戦いの神様と敗者の男性

南沢 勇気

プロローグ 柴田剣編

突然だが俺は神様などいないと思っている…何故なら生まれてこの方1回も勝負に勝ったことがない…体育祭もビリで
全て俺のせい。じゃんけんでさえ一発で負ける。それだけならまだいいだろう。
しかし、俺はいじめられてた。
いつも俺のせいで負けている。
全て俺のせい、走っても謎の息切れや
筋肉痛で遅くなる。
…神様はそんなに俺が嫌いなのか。
そう俺は悪いのは俺じゃない神様だ。
筋肉痛だって息切れだって身に覚えがない。
現在高校生のはずだが1年生の入学式以来俺は学校に行ってない。
いじめのメンバーが俺のクラスにいるからだ、もちろん他の学校の生徒もいるのだがまた冷たい目を向けられるのは嫌だ。
そのせいで俺は引きこもっている。
父親は最初は激怒していたが、今はすっかり大人しくなっている。母も最初は
俺に学校に行ってくれお願いだからと
言っていたが諦めている。
学校から負け犬と呼ばれ家からは冷たい目を向けられる人生になっていた
これも全て神様のせいだと俺は思っている。自分の部屋だけが俺の居場所だった。暗闇の中、ゲームばっかりやっていた。そのせいで体重が増え始めた。
「はぁ…またミスった…くそついてないな」
やはりゲームでさえ勝てない。
長い間何も飲んでいないせいで喉乾き始めた。
テーブルを見てみると炭酸飲料が
置いてあった。冷たくなくなって
炭酸も抜けている。
1口も飲まないで棄てるのも嫌なので、
ぐっと飲み干した。
炭酸の抜けたそれはただの砂糖水のような感じがした。
時計を見てみると早朝を指していた。
窓を見てみると明るくなり始めている。
「あっ、ゴミの日だ」
ふと思い出した。
リビングにある2つのゴミ袋を持って
玄関を出てみる。空が青くなり始めている。見た目は気にしないんだが完全にニート感は出ていた。
空を見上げると星のような点があった。
「…流れ星か?」
キラキラと赤く光るそれはとても流れ星には見えなかった。

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