただろ....
「すいません。ここがギルドですか?」
受付嬢という名に相応しいとても美人なお姉さんが接客してくれた。
「はい。ここがギルドで間違いありませんよ。冒険者になることを希望されている方でしょうか?」
「そうです。」
「でしたらこちらに来てください簡単な手続きと能力測定をしますので。」
「はい、分かりました。」
能力測定というのは数字化するならあまり他人に見られたくないな。正直ミスラからもらった力と言うのもまだ使った覚えがないしな。下手なところで使ってしまうのは避けたい。
俺は別の部屋に連れてこられ名前などのほんとに簡単な。これでいいのかと言うほどの書類を書いて何故かずっとこっちを見ている受付嬢さんに紙を渡した。
「出来ました。これでいいですか?」
「はい、これで問題ありません。 では能力測定に移ります。」
「あ、あのこれって能力はあまり他人に見せたくないのですがダメですか?」
「いえ、問題ありません。ただそれですともし万が一危険人物だった場合の時ギルドの責任になってしまうので種族だけ拝見させてもらってもよろしいでしょうか?」
「はい。それは大丈夫です。」
「ではこちらのカードを持ってるこの水晶に触れてください。それだけで能力測定は完了です。隠蔽したいものはカードを持って念じるだけでできますので、能力測定が終わったら試してみてください。」
そう指示されて俺は早速水晶に触ってみる。すると水晶が淡く.....ではなくどんどん、光が増していきついには....
「水晶から手を離してください!!」
「──え?」
3秒後ギルド内にドォォォォォン!!  という爆発するような音が街中に轟いた。
──水晶が爆発はしたが俺は無事だった。
もしろん受付嬢も、水晶を見てみると何か青い光がそれを覆っていた。
「か、間一髪でしたね.....あ、気になさらないでください30年に1回くらいはあるんです。」
いや、めっちゃ稀じゃん。
「えっと〜何か壊れたりでもしたとかですか?」
「いえ、そういう訳ではなく.....触った人の力が強すぎると水晶が許容量を超えて爆発するんです。」
「ま、マジですか....じゃあ、もしかして水晶は測定出来たかったのでは....」
「いえ、そういう訳でもないんです。水晶からそのカードに1度でも情報が書き込まれればそのカードはその人専用の水晶みたいなものになります。そのカードは結構最近出来たアーティファクトでして、許容量は水晶の100倍なんです。ただ最初は水晶を使わないと書き込めないのが欠点ですね。」
「アーティファクト?」
「ご存知ないですか?それの様になんの力もない物に魔法が干渉してそれ自体が魔法を使えるようになる道具です。様々な物がありますがそれを作れる人は今のところ世界に3人しかいません。」
「3人....ですか。」
その人達は絶対教科書に載るな...
「それで、どうですか?カードの方は。」
「あぁそうでした。ちょっと待ってくださいね。」
そう言って自分のカードの内容を見てみると──
---------------------------------------
名前: 佐野  祐
種族:人間
Lv:  1
体力: 500
攻撃力:615
防御力:300
魔力:500
知力:600
運:1000
スキル:
言語理解
進化
魔法適正
称号:
転生者
転移者
######
######
######
---------------------------------------
なんだこりゃ.....
 いや、まぁ自分のステータスは運が無駄に長いけど理解出来る。基準が分からないからなんとも言えないところもあるが。
 だがまずスキル欄だ。きっとこれがミスラがくれた力というものなのだろう。
 言語理解は確かにここで生きていく上で必要だ。ほんとナイスミスラ。そして問題はあとの2つ。
 1つ目はこの進化というやつだ。全く理解できない。どういう意味だ?進化って。まぁ弱くはならないのだろうが。
 簡単に使う気にはなれないな....もう少し調べないと。そして2つ目の魔法適性というやつ。これは少し理解出来る。多分全属性使えるとかそんなとこだろう。絶対ヤバい。
称号なんてこれバグってんだろとしか思えない。転移か転生って言ったら俺は転移の方だろう。このカード割とおっちょこちょいなのだろうか。
っと一応見たことだし隠蔽して受付嬢に見せないと。
念じてみると簡単に出来た。こう言う感覚は初めてだな。なんか自分自信は何もしてないのに思い通りになる感じ。慣れない。
「これでいいですか?」
「はい、拝見しました。大丈夫です。ではこれをお持ちください。これは冒険者としてのランクを意味すると同時に身分証明でもありますのでどうか無くさずに。冒険者のランクは色でわけられます。1番下から緑、黄、青、赤、銀、金となっております。
ランクが上がる条件はクエストをこなした回数、どんなクエストをしているか。そして赤からは能力に見合っているか審査も行います。ですが最初の内は街の雑用などのクエストもありますので危険なものばかりでは無いということを知っておいてください。」
「はい了解です。」
「ではここからはビギナーを鍛える教官に代わり指導していきますので少々ここでお待ちください。」
教官....どんな人かな.......
