異世界転生~神に気に入られた彼はミリタリーで異世界に日の丸を掲げる~

鈴木颯手

第一話

俺、鹿島良太はクラスで浮いた存在だ。現代では希少価値な右翼思想の持ち主だ。これは両親が右翼思想の持ち主だからそれに影響されたこともあるが一番の原因は実際にその姿を見ることが出来たからだ。あの神々しい気配を感じてから一層のめり込んでしまった。とはいっても回りに言えば変人扱いは変わらないため黙っていたがある日クラスの一人が天皇陛下の悪口を言っていたのを聞いて我慢できずに殴ってしまった。何とか事態は納めることが出来たがその日以来俺はクラスの腫れ物のように扱われることとなった。
とはいえ俺もそこまで苦痛に感じているわけではない。元々一人でいるのが好きだったため人と話ができない程度でどうと言う事はない。最近は異世界にも日本を作り天皇陛下に忠義を尽くせる臣民が出来ないかな、とか考えていたりする。しかし、まさか本当に実現できるとは全く思っていなかった。
~NO Side~
ある日いつものように授業を受けていると急に教室が光りだしたのだ。
「な、なんだこれ!?」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「お、落ち着け!落ち着くんだ!」
阿鼻叫喚となったクラスの中一人だけ良太は落ち着いていた。冷静にならなければ行動なんて出来ないからだ。
とはいうもののあまりにもまぶしく行動なんて出来なかったが。やがて一気に光がバぶしくなったと思えば光が収まったのだ。しかし、場所はいつもの教室ではなかった。真っ白い世界なのだ。いきなりのことで再び騒ぎ出すクラス。担任が落ち着かせようとするが全く落ち着かなかった。
『…こうも騒がれては話が出来ませんね』
その時女性の声が聞こえたがクラスはそれだけで静まり返った。別段大きな声であったわけではない。だが、その声には不思議と心に響く感じがしたのだ。
全員が声の方へと視線を向ける。そこには白い着物を着た神々しい女性がいた。その姿はとても美しく。どんな絶世の美女も並べば醜女となってしまいそうなそんな容姿であった。
「ねえ、お姉さん。美しいね。一緒にお茶でもしないかい?」
そんな中一人の男が前に出た。クラスの中でもっとももイケメンの川内圭吾である。その容姿で何人もの女と出来ているらしい。そんな彼は今まで見てきた女性の中で一番美しい女性に一目ぼれしたようでお茶に誘い手を握ろうとするが女性の手が圭吾の頬に触れた。瞬間、
「ぎ、あああああああアアアアああああああアアあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”」
圭吾が燃え始めたのだ。その熱さと痛みで圭吾は地面をのたうち回りやがて焦げ臭いにおいを出すのみで動かなくなり炭となり消えていった。その光景に誰もが動けなかったが一人女性から背を向けて逃げたことにより一斉に逃げ出した。そんな中で良太は目の前の女性に畏怖の念を覚え気付けば土下座をしていた。この場合は相手を書く上と見ての行動であった。そんな姿を見た女性は笑う。
「ふふふ、面白い男もいるようですね。先程の軽薄なウジ虫のことは忘れましょう」
そう言って女性が手を叩くと逃げていたはずのクラスメイトが元いた場所に戻っていた。困惑するクラスメイトに女性は厳しい表情で告げる。
『先ほどのウジ虫は例外とします。それでは皆さん初めまして。私はあなた方でいうところの神というものです』
その発言にクラスメイトは驚くが数人が薄っすらと笑みを浮かべていた。どうやらラノベのような転生だと思って期待しているようだ。そんな状況の中女性は続ける。
『本来はあってはならないことなのですが、あなた方にお願いしたいことがあります。実は別の世界で過ごして欲しいのです。残念ですが元の世界には戻れません』
「そんな!?」
「見たいテレビがあったのに!」
と声を上げる奴がいるが構わず女性は続ける。
『それでは早速あなた方に異世界で生きていけるように特典を与えましょう。こちらです』
そう言うと女性から光の球が現れてクラスメイトの前まで飛んでいく。クラスメイトがそれに触れると光で覆われその場から消えていく。中には元の世界に戻して!と女性に掴みかかろうとするものもいたがその前に光の球に触れてその場から消えていき残ったのは未だに土下座している良太のみであった。
女性は先ほどまでしていた厳しい表所を解いて優しい笑みで良太に声をかける。
「さて、鹿島良太さん。いい加減頭を上げてもらってよろしいでしょうか?」
「で、ですが!」
良太はあまりの神々しい女性の雰囲気に完全に飲まれていた。そんな良太に優しく微笑むと手を軽くふるう。そうすると良太の体を優しい光が纏い光が消えると良太の体が思うように動くようになっていた。
「こ、これは?」
「少しだけ心を軽くしました。これなら大丈夫ですね?」
女性の言葉に良太は首を縦に振る。本当は口で伝えたかったが思うように動かなかったのでこのようにしたのだ。
「さて、本来はあなたにも彼らに挙げた特典を授けたいのですがあなたには特別な特典を差し上げましょう」
「特別な特典?どういうことですか?」
「それは「そちへの恩賞じゃよ」きましたか」
女性の言葉を遮り若い少女の声がしたがその声に良太は聞き覚えがあった。唯一の妹でいつも好意を寄せてきて食えた彼女の声に
「れな?」
その少女は声だけでなく顔も姿も一緒であった。違う点は豪華絢爛な着物を着て頭の右側に狐のお面をつけているくらいだ。そんなれなは不敵に笑った。
「違うぞ。わしは八百万の神の一体、宇迦之御魂神ウカノミタマノカミじゃ。まあ、稲荷輝夜とでも呼んでくれ」
れな改め輝夜はそのように言う。
「稲荷…稲荷神ですか?」
「うむ、その通りじゃ。おぬしの参拝する姿はいつも見ておったぞ♪」
良太は右翼思想の持ち主であるため天照大御神を信仰しているが家の近くに稲荷神社が小さいがあったのだ。そのため毎日のように参拝していた。その姿を見ていたらしい。なんとも暇な神様だ、と良太は心の中でそう思った。
「それで、一体どんな特典をいただけるのでしょうか?」
「何でもよいぞ」
「…は?」
思わず良太は聞き返してしまう。クラスメイトにはあれだけ強制していたため良太自身もそうなると思っていただけに予想外であった。
「わしはお主に惚れてしまってな。所謂一目惚れというものじゃ。そんなと一緒にいたかったのでな、こ奴に頼んで転生ということで呼んだというわけじゃ」
「本来なら蛆虫にこんな事はしたくはないのですが貴方からは邪な雰囲気はありませんでした。ですから特別ということで好きな特典を選んでいいことにしたのです」
「は、はあ。ありがとうございます」
「そんなわけじゃから好きな特典を選ぶとよいぞ!」
狐の神様は自信満々といった具合でその様に言うのであった。

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