雨と一緒に女の子が降ってきた?!
救出
故はショッピングモールに行く道で雪たちのことを聞いていた。
「えっ、本当ですか!?」
「……ああ、昼ぐらいにな。とても可愛い子たちだったから印象に残ってる」
とある八百屋のオヤジが雪たちが三人組の男たちに絡まれていたことを見ていた。
「たしか向こうの裏路地の方へ言ったような……」
「ありがとうございます!」
故はすぐさまそちらへ向かった。
「すぐ助けるからな……」
●●●
一方那夜たちは港の倉庫に連れていかれた。
「だれもいないな」
「ああ、俺たち以外はだれもいねぇよ」
「よし。じゃあ、楽しむとするか」
金髪のリーダーらしき男がそう言うがほかの二人が止めた。
「待て待て」
「なんだよ」
「最初にやる順番を決めようぜ」
「……それもそうだな」
「お前ら誰にするんだ?」
「俺はあの大人しそうな娘がいい」
青がかった黒髪の男が夢乃を見ながらそう言う。
「俺は銀髪の娘にするかな」
茶髪の男が雪を見ながらそう言う。
「それじゃ俺はあの娘か」
金髪の男が那夜を見た。
那夜はビクッと体を震わせた。
「へへっ、それじゃ本当の楽しみといこうか」
じりじりと近づいてくる男たちに那夜たち三人は心の中で助けを求めた。
(((誰か助けて……っ)))
那夜たちの肩に男たちの手が置かれようとした瞬間バンと倉庫の扉が開けられた。
「「「なっ」」」
男たちは同時に驚く。
「お、おい!ここには誰も来ないんじゃないのか!」
「そのはず……」
「ちっ、………バレたもんは仕方ねぇ。やっちまうぞ」
「「ああ」」
「……さっきからなにを話している」
那夜たちからは男たちちに遮られて誰か分からなかったが声で分かった。
(お兄さん……!)
(故にぃ!)
(……先輩)
那夜たちは喜んだ。だが、それもつかの間、男たちは金属バットやら鉄の棒やら持っていた。
「来ちゃダメ!!」
那夜が叫んだが遅かった。男たちは故に向かって走っていた。だが、次の瞬間男たちは吹き飛ばされていた。故は下を向いていた。
「ぐはっ」
「がはっ」
二人の男は気を失ったのかそのまま動かなくなった。
「な、なんだてめぇは!」
「ただの一般人だよ。今はな」
「このやろー!」
金髪の男が鉄の棒を故に当てようとするが故の顔が下を向いたままその鉄の棒を掴まれた。
「う、動かねぇ」
押しても引いてもビクともしなかった。
「……君たちはなにをしているんだい」
「な、なにって、楽しいことをしようとしてただけだ!」
「楽しいこととはまさかあの娘たちを使ってか?」
「そ、その通りだ!」
金髪の男は開き直った。
「どこが悪い!俺たちは誘っただけで騙される方が悪いじゃねぇか!」
「…………れ」
「あ、なんだよ」
「……だまれ」
「なんでだよ!」
故が顔を上げる。
「うっ……」
その顔は体の内側に恐怖を刻み込まれそうなぐらい怖かった。まるで悪魔だ。
「くそっ」
金髪の男が逃げようとする。
「逃がすわけないだろ」
故が男の首元を掴む。
その声は先ほどとは違いとても冷たい声だった。男はそのまま気を失った。
 故はその男をそこに放り投げ那夜たちのところに駆け寄った。
「みんな大丈夫?」
故の声は先ほどの冷たい声ではなく、いつも通りの優しい声だった。
「は、はい。大丈夫です」
「怖かったよ、故にぃ!」
「ありがとうございます、お兄さ……」
ドサッと那夜が故のほうに倒れる。
「っ!那夜ちゃん!?」
故は慌てて那夜の顔を見ると寝ていた。
「……那夜ちゃんはずっと気を張りつめていたので疲れたんでしょう」
「そうか。よかった」
こうして故たちは倉庫から出た。
 警戒に話を聞かれるのはもう少しあとであった。
●●●
「んぅ、ここは……」
那夜が目を覚ますと誰かに背負われていた。
「那夜ちゃん目が覚めたんだ」
「お、お兄さんっ」
「もうちょっとで家に着くから」
「も、もしかしてお兄さんがここまで背負って……?」
「そうだよ」
「〜〜~~~~~~~~」
今故の背中にいるんだと分かった那夜は恥ずかしくなった。
「お、下ろしてくださいっ」
「だめ」
「どうしてですかっ」
「疲れてるでしょ」
「………むぅ」
下ろしてとは言ったものの実はこのまま背中にいたかった。
(男の背中がこんなにもあったかくて安心するなんて)
那夜は胸がトクンと鳴るのが分かった。
(ごめんねお姉ちゃん。私も好きになっちゃった)
心の中で夜憂に謝った。
(負けないから)
そう誓う那夜だった。