そんな色々な不安材料ばかり残しつつ部屋で大人しく待つのだった。
「異世界.....なのか?」
こういう街は俺の世界でも外国であれば割とよくあった。なのでそんなに違いを感じていなかった。周りを見るまでは──
そこには耳の長い人、角のある人、と様々な種族の人がいて、何故か通りすがる人は俺を見て少し不思議な目を送ってきていた。
なんだろう。俺の格好がおかしいのか?
とにかくここではあまり情報が掴みずらい。移動しよう。
「こういうのだと、この国の王様とかに転移させられて、どうかこの国をお助け下さいと言って来るのが定番だったよな〜」
いや、まぁ普通にミスラに転移させられてたから有り得ないんだけどさ。それよりも今はどこか情報の集められる場所を──
「おーおーそこの少年、困ってるね〜困ってるだろ〜?俺らが聞いてやるからちょっとこっち来いよ。」
どう考えてもチンピラだ。典型的なチンピラだ。いるのかこの世界でもこんな奴らが
「......」
「お?どうしたよ?ビビってんのか?早く来いよ。」
今にも殴りかかってきそうだな。だがこいつらがそうしないのはこの国の警備が結構しっかりしているからなのだろう。ならば俺がやることはひとつ──
「誰かぁぁぁぁぁ!!たすけてくれぇぇぇぇぇぇ!!ホモに犯されるぅぅぅぅ!!!」
とにかく助けを呼んでついでにこいつらを社会的に抹殺することだ。
「は...こいつ!何言って...!」
そうこうしてるうちに警備隊らしい人達がゾロゾロとこっちに向かってきた。
「おい、何をしている!....ってまた貴様らか....」
そこのチンピラ常習犯かよ。
「あぁーあ今回は絶対釣れたと思ったのによ....行くぞお前ら!」
そう言ってチンピラたちは一目散に逃げていった。
「君、大丈夫か?」
「え?は、はい、大丈夫ですけど。あれ追わなくていいんですか?」
「ん?君も気づいたのだろう?アイツらがホモだって。ならアイツらに男と戦わせたら勝ち目なんてある意味ない....」
え、ガチなの?もしかして俺本当に犯さそうだったの?
「そ、そうですよね〜確かに。」
一旦話を合わせておいた。ついでにこの人から少し情報を聞き出そう。
「あの、俺この街に来たばかりでどこに行けばいいか分からなくて。」
「そうなのか?珍しいなその年頃で。この街に何しに来たんだ?」
「えっと〜、旅をしてまして。」
「なるほど旅人か。まぁ珍しいこともないな。そう言うのはよくこの街にくる。ならまずは身分証明出来るものが無ければ、それを発行することが先決だと思うが。旅は初めてか?」
「はい。実はそうでして。」
「力に自信のあるのならギルドに行ったりするといいぞ。あそこなら縛りもほとんど無いしいろんな街にギルドがあるから旅先でわざわざ身分証明を発行する手間も省ける。」
「それはいいですね。それはどこですか?」
「即決だな..まぁいいんだが。それならあそこの角を曲がればすぐに見つかるぞ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
これ以上警備隊と話しても詮索されて俺が不審者に思われる可能性があるので話を切り上げてギルドの方向に向かった。角を曲がるとそこはどちらかと言うと酒場のような所だった。入ると厳ついおっさん達からすごい目で見てきた。
....おいおい、なんでそんな一斉に見てくるんだよ。入った瞬間まで酒飲んでただろ....
