男の娘、転生してもやっぱり自分を貫く

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#16 逃避

嫌な予感がして小屋からでると震えて固まっているオルド君と緑色の肌の小さい鬼がいる。
鬼は錆びてボロボロになったような刃物を振り上げている。

「危ない!」

三才児なりの全力タックルでオルド君を吹き飛ばす。

「痛っ!」

鬼の攻撃を交わすのが間に合わず左の二の腕から血が………。
左腕の感覚が麻痺してきた。

「ゴ、ゴブリン!?」

ゴブリン!カナリアちゃんの言葉により目の前の存在がどんな存在かをしる。
確かお父さんの話ではゴブリンは残虐性の高い魔物で捕まえた獲物をおもちゃにして遊ぶことすらあるとか?
絶対に捕まっちゃダメだ!

「み、皆逃げよ!」

いち早く放心状態から戻ったのは一番年上のカナリアちゃん。
私の言葉を理解し直ぐ様年下の皆を連れて走り出す。
私やオルド君も逃げないと!
オルド君の手を引っ張ろうとするが全く動かない。

「て、手が!手が!血がいっぱい!死んじゃう!」

オルド君は突然の出来事に頭がいっぱいみたい。
私も手の鈍痛と、過度な緊張で頭が痛くなってきちゃった………。
でも、逃げないと死ぬっていうことは何となくわかる。

「しっかりしてよ!男の子じゃん!」

私も泣きそうになりながらガルド君に言う。

なんとかオルド君も動きだし城壁まで逃げ帰ってこれた。
後ろを見ると二匹のゴブリンが狂喜の表情で負ってきている!
怖い!怖い!怖い!
城壁の穴は人一人ずつしか通れない。
誰かが時間かせぎをしないと………。
一番精神年齢の高い私がいかないとダメなのは判ってる………。
………………でも怖くて体が言うことを聞いてくれない。

「早く!アリア!」

最初はアリアちゃん。
カナリアちゃんが急かす。
アリアちゃんは戸惑いの様子を見せながら壁の向こうに消える。
そしてミユちゃんとノンナちゃんが壁の向こうに消えた頃にゴブリンが追い付く。

「…こっ、こっちこい!」

オルド君は果敢にもゴブリンに向かっていったがとても叶うとは思えない。
直ぐに頭に一撃貰って昏倒している。
私じゃどうにもなら無い!でもどうにかしなきゃ!
そうだ門番さんだ!助けを求めよう!

「直ぐ助けをよんでくる!」

その場にノンナちゃんとガルド君と気絶したオルド君をおいて走り出す。
三人をおいて逃げるのは躊躇いがあるけど、私がいたところで何にも出来ない。
それなら悩む時間が惜しい。
一目散に城門の方向に駆ける。

城門に着くと兵隊さんの集団がいる。
こんなに沢山の人がいれば!

「おい!レシアどうしたんだ!」

集団の先頭から現れたのはお父さんだった。


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コメント

  • 黒音

    キャラも上手く出来てるので見やすいです!応援してます!

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