カオティックアーツ
38:報酬の件と新たな依頼
レインに連れられて、とあるレストランにやってきた楓たち。
そこは、他国から取り寄せた香辛料と、森の恵みをふんだんに使った料理が有名になっているレストランだった。
店の中に入ると、いい匂いが漂ってきた。
「わぁ、すっごくいいにおいがする。もうお腹ペコペコだよ」
「腹が鳴るほどだからな」
「か、楓、そんなこと言わないでよ!」
みんなで笑いながら、席に着く。
楓は、料理のメニューを見ていると、とある料理が気になった。
それは、野菜カレーだった。
野菜カレーって、あれだよな。
野菜が沢山入っている美味しいカレーだよな。
楓は、メニューをみて、自分の世界の野菜カレーを思い出していた。
「私は、このスパイシーチキン?ってやつにする」
「じゃあ、僕は温野菜のヘルシーディナーセット」
「ティオ、そんなんじゃ、あとでおなかすいちゃうよ。お肉食べないと」
「クレハ姉さん……肉ばっかりだと……太るよ?」
「な!」
「ティオ、女の子にそんなこと言うのは失礼じゃないか?」
「ブラスさん。ここで言っておかないと、クレハ姉さんは食べすぎますから。ちゃんと言わないと」
「お前も大変だな」
「はい……」
そんな様子を見ていたレインは「クス」っと笑った。
「とっても賑やかなんだね。ちょっとうらやましいよ」
「はは、うるさくてすいません」
「そんなことないです。楓、私はとっても楽しいですよ」
楓とレインがいい雰囲気になりかけていたので、ブラスとクレハがむっとする。
ブラスとクレハは、目と目で合図して、ここぞとばかりに邪魔しようとしたが、それを察した楓に睨まれて、黙ってしまった。
「みんな、決まったか?」
フレアが全員に聞くと、全員が頷いたので、店員を呼んで、料理を頼んだ。
「ん、楓は野菜カレーを頼んだんですね」
レインが不思議そうな顔で、楓に話しかけてきた。
「野菜カレーっておいしいと思うんですよ」
「おお、楓は野菜カレーを知っているんですか。他の村や街から来た人は、怪しげな料理ってことで食べない人が多いんです」
「そうなんですか?」
「なんか、見た目がよくないらしいですね」
途端に楓は不安になってきた。
楓にとってここは異世界。
楓が知っている野菜カレーが出てくるとも限らない。
そもそも、楓の知っている野菜があるかわからないので、いろんなところが怪しい。
「まぁ、料理が来る前に報酬の話でもしましょう。本来なら、先に決めておくべきことですが、今回はいきなりでしたから」
「そうしましょっか。こちらからお願いしたいことが一つあります」
「常識の範囲内なら」
「レインさんは商人として各地を旅しているんですよね」
「うん、そうですけど?」
「だったら、アパダリアに行ったりしませんか?。俺たちはそこを目指しているんですよ。でも場所が遠いいから、ここで馬車を調達しようと思いまして」
「あ、なるほど。報酬として、アパダリアに連れて行ってほしいってことですね。けど、それは却下します」
「それは、なんでですか」
「ここで、売り物を整理して、アパダリアまで行くんですよ。護衛がほしいところなんで、よかったらお願いします。というわけで、それは報酬に含まれません」
レインの言葉に、全員が納得した。
これから護衛の依頼を出すのに、それを報酬としては、いろいろと間違ってくる。
悪徳商人なら、護衛代を浮かせるために、行く予定があることを黙ったりするのだろうが、レインは違った。
まっとうな商人のため、適切な対応をしたのだ。
「じゃあ、私たちは、レインさんの準備ができるのを待っていればいいんだね」
「そうなんですが、ちょっとものが足りなくて、今度、冒険者ギルドに依頼を出すんです」
「だったら私たちがやるよ!」
クレハが、胸をトンっとたたいて、任せろという。
依頼内容を聞いていないんだから、待ってほしいと思う楓だった。
でも、レインならまぁいいやと思うところもあったので、クレハのことを否定しない。
「その、足りない商品って何なんだ」
ブラスが、レインに内容を伺う。
それが危険なものの可能性があるので、ちゃんと聞くことを大切だ。
「その、この森に生息している【マナタイトタケ】なんですが……」
「マナナイトタケ!。高級食材だ!」
ここぞとばかりに反応するクレハ。
クレハを見たティオは、若干呆れていた。
ティオ、お前も大変な姉をもって苦労しているんだなと思う楓だった。
「よし、その依頼を受けるんで、詳細をお願いします」
「ええ、お願いします!。この依頼の報酬に、この村まで送ってもらった報酬も上乗せしておきますので。よろしくお願いします」
こうして、レインから新たな依頼を受けることにした楓たち。
詳細を聞こうとしたところで料理が出てきた。
楓以外の全員は、来た料理を美味しく食べ始めたが、楓は複雑な思いをしながら料理を見た。
野菜カレーは、思っていたものと全く違った。
楓が知っているニンジンやらナスやら、ジャガイモなんかは入っておらず、怪しげな、よくわからない野菜たちが入っていた。
野菜に目があったりなど、ちょっとグロテスクな見た目だった。
  目があるこれは野菜なのか、など思う楓。
恐る恐る食べてみたら、意外とおいしかったので、最終的に料理に満足した楓だった。
