家族に愛されすぎて困ってます!
38話 白のリムジンと可憐な少女
「〜♪〜♪」
「あのー、瑠美姉さんや」
「何?♪」
「いや、あのー......腕に抱きつかれると色々と当たってるし、恥ずかしいんだけど......」
 家までの帰路を歩いている最中、瑠美姉はずっと俺の腕に抱きついていた。
 瑠美姉の二つの爆弾が当たってるし、女性特有の甘い匂いがしてきて理性を保つのも限界だ。
「べ、別に、春くんだから大丈夫。それに今はもう夜中だから人もいないって」
「......そ、そう......?」
 まぁ、あれだよ、確かに人はいないけどね、逆にチャンスで押し倒しそうになるというか、抱きつきそうになるというか、何というか。
 でも、本人が嬉しそうだからいっか。
数分後。
「もうすぐ家だよ」
「うん♪」
「えっとー、流石に家でこれは恥ずかしいので一旦離れてもらえます?」
「えー」
 なんとか瑠美姉を説得する。
 家まであと少しだ。
 瑠美姉と並んで歩く。
 しかし、俺は一時停止することになった。
「何......あれ?」
 隣にいる瑠美姉が当然の疑問を口にした。
 家の前にはバカでかい白のリムジンが止まっていたのだ。
 こういうのって、ハリウッド女優とかが乗るやつじゃね?何故ここに?と思ってしまった。
「なんで家の前にあるんだろう?」
 親父が趣味で買うには高すぎるし、一体何なのだろうか。まったく検討もつかなかった。
 隣の瑠美姉もポカンとした顔をしていた。......まぁ、いつもの事か。
「も、ももも、もしかして、ヤクザに絡まれたとか!?」
「ま、マジで!?」
 考えたくもないけど、可能性は無きにしも非ず。
「とりあえず、家に入ろ」
「う、うん」
汚れ一つない白のリムジンの横を通り、恐る恐る玄関に向かう。
「あ、開けるよ?」
「オーケー......」
 まさか本当にヤクザがいるのではないか、そう思っていたら返事が英語になってしまった。
 あーやだなー、怖いなー。
 瑠美姉はそっと玄関を開けた。
 あまり玄関に変わった様子はない。
 リビングには電気がついていて何だか話し声が聞こえる。母さんや姉たちが何か話しているのだろうか?
「春くん、これ」
「これは......誰の?」
 玄関の端には高そうな赤のハイヒールと黒い靴が綺麗に揃えられていた。
 お客の人のだろうか?それはまだ定かではない。
「リビング行ってみる?」
「イエス」
 靴を脱いでリビングへ向かう。
 瑠美姉がドアに手をかける。
 そして、俺に目で「行くよ?」と合図を出す。俺は無言で頷いた。
 瑠美姉が開けようとした......その時、
「春ちゃんは渡さない!」
「春は私達の家族」
「たーくんと離れるなんて嫌!」
 母さんや姉たちが大声をあげた。
 俺は何事かと思い、勢いよくドアを開けた。
「どうしたの!?」
 みんなの視線がいきなり現れた俺に向けられる。
 母さん、親父、瑠奈姉、里姉、真子。
そして..................
「あ♪お帰りなさい、お兄様♡」
 母さん達が座るテーブルの対面に座っている美人の少女。
 何故か俺の事をお兄様と呼ぶ不思議な子。 
 年齢は俺より下だろうか?黒髪のロングヘア、白いドレスのような衣装に白い花の髪飾り、足はすらっとしていて目鼻立ちも整っている可憐な少女。
 この子は............この子は............
「......誰?」
 俺の記憶にはいない人だった。
 いやーとうとう冬休みですねー。皆さんはクリスマスなど誰と過ごしますか?
 ん?何?恋人?......爆発しやがれ。
 まぁ、茶番はこれくらいで。
 僕にはこれといって予定が詰まっているわけではないので、近いうちに次の話を出そうと思ってます。
 乞うご期待。
ではまた。
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コメント
月夜雷都
初めまして、いつもこのお話しが楽しくていつも次が読みたいなと楽しみにしています!次が待ち遠しいです!
ペンギン
次の話が楽しみです!w
いつ事実が明かされるんでしょうね...w