異世界転生~神に気に入られた彼はミリタリーで異世界に日の丸を掲げる~

鈴木颯手

第四章 皇歴7年~外交戦~・第二十七話 国内開発1

Ryouta Side

『軍事基地一覧』
『軍事施設一覧』
『軍事品一覧』
『車両一覧』
『公共施設一覧』
『住居一覧』
『食料一覧』
『臣民一覧』
『艦船一覧』
『湾口施設一覧』

 改めてこうしてみると俺の能力の凄さが分かる。建築における工期がほぼなしで出来るし艦船、銃火器なども同じ。俺の魔力が尽きない限り、延々と作り出す事が出来る。
 そして、最近漸く戸籍などを作り総人口を割り出す事に成功した。その結果がこれだ。

人口:3,128,905人、臣民20,074人・一般人国民3,108,831人
施設:住居多数、軍事基地、工場等
兵士:21,855人、臣民20,005人・一般人国民1,850人
面積:アルバ島ほぼ全域
食料自給率:75

 パララルカ王国を併合した結果一気に300万の国民を持つ国家へと変貌した。元々俺たちの方が少なかったから仕方ないかもしれないがな。これでも一万以上の人間がアルバ島を離れているらしい。総人口のうちほとんどが兵士という異様な状態もなくなったしこの調子なら他の事に臣民を使ってもいいかもしれないな。
 因みに、日本帝国は300万の人口を持ったと言ったが大陸からすればまだまだらしい。リバース以下一部の人間が持っていた情報を参照すると……

日本帝国:約300万
聖オクシデント法王国:約1000万
ガルムンド帝国:約8000万~1億

となるらしい。他の国家に関しては遠すぎて分からないとの事。流石に技術力では俺たちの方が上らしいがそれでもこの人口差は大きな脅威となる。敵がアルバ島全域から侵攻すれば今の俺たちでは対抗できるか分からない。……そう考えてみると海上要塞や陸上要塞の建設は行うべきか。レーダー施設も作らないとな。敵の動きをこちらが先に察知して攻撃を受ける前に倒す。本来は攻められないような状況にするのが良いのだがそれはほぼ不可能だろう。

「陸軍と海軍を効率よく運営する上位組織を作るべきだろうか?」

 俺は定期的に行われる軍事会議にて朝霞博美とナオツグ・ゴウドーに尋ねた。俺としては二人は悩むものと思っていたが以外にも二人は迷わずに即答した。

「私としては必要だと思います。私では海軍を効率よく運用できませんし海軍とて同じことでしょう。それなら両軍を指揮できる組織はあるべきでしょう」
「私も意見だわ~。陸海軍は担当する箇所が違っているせいであまり交流もないせいで仲がいいとは言えません。陸軍に指示されるのは嫌だし~、陸軍も海軍に指示されるのは嫌だと思います~。それなら上位組織に命令を受ける方が良いと思います~」

 陸海軍の仲が悪いのはこの世界でも起きる事なんだな。確かに二人の意見には納得できる。そうだな、作ってみるか。
 その日、陸軍と海軍の上位組織である統合参謀本部が設立された。ここのトップに付くのは陸軍にも海軍にも所属していない軍人だ。俺が両軍の知識を持つ臣民を作り出して役職につけた。正直、俺では戦術や戦略を使いこなせる自信はないからな。餅は餅屋、専門家に任せておくのが一番よさそうだ。
 次に俺は警察組織の設立を行った。帝都ヤマトに本部を置き、すべての警察組織をまとめ上げる”警察省”を作りその下部組織として各都道府県警察を置く。因みに、地球の日本では警視庁と警察庁があるけど警視庁は東京都の警察機関で警察庁は全ての都道府県警察を統括する組織だ。何で東京警察にしないでこんな紛らわしい事をしたのかまでは知らないけどね。
 軍隊が国防の要なら警察は治安維持の要だ。両方疎かにはできない為こちらもそれなりに大掛かりな組織となっていく予定だ。だが、そうすると人が足りない。かと言ってパララルカ王国の国民を使うのは難しい。何しろ学が無い者ばかりだからな。そうなると教育機関の設立も必要に……。ああ、駄目だ。やる事多すぎて死ぬ。というか魔力が絶対に足りない。

「お主、大丈夫か……?」
「大丈夫に見える?」
「みえないからこそ聞いておるのじゃろうが」

 奥さんである輝夜の膝枕で癒されながら俺たちは会話する。今いる場所は聖地兼俺の住処である住居だ。見た目は普通の家なのであまり防犯設備は整っていない。暗殺の危険もあるし帝都には臣民しか住めないようにするのもありかもしれないな。

「取り敢えず今日は休め。ワシはこういった事はが得意ではないので手伝う事はできないがお主を癒す事くらいなら出来るぞ」
「ああ、俺の奥さんマジで天使」
「戯け、今頃気付いたのか」

 こうして俺はこの日、ほぼ一日を輝夜とだらだら過ごした。そこで漸く毎日色々と行っていた事に気付き週に一度は休日を設ける事に決めたのだった。因みに、俺が休む日は決まって臣民たちがいつも以上に働く様になった。博美曰く「閣下が何も気にせずに休めるようにいつも以上に頑張っているのです!」らしい。改めて臣民の忠誠心の高さを知るきっかけともなったよ。


 そして、シードラ王国の仲介の元ガルムンド帝国へと使節団が向かう日が遂にやってきた。皇歴7年となり三か月以上が経過した時の話だった。

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