「えっ、本当ですか!?」
「……ああ、昼ぐらいにな。とても可愛い子たちだったから印象に残ってる」
とある八百屋のオヤジが雪たちが三人組の男たちに絡まれていたことを見ていた。
「たしか向こうの裏路地の方へ言ったような……」
「ありがとうございます!」
故はすぐさまそちらへ向かった。
「すぐ助けるからな……」
●●●
一方那夜たちは港の倉庫に連れていかれた。
「だれもいないな」
「ああ、俺たち以外はだれもいねぇよ」
「よし。じゃあ、楽しむとするか」
金髪のリーダーらしき男がそう言うがほかの二人が止めた。
「待て待て」
「なんだよ」
「最初にやる順番を決めようぜ」
「……それもそうだな」
「お前ら誰にするんだ?」
「俺はあの大人しそうな娘がいい」
青がかった黒髪の男が夢乃を見ながらそう言う。
「俺は銀髪の娘にするかな」
茶髪の男が雪を見ながらそう言う。
「それじゃ俺はあの娘か」
金髪の男が那夜を見た。
那夜はビクッと体を震わせた。
「へへっ、それじゃ本当の楽しみといこうか」
じりじりと近づいてくる男たちに那夜たち三人は心の中で助けを求めた。
(((誰か助けて……っ)))
那夜たちの肩に男たちの手が置かれようとした瞬間バンと倉庫の扉が開けられた。
「「「なっ」」」
男たちは同時に驚く。
「お、おい!ここには誰も来ないんじゃないのか!」
「そのはず……」
「ちっ、………バレたもんは仕方ねぇ。やっちまうぞ」
「「ああ」」
「……さっきからなにを話している」
那夜たちからは男たちちに遮られて誰か分からなかったが声で分かった。
(お兄さん……!)
(故にぃ!)
(……先輩)
那夜たちは喜んだ。だが、それもつかの間、男たちは金属バットやら鉄の棒やら持っていた。
「来ちゃダメ!!」
那夜が叫んだが遅かった。男たちは故に向かって走っていた。だが、次の瞬間男たちは吹き飛ばされていた。故は下を向いていた。
「ぐはっ」
「がはっ」
二人の男は気を失ったのかそのまま動かなくなった。
「な、なんだてめぇは!」
「ただの一般人だよ。今はな」
「このやろー!」
金髪の男が鉄の棒を故に当てようとするが故の顔が下を向いたままその鉄の棒を掴まれた。
「う、動かねぇ」
押しても引いてもビクともしなかった。
「……君たちはなにをしているんだい」
「な、なにって、楽しいことをしようとしてただけだ!」
「楽しいこととはまさかあの娘たちを使ってか?」
「そ、その通りだ!」
金髪の男は開き直った。
「どこが悪い!俺たちは誘っただけで騙される方が悪いじゃねぇか!」
「…………れ」
「あ、なんだよ」
「……だまれ」
「なんでだよ!」
故が顔を上げる。
「うっ……」
その顔は体の内側に恐怖を刻み込まれそうなぐらい怖かった。まるで悪魔だ。
「くそっ」
金髪の男が逃げようとする。
「逃がすわけないだろ」
故が男の首元を掴む。
その声は先ほどとは違いとても冷たい声だった。男はそのまま気を失った。
 故はその男をそこに放り投げ那夜たちのところに駆け寄った。
「みんな大丈夫?」
故の声は先ほどの冷たい声ではなく、いつも通りの優しい声だった。
「は、はい。大丈夫です」
「怖かったよ、故にぃ!」
「ありがとうございます、お兄さ……」
ドサッと那夜が故のほうに倒れる。
「っ!那夜ちゃん!?」
故は慌てて那夜の顔を見ると寝ていた。
「……那夜ちゃんはずっと気を張りつめていたので疲れたんでしょう」
「そうか。よかった」
こうして故たちは倉庫から出た。
 警戒に話を聞かれるのはもう少しあとであった。
●●●
「んぅ、ここは……」
那夜が目を覚ますと誰かに背負われていた。
「那夜ちゃん目が覚めたんだ」
「お、お兄さんっ」
「もうちょっとで家に着くから」
「も、もしかしてお兄さんがここまで背負って……?」
「そうだよ」
「〜〜~~~~~~~~」
今故の背中にいるんだと分かった那夜は恥ずかしくなった。
「お、下ろしてくださいっ」
「だめ」
「どうしてですかっ」
「疲れてるでしょ」
「………むぅ」
下ろしてとは言ったものの実はこのまま背中にいたかった。
(男の背中がこんなにもあったかくて安心するなんて)
那夜は胸がトクンと鳴るのが分かった。
(ごめんねお姉ちゃん。私も好きになっちゃった)
心の中で夜憂に謝った。
(負けないから)
そう誓う那夜だった。
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