シロトクロ

むぎ

第4話 コア

ユウ「とりあえず戦うしかないんだもんな!」
銀狼「そうだ!そうするしか生きる術はない!!」
ゴブリン「コワスッ!コワスッ!!」
ユウ「ところで、そのコア?ってやつはどう使うんだよ!」
銀狼「んなもんフィーリングでどうにかしろ!!」
ユウ「はぁーー!?まさか、お前分かんねーのか!」
銀狼「あくまでも俺は使い魔だ!コアの適合者に使える召使いみたいなもんであって…」
ユウ「なら尚更使い方くらい分かるはずだろ!!」
銀狼「コアは持ち主によって形を変える!すなわち所有者によって使い方も変わるんだよ!」
ユウ「なんだよそれ!俺のコアはどんな形なんだよ!パッと見コアなんてもの無いぞ!」
銀狼「そう言われればそうだ…コイツどこにどんな形でコアを発現させたんだ……」


コアとは…
選ばれた者、すなわち適合者が死を自覚した時に発現する特殊な力の核である。
そしてそのコアは形として発現する事により力を得ることが出来る。

主にアクセサリー型が多いと言われている。

ゴブリン「コワレロッ!」
ユウ「あぶねっ!!」
銀狼「体を見る限りそれらしいものは見えねぇ……どこだ…どこに発現したんだ!」

ドクンッ!!
ユウ「まただ…でもさっきと違う!苦しくねぇ…それどころか力が溢れるっ!!!」

ユウは胸に違和感を感じたがそれは昼間とは違う違和感だった。

銀狼「ま、まさか!お前!!」
ユウ「くらえっ!」

ユウはゴブリンの顔面を殴りつけた。

ゴブリン「グハッ!」

物凄い風と共にまたゴブリンを吹き飛ばした。

銀狼「お前、いや、まさかそんなはずは……」
ユウ「ギン!何か分かったのかよ!」
銀狼「ギン…?それは……」
ユウ「お前の名前だよ!文句あんのか!」
ギン「な、名前だと……今まで名前なんて付けて呼んでもらったことなんて……」
ユウ「召使いとか、そんな上下関係なんてしらねーよ!」
ギン「!?」
ユウ「お前は俺の相棒なんだろ!だったらちゃんと名前で呼ばせろ!」
ギン「こ、こいつ!今までのヤツらとは違う……コアがそこに発現したのもそのせいか?」
ユウ「ところで、何がまさかなんだよギン!さっさと答えろ!」
ギン「つくづく面白ぇヤツだ!ユウ!お前のコアは!」
ゴブリン「グオオオオオオ!!!」

ゴブリンの様子がおかしい
体が更に大きくなり筋肉もさっきまでとは比べ物にならないくらい発達している。

ユウ「俺のコアはどこだ!!」
ギン「お前のコアは心臓に発現しているっ!!」
ユウ「だから心が躍るのか!」
ギン「この状況で心が躍るだと…コイツやっぱり…」
ユウ「心臓にコアって事は…」

ユウは心臓から伝わるコアの力を認識しようとしていた。
無意識にそうしていた。
力の使い方を理解し始めた。

ユウ「大体分かった…」
ゴブリン「グオオオオオオ!!!サッサトコワレロッ!!」
ギン「ユウ!危ねぇ!!」

シュッ!!
ユウの体が消えた

ギン「!?」
ユウ「ふぅーーー。」

ユウがゴブリンの頭上に現れ深呼吸をした。

ユウ「これが……俺の力だ!」

ユウの拳が風に包まれる。

ユウ「疾風拳しっぷうけんッ!!」

拳の動きが認識出来ないスピードでゴブリンの眉間を打ち付けた!


ゴブリン「ガガッ……」

ギン「コイツ、もうコアを…力を使いこなしやがった……」

ゴブリン「コワレ……コワレ……ル……」


ゴブリンが砂のように散っていった……


ユウ「ふぅー。やったか……」
ギン「すげーぜユウ!お前、お前なら俺らの意思を継ぐどころか……」

バタンッ!!
ユウはその場に倒れてしまった…

ギン「コアの発現でいきなりあれだけ力を使えば無理もねーか。」
トモカ「はぁ…はぁ…ユウ!!」
ギン「あれはユウの彼女か。ここは任せるか!」
トモカ「ユウ!やだ!死なないで!ユウ!!」
ユウ「トモカか…。大丈夫だって……だけどちょっとだけ寝たいからさ……レン呼んで運んでく……Zzz……」
トモカ「ち、ちょっとーー!!!!」


こうして、ユウはコアの適合者としての第1歩を歩み始めた。


???「ちっ、ヤツらも継承者を探し始め1人見つけたか…」
???「白聖しろ一族いちぞく……か……。」


つづく………

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