ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&成長チート&美少女ハーレムで世界最強の聖剣使いに成り上がる物語~
2章2話 朝の自室で、ロリ巨乳メイドに優しく起こされて――(2)
「ご主人様のお着替えをお手伝いする気でございます♪」
純真無垢を絵に描いたような、タンポポのような笑顔をクリスティーナは浮かべる。
使用人とはいえ女の子に着替えを手伝ってもらうなど、ロイでなくても年頃の男の子なら赤面してしまうだろう。
「昨日、ご主人様がご帰宅なされた時は驚きました。お召し物が埃だらけの傷だらけで」
「うっ……」
「で、わたくしを部屋に連れ込んで、傷口に薬を塗ってほしいなどと仰るではございませんか」
ヒーリングの魔術と普通に薬草から作られた薬は、傷を癒すという結果は同じだが、そこに至るまでの過程が違う。
ヒーリングは手術のような外部的な治癒のようなモノで、普通の薬は内部的、即効性はないが身体に本来、元から備わっている自然治癒力を活性化させるモノである。
だから、どちらが身体に優しいか、労わっているかといえば、実は普通の薬の方なのだ。
無論、ヒーリングにはヒーリングの長所があり、一刻を争う大量出血をした場合や、身体の一部を欠損した際に、欠損した部位をくっ付ける場合に、大変重宝される。
「いつもはご主人様のご意思を尊重してお着替えのお手伝いをいたしませんが、今朝だけは、お手伝いしない気はございません。メイドして、そして秘書として、ご主人様のお身体を確認させていただきます」
「ぐぅ……、わかったよ」
と、いうわけで、ロイはクリスティーナに寝間着を脱がされ始める。
ただ前のボタンを外しているだけだというのに、クリスティーナの白くて細い指がエロく見えてしまった。
「そういえば、クリス、今日の予定は?」
「昼間はいつものように学院で大丈夫でございます。ですが、そのぉ――」
「?」
「急で申し訳ございませんが、早朝、学院から通達がございました。恐らく、学内の掲示板でも告知されると思いますが、放課後は学院長室に」
「学院長室? ボク、なにか怒られるようなことしたかなぁ?」
「いえいえ! ご主人様は全学生の模範のような優等生でございます。僭越ながら、お説教ではなく、なにかお褒めになられるのではございませんか?」
一瞬、ロイは口元が引きつりそうになった。
常識的に考えて、優等生は幼女と、事故とはいえキスなんてしない。
昨日の幼女とのキスが脳裏にこびり付いて、ロイはそれがバレて学院長室に呼ばれたのではないか? なんて、勘ぐってしまう。
「クリスはなにか聞いてないの?」
「あまりご主人様に真偽が定かではないことをお伝えするのは気が引けるのですが、もしかしたら、本日、特務十二星座部隊の方が学院に足を運ばれる、と、小耳に挟みました」
「特務十二星座部隊……っ」
それは、王室直属の王国最強にして最良の戦闘部隊。王国の何十万という民の中で12人しかなれない、一騎当千の強者が1ヶ所にまとめられた集団である。
12人それぞれには国王陛下から星座を冠した称号が直々に与えられ、例えば、エルヴィスの場合、それは【獅子】で、キングダムセイバーの彼ですら、星の序列第5位とのこと。
今のロイに太刀打ちできるレベルではない。それどころか、グーテランド七星団学院の最上級学年次のアサルトナイト学科、ガードナイト学科、ウィザード学科、ヒーラー学科の首席4人でも、特務十二星座部隊の誰か1人に束でかかって1~3分もてば上出来な方だ。
「ご主人様が学院長室にお呼ばれされる日と、特務十二星座部隊の方が学院に来訪なされる日が一緒。これが偶然とは、わたくしには思えません」
と、ここでクリスティーナがロイの寝間着の上を脱がせ終える。
次に脱がせるのは寝間着の下だ。
「あれ? 先に上を着せてくれないの?」
普通、ロイとクリスティーナに限らず、メイドはご主人様の着替えを手伝う時、上を脱がせたら上を着せて、上を着せたあとに下を脱がす。
そうでないと、自分の主人が身体を冷やしてしまうからだ。
「恐縮ですが、今朝もまたお薬を少し塗らせていただこうと思いまして。ご主人様の朝の貴重なお時間、ひとまとめに脱がし、お薬を塗り、最後にひとまとめに着させて差し上げた方が、時短できると考えました」
「ああ、そっか。ありがとね、クリス」
言うと、ロイはつい、シーリーンやイヴにする感覚でクリスティーナの頭をなでなでしてしまう。ちょうど、クリスティーナはロイの下を脱がせるためにしゃがんでいたので、手で頭を撫でやすい位置にあったのだ。
で、早々にクリスティーナはロイの寝間着の下を脱がし終える。
結果、ロイはクリスティーナの前で下着姿になってしまった。
「ぐぅ……いくらボクが男子だからって、自分以外に半裸を見せるのは恥ずかしい……」
「そんなことございません。かなり鍛えられていて逞しい立派なお身体でございます!」
確かにロイは鍛えているだけあって筋肉質な身体をしていた。いわゆる細マッチョで、腹筋も6つに割れている。
そんな彼の異性としての身体、自分とはまるで違う身体を見て、クリスティーナは惚けたように言う。言ってしまう。
「……、……、触っても……よろしいでしょうか?」
「えぇ!?」
「あっ、いえ! 申し訳ございません! 撤回いたします! あまりにご立派なお身体でしたので、女の子として興味が……」
クリスティーナは自身の提案を撤回するが、雰囲気まで撤回できるわけではない。
ロイとクリスティーナの間に、思春期の男の子と、同じく思春期の女の子の甘酸っぱい雰囲気が広がってしまう。
こそばゆい空気。
例えシーリーンというカノジョがいても、この気まずい空気を打破するには、実際に触らせて「あっ、このような感じなんですね~」と、あっさり終わらせるしかないとロイは考える。
「まぁ、よくよく考えれば、別に減るようなモノでもないしね。少しなら触っても大丈夫だよ?」 と、努めて平然そうに言うロイ。
「で、では、お言葉に甘えて……」
クリスティーナはロイの胸板に細くて白い指を這わせる。
胸板の表面がゾクゾク痺れるような感じがした。
一方で、クリスティーナはロイの胸板や腹筋を、人差し指で撫でたり、突いたり、押したりする。
興味深そうなクリスティーナは今度、ロイの筋肉質な腕を揉んだり、意外とがっしりしている太ももをフェザータッチしたりした。
なにかがこみ上げてきそうなロイ。太ももの付け根がムズムズする。
と、その時だった。
「お兄ちゃん、朝食の時間が終わっちゃうよ~?」
「入りますね~? ――……っっ」
ロイの様子を見にきたイヴとマリアが、彼の自室のドアを開けてしまう。
説明するまでもなく、イヴとマリアの目には、半裸のロイの身体のあちこちを触るクリスティーナの姿が映り込んだ。
「お兄ちゃん!」「弟くん!?」
「待ってくれ、これは誤解なんだ!」
「申し訳ございません、お嬢様~っ!」
「っていうか、このやり取り2回目!」
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コメント
空挺隊員あきち
弟くん!
誤解なんDA☆!
自称脳筋wwww
修羅場?なのかな?