そこは、他国から取り寄せた香辛料と、森の恵みをふんだんに使った料理が有名になっているレストランだった。
店の中に入ると、いい匂いが漂ってきた。
「わぁ、すっごくいいにおいがする。もうお腹ペコペコだよ」
「腹が鳴るほどだからな」
「か、楓、そんなこと言わないでよ!」
みんなで笑いながら、席に着く。
楓は、料理のメニューを見ていると、とある料理が気になった。
それは、野菜カレーだった。
野菜カレーって、あれだよな。
野菜が沢山入っている美味しいカレーだよな。
楓は、メニューをみて、自分の世界の野菜カレーを思い出していた。
「私は、このスパイシーチキン?ってやつにする」
「じゃあ、僕は温野菜のヘルシーディナーセット」
「ティオ、そんなんじゃ、あとでおなかすいちゃうよ。お肉食べないと」
「クレハ姉さん……肉ばっかりだと……太るよ?」
「な!」
「ティオ、女の子にそんなこと言うのは失礼じゃないか?」
「ブラスさん。ここで言っておかないと、クレハ姉さんは食べすぎますから。ちゃんと言わないと」
「お前も大変だな」
「はい……」
そんな様子を見ていたレインは「クス」っと笑った。
「とっても賑やかなんだね。ちょっとうらやましいよ」
「はは、うるさくてすいません」
「そんなことないです。楓、私はとっても楽しいですよ」
楓とレインがいい雰囲気になりかけていたので、ブラスとクレハがむっとする。
ブラスとクレハは、目と目で合図して、ここぞとばかりに邪魔しようとしたが、それを察した楓に睨まれて、黙ってしまった。
「みんな、決まったか?」
フレアが全員に聞くと、全員が頷いたので、店員を呼んで、料理を頼んだ。
「ん、楓は野菜カレーを頼んだんですね」
レインが不思議そうな顔で、楓に話しかけてきた。
「野菜カレーっておいしいと思うんですよ」
「おお、楓は野菜カレーを知っているんですか。他の村や街から来た人は、怪しげな料理ってことで食べない人が多いんです」
「そうなんですか?」
「なんか、見た目がよくないらしいですね」
途端に楓は不安になってきた。
楓にとってここは異世界。
楓が知っている野菜カレーが出てくるとも限らない。
そもそも、楓の知っている野菜があるかわからないので、いろんなところが怪しい。
「まぁ、料理が来る前に報酬の話でもしましょう。本来なら、先に決めておくべきことですが、今回はいきなりでしたから」
「そうしましょっか。こちらからお願いしたいことが一つあります」
「常識の範囲内なら」
「レインさんは商人として各地を旅しているんですよね」
「うん、そうですけど?」
「だったら、アパダリアに行ったりしませんか?。俺たちはそこを目指しているんですよ。でも場所が遠いいから、ここで馬車を調達しようと思いまして」
「あ、なるほど。報酬として、アパダリアに連れて行ってほしいってことですね。けど、それは却下します」
「それは、なんでですか」
「ここで、売り物を整理して、アパダリアまで行くんですよ。護衛がほしいところなんで、よかったらお願いします。というわけで、それは報酬に含まれません」
レインの言葉に、全員が納得した。
これから護衛の依頼を出すのに、それを報酬としては、いろいろと間違ってくる。
悪徳商人なら、護衛代を浮かせるために、行く予定があることを黙ったりするのだろうが、レインは違った。
まっとうな商人のため、適切な対応をしたのだ。
「じゃあ、私たちは、レインさんの準備ができるのを待っていればいいんだね」
「そうなんですが、ちょっとものが足りなくて、今度、冒険者ギルドに依頼を出すんです」
「だったら私たちがやるよ!」
クレハが、胸をトンっとたたいて、任せろという。
依頼内容を聞いていないんだから、待ってほしいと思う楓だった。
でも、レインならまぁいいやと思うところもあったので、クレハのことを否定しない。
「その、足りない商品って何なんだ」
ブラスが、レインに内容を伺う。
それが危険なものの可能性があるので、ちゃんと聞くことを大切だ。
「その、この森に生息している【マナタイトタケ】なんですが……」
「マナナイトタケ!。高級食材だ!」
ここぞとばかりに反応するクレハ。
クレハを見たティオは、若干呆れていた。
ティオ、お前も大変な姉をもって苦労しているんだなと思う楓だった。
「よし、その依頼を受けるんで、詳細をお願いします」
「ええ、お願いします!。この依頼の報酬に、この村まで送ってもらった報酬も上乗せしておきますので。よろしくお願いします」
こうして、レインから新たな依頼を受けることにした楓たち。
詳細を聞こうとしたところで料理が出てきた。
楓以外の全員は、来た料理を美味しく食べ始めたが、楓は複雑な思いをしながら料理を見た。
野菜カレーは、思っていたものと全く違った。
楓が知っているニンジンやらナスやら、ジャガイモなんかは入っておらず、怪しげな、よくわからない野菜たちが入っていた。
野菜に目があったりなど、ちょっとグロテスクな見た目だった。
  目があるこれは野菜なのか、など思う楓。
恐る恐る食べてみたら、意外とおいしかったので、最終的に料理に満足した楓だった。
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