魔物を作って軍団を編成して挑むは世界侵略!

鈴木颯手

第六話

「…ん?」
暖かい日差しを感じて俺は目を開ける。どうやら一夜以上寝ていたらしく日の様子から昼になっていると思われる。
「ここは…?」
回りを見回せば天井が所々穴が開いており部屋の家具もボロボロで辺りに散乱していた。
取り合えず部屋を出ようと体を起こしたとき部屋唯一の扉が開き黒髪の女性が入ってきた。歳は同じくらいでスレンダーな体格をしている。
「あ、創造主起きたのですか」
俺を見た女性がそう言ってきた。その言い方に声質は違うが聞き覚えがあった。
「もしかしてヨ・ルムンガルドか?」
「はい、その通りです」
やはりか。チラッと確認したなかに人化のスキルがあったからな。しかし、まさか女だったとは驚きだ。
「俺はどのくらい寝ていた?」
「大体三日ほどです」
そんなに寝ていたのか?慣れない魔法で疲れたのか?
「創造主はどうやら誤解しているようですが創造主は魔力切れで気絶したのですよ?」
「魔力切れ?」
「はい、私にはステータスを確認する能力はありませんが恐らくそうかと。さらに言えばそれで体力も失われたのかと思われます」
成る程、つまり俺は死にかけていたのか。危なかったな。ヨ・ルムンガルドを作らなかったら建築系モンスターを大量生産するつもりだったからな。それで死んでいたかもしれない。流石に転生して一日もしないで死ぬのは勘弁だ。
「それで、ここはどこだ?」
「ここはサーチアイが見つけた廃村でゴブリンと呼ばれる生物によって滅ぼされた直前に私たちが来たようです。ゴブリンは倒せるだけ倒しておきました。また、生き残りが数名いたので現在は原型の留めている家で方を寄せ合いながら生活しています」
「分かった。その生き残りと話がしたい。出来るか?」
「はい、今は恐らく家々を回って使えそうなものを探しているかと思われま「よし、代表者を連れてきてくれ。色々と話が聞きたい」
「分かりました」
ヨ・ルムンガルドはそう言って部屋を出ていった。その後俺はステータスを開き現状を確認する。


名前:カズマ・ヒイラギ
種族:人種
レベル:3←up!
職業:不明
体力:458/1720←up!
魔力:1500/500420←up!
知力:110←up!
筋力:62←up!
防御力:45←up!
俊敏:85←up!
魔法:モンスタークリエイト(無)〔無機物創造・有機物創造・有機物合成〕
ノーマルスキル:魔物使役レベル6←up!鑑定レベル3魔力消費軽減レベル3←up!体力自動回復レベル2←up!魔力自動回復レベル2←up!ダメージ軽減レベル1
ユニークスキル:異常状態無効レベル1打撃軽減レベル1斬撃軽減レベル1魔法軽減レベル1
エクストラスキル:異世界適応
加護:世界最高神の加護レベルMax
称号:転生者、モンスタークリエイター、神の化身

「成る程、レベルが上がっているが体力も魔力もかなり少なくなっているな」
そう考えると二体目のグランドスライムを作った後の疲労は魔力切れが原因か。その後魔力切れの状態でヨ・ルムンガルドを作って倒れたと。中々馬鹿に思えるな。
しかし、今は目の前のことに集中しよう。
情報次第だが今後はここを拠点にするのも悪くはないな。俺達が戦力を提供して村の生き残りは村を提供する。
いっそのこと村の生き残りはクリエイトモンスターにするか?合成を使えばそれも可能だろうし魔物使役にかかりそうだしな。だが、それは最後の手段だな。
俺としても同じ人間をそんなことには使いたくはないと思っているが同時に仕方ないと思う俺もいる。これは今後の課題になりそうだな。しかし、もし人間で合成出来るなら俺自身の強化が可能かもしれない。俺は結構強力な魔法モンスタークリエイトを持っているがそれは生産系であって戦闘系ではない。よってもし、俺がモンスターの力を借りれない状態になったとき結構ピンチになると思う。そうならないためにも俺自身の強化を行う必要があるな。
「創造主、ヨ・ルムンガルドです。生き残りの代表者を連れてきました」
と、そこまで考えたときヨ・ルムンガルドが扉越しに聞こえてきた。さて、早速情報収集と行きますか。
「分かった。入れ」

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