「すいません。ここがギルドですか?」
受付嬢という名に相応しいとても美人なお姉さんが接客してくれた。
「はい。ここがギルドで間違いありませんよ。冒険者になることを希望されている方でしょうか?」
「そうです。」
「でしたらこちらに来てください簡単な手続きと能力測定をしますので。」
「はい、分かりました。」
能力測定というのは数字化するならあまり他人に見られたくないな。正直ミスラからもらった力と言うのもまだ使った覚えがないしな。下手なところで使ってしまうのは避けたい。
俺は別の部屋に連れてこられ名前などのほんとに簡単な。これでいいのかと言うほどの書類を書いて何故かずっとこっちを見ている受付嬢さんに紙を渡した。
「出来ました。これでいいですか?」
「はい、これで問題ありません。 では能力測定に移ります。」
「あ、あのこれって能力はあまり他人に見せたくないのですがダメですか?」
「いえ、問題ありません。ただそれですともし万が一危険人物だった場合の時ギルドの責任になってしまうので種族だけ拝見させてもらってもよろしいでしょうか?」
「はい。それは大丈夫です。」
「ではこちらのカードを持ってるこの水晶に触れてください。それだけで能力測定は完了です。隠蔽したいものはカードを持って念じるだけでできますので、能力測定が終わったら試してみてください。」
そう指示されて俺は早速水晶に触ってみる。すると水晶が淡く.....ではなくどんどん、光が増していきついには....
「水晶から手を離してください!!」
「──え?」
3秒後ギルド内にドォォォォォン!!  という爆発するような音が街中に轟いた。
──水晶が爆発はしたが俺は無事だった。
もしろん受付嬢も、水晶を見てみると何か青い光がそれを覆っていた。
「か、間一髪でしたね.....あ、気になさらないでください30年に1回くらいはあるんです。」
いや、めっちゃ稀じゃん。
「えっと〜何か壊れたりでもしたとかですか?」
「いえ、そういう訳ではなく.....触った人の力が強すぎると水晶が許容量を超えて爆発するんです。」
「ま、マジですか....じゃあ、もしかして水晶は測定出来たかったのでは....」
「いえ、そういう訳でもないんです。水晶からそのカードに1度でも情報が書き込まれればそのカードはその人専用の水晶みたいなものになります。そのカードは結構最近出来たアーティファクトでして、許容量は水晶の100倍なんです。ただ最初は水晶を使わないと書き込めないのが欠点ですね。」
「アーティファクト?」
「ご存知ないですか?それの様になんの力もない物に魔法が干渉してそれ自体が魔法を使えるようになる道具です。様々な物がありますがそれを作れる人は今のところ世界に3人しかいません。」
「3人....ですか。」
その人達は絶対教科書に載るな...
「それで、どうですか?カードの方は。」
「あぁそうでした。ちょっと待ってくださいね。」
そう言って自分のカードの内容を見てみると──
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名前: 佐野  祐
種族:人間
Lv:  1
体力: 500
攻撃力:615
防御力:300
魔力:500
知力:600
運:1000
スキル:
言語理解
進化
魔法適正
称号:
転生者
転移者
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なんだこりゃ.....
 いや、まぁ自分のステータスは運が無駄に長いけど理解出来る。基準が分からないからなんとも言えないところもあるが。
 だがまずスキル欄だ。きっとこれがミスラがくれた力というものなのだろう。
 言語理解は確かにここで生きていく上で必要だ。ほんとナイスミスラ。そして問題はあとの2つ。
 1つ目はこの進化というやつだ。全く理解できない。どういう意味だ?進化って。まぁ弱くはならないのだろうが。
 簡単に使う気にはなれないな....もう少し調べないと。そして2つ目の魔法適性というやつ。これは少し理解出来る。多分全属性使えるとかそんなとこだろう。絶対ヤバい。
称号なんてこれバグってんだろとしか思えない。転移か転生って言ったら俺は転移の方だろう。このカード割とおっちょこちょいなのだろうか。
っと一応見たことだし隠蔽して受付嬢に見せないと。
念じてみると簡単に出来た。こう言う感覚は初めてだな。なんか自分自信は何もしてないのに思い通りになる感じ。慣れない。
「これでいいですか?」
「はい、拝見しました。大丈夫です。ではこれをお持ちください。これは冒険者としてのランクを意味すると同時に身分証明でもありますのでどうか無くさずに。冒険者のランクは色でわけられます。1番下から緑、黄、青、赤、銀、金となっております。
ランクが上がる条件はクエストをこなした回数、どんなクエストをしているか。そして赤からは能力に見合っているか審査も行います。ですが最初の内は街の雑用などのクエストもありますので危険なものばかりでは無いということを知っておいてください。」
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