ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&成長チート&美少女ハーレムで世界最強の聖剣使いに成り上がる物語~
4章11話 夜の教室で、風紀を乱して――(2)
十数分後――、
ロイとアリスは誰もいない暗い講義室で2人きりになる。
窓からは少し離れた街のガス灯の明かりが差し込むものの、目が慣れてこないと少し足元がおぼつかないぐらいに暗い。だが、目さえ慣れてしまえば、街のガス灯が夜景のようで、ここはまるで夜景を眺める丘のようにも思える。あくまでも室内だが。
静まり返った薄暗い夜の学院に、恋人同士の男の子と女の子が2人きり。
その事実を受け入れると、アリスは、ロイの身体に抱き付いた。
「あっ、アリス!?」
「ねぇ、ロイ、私ね? まだ不安なのよ」
「ふ、不安?」
「そう。もしかしたら、今、私は夢を見ているだけで、目を覚ましたら本物の政略結婚が始まるんじゃないか、って。不安、というより、なんていうか、心細い」
「――――」
「1人じゃ、寂しくて、お願い、ロイ。私を傷付けて?」
「傷付けて、って、言われても……」
「痛みで夢から覚めるって言うのなら、その痛みは、一番幸せな痛みがいいわ」
アリスはなおのこと強く、ロイのことを抱きしめる。
そのエルフ特有の女の子らしく細い身体は、かすかに震えていた。
アリスの胸がロイの身体に押し付けられる。大きくもないが小さくもない、どちらにも極端ではないが、アスリートみたいにバランスの取れた健康的な曲線の膨らみ部分。
すごくやわらかい。
だが肉体的な感触以上に、自分の好きな女の子が自分の身体に女の子の大切な部分を押し当てている、という事実そのものに、ロイは嬉しくて、だけど死ぬほど気恥ずかしくて、身体が熱くなってしまう。
好きな女の子が、自分から胸を当ててくる。
好きな女の子が、自分になら触られてもいいと許してくれている。
初めてではないはずなのに、ロイは初めてのようにドキドキした。
「わかったよ、アリス」
「――ぅん」 と、アリスは頬を赤らめて、小さく、本当に小さく頷いた。
「でも、痛かったとしても夢は覚めないよ。だって、夢なんて、見ていないから」
「――――」
「だから、痛いのに夢じゃなくて現実で、ボクに初めてを捧げた、ってことになっても――」
「恨まないわよ。むしろ、それが一番いいわ」
そうして、ロイは一回、アリスの花の蕾のような、桜色の唇を自分のそれで塞ぐ。
次に、アリスの身体を、まるで壊れてしまうモノを扱う時のように、大切に、優しく講義室の机の上に横たわらせた。
「そういえば、初めてって痛いのよね?」 と、アリス。
「よくそんなふうに聞くけど」
「じゃあ――、愛し合う2人に幸せを。そして祝福を。幸せとは満たされること。祝福とは気持ちいいこと。それで、2人だけの世界は完成する。【夢のような愛の繋がり】」
瞬間、ロイの身体がムズムズしてきた。
ムズムズしてきた、と、いっても最初に性欲が湧いてくるわけではない。身体の表面、つまり肌が、性感帯でもないのに、そこを弄られるよりもさらに数百倍ぐらい、気持ちよかった。
そのムズムズの産物が気持ちよさそうなら、副産物として性欲が湧いてくる感じ。
それにしても、肌だけでこんなにも気持ちいいのだから、より大切なところをアリスに触ってもらったら、どれだけ気持ちいいのだろう。
「あ……っ、アリ、ス、これは?」
「エルフ・ル・ドーラ家に代々伝わる、性の魔術よ。簡単に言うと、身体の感度を100倍にしたの」
事実、ロイだけではなく、アリスも、物ほしそうに太ももを内股にしてモジモジと擦り合わせていた。頬はますます赤らんで、時間が経つにつれて、吐息が荒く、扇情的になっていく。
「その……こ、こっ、これならっ、なんていうか……初めてでも、気持ちよくなれると思うのよ」
「それじゃあ痛みなんてわからないんじゃない?」
「うぐ……ロイのイジワル」
不満げに頬を膨らませるアリス。
彼女にしては子供っぽい仕草だった。
「でも、いいの?」
「えっ?」
「ここ学院だよ? 昼間はいつも学生が勉学に励んでいる講義室だよ? そんなところで愛し合うなんて」
「ロイ――」
「優等生のアリスがこんなことしていいのかな?」
「別にいいじゃない。勉強よりも大切なことがあるんだから」
「――――」
「ロイ、一緒に風紀を乱しましょう?」
そうして、アリスは、バラのような微笑みを咲かせた。
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コメント
ノベルバユーザー359879
えろゐやん
ノベルバユーザー89126
感度を100倍にして痛みの感度が上がって発狂ですね
ノベルバユーザー240181
大胆
いーちゃん
Σd( ・`ω・´)