魔物を作って軍団を編成して挑むは世界侵略!

鈴木颯手

第七話

「…成る程、これで聞きたいことは以上だ」
村の生き残りの代表者、村長の娘のラーニャから聞いた情報は有意義なものであった。
先ずはこの辺の国家についてだ。
この村、サロハラ村はダグザス王国の国境付近に存在する村で【蛮族の森】と呼ばれているこの大森林に唯一存在する村らしい。
ダグザス王国の東側にはアルケリオン帝国が存在しており幾度となく争っているらしい。
その両国の国境にあるこの村は幸いにも一度も帝国や王国の襲撃を受けたことはないらしい。理由はダグザス王国とアルケリオン帝国を結ぶ道は二つあり一つは真っ直ぐ両国を結ぶ道でもう一つがだいぶ遠回りする形でこの村を中継地点にした道みたいだ。片方は国境の都市から都市まで二日で行けるのに対し村経由の道は十日以上かかるらしい。そのためそれくらいなら真っ直ぐ進む方が効率がいいらしい。確かにそうだな。
そして蛮族の森自体はかなり広くダグザス王国と同等の広さを持っているらしい。この森には様々な魔物が生息しているらしいが冒険者と呼ばれるものたちが定期的に森にはいって駆除しているからこの村が襲われたことはこれまでなかったらしい。
にしてもこの女かなり知っているな。色々使えそうだな。
ま、話はこんなもんだがこれだけ聞いただけでも有意義なものであった。
「さて、俺達はこの村に勝手にお邪魔しているわけだがいつまでもここにいるわけにはいかないな」
そう言うとラーニャは少し悲しいような諦めたような表情となるが間髪入れずに話す。
「だが、俺も拠点を探していたところだしな。提案がある。この村を寄越せ。その代わり生き残りは俺が面倒見よう」
さて、どうする?ラーニャは驚きながら考えているようだが別に俺はどれでもいい。ラーニャが断れば生き残りは殺して村を頂くなりさっさと出ていって他の地を見つけるなりすればいいだけだ。尤も、それができるかどうかは怪しいがな。
「…私一人では判断ができません。みんなと話をして来ます」
「分かった。ただし、今日中に答えを出すように」
それだけ言うとラーニャを追い出す。恐らく断り村を捨てるか受け入れるかの二卓だろう。どちらにせよこの村は手に入りそうだな。
「…創造」
手をかざし言葉を唱えれば見慣れた光が現れる。収まればそこには小さな恐竜がいた。見た目は肉食恐竜を中型犬くらいの大きさにした感じだ。
俺はステータスを確認する。

名前:ラプトル
種族:古竜、クリエイトモンスター
レベル:1
体力:500/500
魔力:230/230
知力:65
筋力:58
防御力:34
俊敏:83
魔法:身体強化(無)〔筋力強化・防御力強化・俊敏強化〕
ノーマルスキル:集団行動レベル1爪術レベル1牙術レベル1危機察知レベル1
ユニークスキル:
エクストラスキル:
加護:
称号:古竜の猟犬、忠犬?

「…ま、こんなもんだろう」
俺のステータスを確認しても魔力が少しだけ残っている。魔力切れは防げたようだ。しかし、やはり体がだるくなっている。これはもう一眠りする必要があるな。
因みにラプトルを作ったのは俺の護衛だ。ヨ・ルムンガルドは外にでないといけないだろうからな。まぁ、今作らなくてもいいと思うがどうも好奇心が押さえきれなかったんだよな。
とにかく答えは暫くかかりそうだし少し寝ようかな。






その後ラーニャが村と引き換えに安全を手に入れると伝えに来たのは寝てから暫くたってからであった。
【現在のクリエイトモンスター】サーチアイグランドスライム×2ヨ・ルムンガルドラプトル

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