家族に愛されすぎて困ってます!
4話 里姉さんとの登校
 「なんか、朝から疲れたなぁ」
 里姉に服を着るように言った後俺は朝食を食べるため、2階にある自室から里姉と一緒に1階にあるリビングに行く。
「ふぁ〜ぁ。みんな、おはよう」
「「「「ブーッ」」」」
「え?な、何?......みんな豚になったの?」
「「「「なってません!!」」」」
「お、おうぅ。朝から元気だね」
 なんか、ギクシャクしてるなぁ。
 怖いよー。
「ご馳走様!早く準備しよーっと」
 自室に戻って制服に着替え、洗面所で顔洗い、しっかり歯を磨く。
 授業の準備は、予めしておいたから問題なし。携帯を持ち、一応メールなども確認しておく。もしかしたら、見知らぬ美少女同級生から愛の告白が来ているかもしれないからな。
 6月11日7:50    通知なし
 フッフフ。
 べ、別に期待なんかしてないし!俺は、孤独な道を選ぶんだ。ハハハ!ていうか、見知らぬ人だったらアドレスの交換なんかしないだろ!って、何で自分でツッコミしてんだよ!
 
 ま、まぁとりあえず、学校行こう。
 玄関で靴紐を結んでいるとー
「たーくん!一緒に行こう!」
「お、おい。何故乗っかる?」
「だって、こうしないとたーくん先行っちゃんだもん」
 だもんって何だ、だもんって可愛いんだ
よ!
「分かった分かった。一緒に行こう」
「やったー。たーくん大好き!」
 な、なんか今日は里姉に振り回されてるなぁ。
 一緒に行こうって言ってるけど、良いのか?里姉って普段、ブラコンな事は隠してるじゃ?......まぁいいか。
「ほら、行くよ」
「うん!......えいっ!」
「お、おい!」
 里姉が右腕に抱き付いて来た。
 おいおいおい。
「良いのか?こんなとこ見られたら、里姉のキャラが、勉強しか取り柄のない超大真面目の生徒会長から、弟の事しか頭にない
超ブラコンな生徒会長になっちゃうぞ?」
「そこまで変わっちゃうんだ!?............べ、別に大丈夫だよ。駅までは知り合いとは会わないし、ここら辺は人気も少ないから」
「そ、そうか」
 ま、まぁ里姉がそう言うならいっか。
「ふふ〜ん♪ふ〜ん♪」
 歩いて5分後。
「お!駅が見えて来たぞ。里姉」
最寄りの駅にもうすぐ到着だ。人もいっぱいいるなー。
「あ!会長よ!」
ーサッ!
「え?」
「あら皆さん。おはようございます」
「「会長さん。おはようございます!」」
「......」
 同じ制服を着ている女子達にアハハと手を振る里姉。いつのまにか眼鏡もかけている。
「ん?どうしたのたーくん?」
「変わり過ぎだろうがぁぁぁぁあぁ!!」
 里姉のもう一つの顔である。
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