戦いの神様と敗者の男性

南沢 勇気

プロローグ ナイキー編

早速ですが…貴方は神様を信じますか…?信じる人もいればバカバカしいと
思われる人もいるでしょう。
ですがここは神界、つまり神様が住む
世界です。良い神様も入れば悪い神様も
いることでしょう。今回は悪い神様の
お話……。

宮殿にて大きな声が響き渡る。
ビリビリと空気が震える。
宮殿には5人の神様がいた…
1人は悪い罪の神…ナイキーである。
青いポニーテールでオッドアイが特徴。
三角形を繋げた冠も特徴的。
2人目は彼女の父親の神様。
厳格な性格で罪をおかした神には厳罰を与える。…近頃自分の頭が気になり始めている。
3人目は彼女の母親の神様。
海を司る役目をしている。戦いの神様であるナイキーの父親を影から支え、
とても愛されている。
4人目は地を司る役目の神様。
いかにも地を愛し、地に愛されてるような感じだ。
5人目は太陽を司る役目。
永遠の命があるらしいが…本当のところは分かっていない。
ナイキーを除きこの神様は第四神と呼ばれる。
 「お願いですっ…人間界にだけは
堕とさないで下さい!!」
膝をつき泣きながらナイキーは言った。
「ならん…」
眉間に皺を寄せ低いトーンで言った。
いつもは娘には弱い彼だが、彼女が
おかした罪は許せないらしい。
「…お母様…」
ナイキーは縋るように彼女を見た…
「…ごめんなさい…これはもう決まったことなの」
顔を背け、彼女は言った。
「早く終わらせようぞ」
地を司る神が言った。ナイキーとは
関係ないのでつまらなそうだ。
「くっ…」
睨みつけるようにナイキーは見た。
それを見たのか地を司る神は目を逸らした。
「…」
太陽神は何も言わないでじっとナイキーを見ていた。
「もう時間がない…すまないがナイキー…お前は堕ちてもらう」
席と立つとナイキーの前まで歩いた。
重さが感じられる足音をたてながら
人差し指を突き出した。
ナイキーの額を人差し指で指す。
すると指先が光始めた…
ナイキーの目の輝きが失い始める…
瞬きすると見慣れた空にいた。
明らかに落ちている。
そう確信した。
背中から焦げた臭いが鼻につく。
羽が燃えていた、もしかすると
このまま燃えるかもしれない。
そうだとするなら…いいかもしれない。
人間界は大嫌いだ…そこに落ちてしまうなら…このまま焼け死んだ方がマシだ。
両手を胸の所に持って来て握りしめた。

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