異世界転生~神に気に入られた彼はミリタリーで異世界に日の丸を掲げる~

鈴木颯手

第七話 会話

Ryouta Side
「どうぞこちらへ」
護衛を兼ねて二人の臣民と輝夜を連れて北方の山賊のまとめ役、キースを家の中に案内する。キースは初めて見る建築物に興味が言っているようであったがすぐに気を引き締めた。
「まさか、北方にこんな場所があったとは…。驚きました」
「俺はあなた方がここを知っていることが驚きですが」
俺は疑いの目でキースを見るが本人はいたって普通に答えた。
「いやぁ、私の部下がこの辺にに来る山賊を見つけまして様子をうかがっていたら何やら大きな音がして山賊たちが血を出して倒れたそうじゃないですか。是非とも実際に見てみようと思いまして」
「それで来たのか?わざわざ大勢を連れて」
「こちらも山賊を束ねる頭なのでね。今死ぬ訳にはいかないんだ」
成程。悪い奴ではなさそうだが胡散臭いな。
「それで、結局何の用だ?」
「あまりせっかちな野郎は好かれないぜ?まあいい、お前ら。俺の部下にならねぇか?」
…は?
「見たところ立派な家に住んでいるみたいだが山賊としては素人だろう?こんな目立つ家に住んでちゃ直ぐに他の連中に見つかってしまうぜ」
…どうやらキースは俺のことを山賊だと思っているようだ。確かにそう間違えられても仕方がないな。現在の人口は三十にも満たないうえに食料の確保が上手く行っていないのだから。だが、俺たちは国家だ。山賊の下につく気はない。
「…勘違いされているようだが一応ここは日本帝国って言う国なんだがな」
それを聞くとキースはかなり驚いた風を見せる。
「何と!?ここが国だったとは」
「まだ村程度だが、れっきとした国だよ」
この国の存在を知っているのは国の人間ではない人物では君たちが最初だな。キースは少し思案すると口を開いた。
「…そうか。なら部下にする話は聞かなかったことにしてくれ小さいながらも国を名乗っている以上失礼に当たるだろうからな」
「そうか」
「だが、一応友好関係は築いておきたいとは思っている。内容としては貿易や傭兵、なんてどうだ?」
貿易か。日本帝国はまだどの国とも交易をおこなっていない。山賊なんかと交易できるはずもないだろうしな。
「この国はまだどの国とも交易を持っていないんだが…」
「問題ない。俺ん所と交易すればいい。一応なんだってあるぜ。食料、獣の皮、武器、木材、鉄と言った具合かな」
驚いた。まさか山賊と侮っていたが意外と持っているんだな。だが、金はどうするか…。
「ありがたいが我が国は無一文だ」
「それなら物々交換でも問題ない。俺らも大して金は持っていないからな。今は両勢力が協力し合う関係でいいと思っている」
「そうだな。現状それが望ましい。本格的な交易はまだまだ先になりそうだ」
「それじゃあ、商談成立でいいな?」
「勿論だ」
キースと俺は互いの手を握り合った。



















Ryouta Side
キースとその一味が去った後俺は首都らしくするために整備を始めた。これはコンクリートやアスファルト舗装をして行った。大体バケツ一杯で消費魔力は1だ。これを使いきれいに整えていく。因みに町並みは碁盤の目の形にそろえている。中央には建てる予定の天照大御神を祭る寺院を置く。
住居はまだ建てない。人口が増えれば考えるが今の状況で建てればゴーストタウンの出来上がりだ。そんなのは御免だ。
今住んでいる所を都市の端っこにして作り始める。大体都市らしくなるのにまだまだ時間が必要だが一年後には終わらせておきたいな。




















NO Side
ハンラット大陸とアルバつ島に領地を持つパララルカ王国に一人の少年がいた。少年はアルバ島では珍しい黒髪をしていた。
「くそ!一体ここは何処なんだよ!?」
少年、鹿島良太のクラスメイトの一人、霧島卓也きりしまたくやは大通りの裏路地で一人毒づいていた。彼がこの世界にやって来たのは三日前。いきなり見知らぬ土地に飛ばされた卓也は驚きつつも自分を転生させた神(天照大御神)を恨んだ。暫くネチネチと神(天照大御神)を犯す妄想をしていたが腹が減って来て何か食べようとして気付く。この世界の硬貨を持っていないことに。
仕方なく何かないかと服を調べると見知らぬカードがポケットに入っていた。そのカードにはこう書かれていた。
【百万円が入ったカード】
確かに現実世界なら狂喜乱舞して神に感謝するかもしれないがここは異世界。使えるはずがなかった。そんなわけで卓也は取りあえず働き場所を探して町をさまよい三日ほどたっていた。初日は日雇いの力仕事をすることが出来たが力のない卓也では戦力外ですぐに解雇されてしまった。もちろん金はくれなかった。その後も働き口を探したが見つからず裏路地で死にかけていたのだ。
「ああ、もう駄目だ」
遂に卓也は限界に達し裏路地を出るとともに地面へと倒れて意識を失ってなてしまった。近くで響く馬の鳴き声とともに。
次に卓也が起きた時には豪華な部屋の中でベッドに横になっていた。最後の記憶では裏路地を出たばっかりの筈でこのような上質なベッドに寝ているのは訳が分からなかった。
暫く困惑していると扉が開かれ二人の男女が入って来た。男の方はかなり年を取っており見た感じ60は言っているだろうと思われる。女の方は逆に卓也と同年代と思われた。
「おお、ようやく起きたか」
老人は起きた卓也を見てそう言って近寄ってくる。
「あ、あの。ここは何処ですか?」
「ここか?ここはワシの家じゃよ。丁度家に帰る途中にお主が目の前で倒れてな。放っておけずに連れてきたわけじゃ」
卓也の問いに老人はそう答える。見た限りでも高価そうな物が並び老人が来ている服も金や宝石などの装飾がつけられており身分の高い人である事が卓也にも分かった。
「えっと、助けてくれてありがとうございます。霧島卓也と言います」
卓也はまずお礼を言ってから自己紹介をする。老人はそれに笑って答える。
「ほっほっほ、卓也殿か。ワシはパララルカ王国将軍ドルガ・バル・ブレストラッパーじゃ。そしてこちらの孫が」
「パララルカ王国騎士団団長アクラ・ベル・ブレストラッパーだ」
これがパララルカ王国最強の剣士との最初の出会いでありアクラにこの出会いを後悔させられる霧島卓也との最初の出会いであった。

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