雨と一緒に女の子が降ってきた?!
目覚めた無垢な少女
「ふぅ・・・」
急いで家に帰ってきた故は玄関に腰を下ろした。
「あっ、傘置いてきた」
今更ながら故は傘を忘れたのに気づいた。
「また後で取りに行こう」
ひとまず先にお風呂に入らなければ。少女を抱きながら走ってきたから服がびしょびしょになった。
「とりあえずこの娘どうしよう・・・」
家に連れてきたのはいいが女の子を家に入れるのは幼馴染みの夜憂一人だけだったのでどうしていいか分からない。
「タオル取ってこないと」
故は風呂場に行きお湯を出してからタオルを二枚持って玄関に戻った。先に自分の身体を軽く拭いて二枚目のタオルで少女の顔や髪を拭いた。
「どうしよう」
故はある問題にぶつかっていた。それは次にどこを拭けばいいのか分からないからだ。あと濡れているのは身体と足。
(足はいいとしても身体は抵抗があるというかなんというか・・・。決してやましい気持ちがあるとかじゃないんだけど、でも・・・)
「って、僕は誰に言い訳してるんだよ」
「んぅ……」
故が一人で変なことをしていると少女が少し動いた。
「起こして自分で拭いてもらったほうがいいよな」
少し残念に思いつつ少女の肩を揺する。
(全然残念じゃないし!?勘違いするなし!)
「はぁ、だから僕は誰にいってるんだよ・・・。おーい」
故は少女の肩を何回か揺すると少女が目を開けた。
「えっと、あの、大丈夫?」
顔を背けながら故は目を覚ました少女に問いかけた。
「・・・・・」
しかし少女は何も言わない。
「・・・・・」
故も黙ったまま数分が経過した。
(き、気まずい・・・。てか何話せばいいの?誰か教えてください。お願いします) 
故が心の中で祈っているとあちらから声をかけてきた。
「ここどこー?」
初めて聞いた少女の声はとてもお気楽そうでまるで赤ちゃんみたいだったが何故か故には心に響いた。しばらく保けているとまた声が聞こえた。
「ねえー」
その声で我に返った故は動揺しながらも答えた。
「あっ!えっと、ここは・・・」
故はそう言いつつ、振り向いて少女の方を見るとさらに絶句した。なぜなら少女の目がとても綺麗だったから。水色より薄い色で見ているだけでその瞳に吸い込まれそうだ。
「っ、ここは、ぼ、僕の家だよ」
なんとか振り絞って出た声はとても震えていた。
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
そのあと数十分ぐらいはかなり静かだった。その沈黙を破ったのは少女のほうだった。
「なんでこんなところにー?」
少女が当然の質問をする。
「そ、それは君が空から落ちてきて・・・でも雨だったから全身濡れてて、風邪引かないように拭かなきゃ、って思ってそれで・・・」
故はここまでの経緯を話した。
「へー、そうなんだー」
少女は気にも止めなさそうだった。
「ところで君の名前は?」
故が少女に質問すると
「なまえー?わか、らない、よー……」
「えっ?」
故は少女が言ったことがいまいち分からなく聞き返してしまった。
少女は少し震えていた。故は思わずその少女を抱きしめた。
「・・・っ」
「大丈夫。大丈夫だよ。苦しい想いにさせてごめんね。今から僕が名前を付けてあげるからもう苦しまなくていいよ」
  
故が少女を抱きしめたまま髪をなでなでした。すると少女は震えが止まり、うえを向いた。
「ほ、んと、う?」
少女が不安げに言った。故は笑顔でこう言った。
「本当だよ」
 
「君は今日から雪(すす)だ」
______________________________________________________
作者からのあとがき
いやー、ついに目覚めたねー。少女が目覚めたあとの展開をどうしようかめっちゃ考えました!しんどいです。
次はもっと甘々な感じを出したいなーと思っています!まあ、次回はお風呂のシーンや寝るシーンなど(ネタバレ)書くつもりです。お楽しみにー
多分読んでくれてる皆さんありがとうございます!!
できれば読んだ感想や文の誤字などがあれば言ってほしいです。よろしくお願いします!
急いで家に帰ってきた故は玄関に腰を下ろした。
「あっ、傘置いてきた」
今更ながら故は傘を忘れたのに気づいた。
「また後で取りに行こう」
ひとまず先にお風呂に入らなければ。少女を抱きながら走ってきたから服がびしょびしょになった。
「とりあえずこの娘どうしよう・・・」
家に連れてきたのはいいが女の子を家に入れるのは幼馴染みの夜憂一人だけだったのでどうしていいか分からない。
「タオル取ってこないと」
故は風呂場に行きお湯を出してからタオルを二枚持って玄関に戻った。先に自分の身体を軽く拭いて二枚目のタオルで少女の顔や髪を拭いた。
「どうしよう」
故はある問題にぶつかっていた。それは次にどこを拭けばいいのか分からないからだ。あと濡れているのは身体と足。
(足はいいとしても身体は抵抗があるというかなんというか・・・。決してやましい気持ちがあるとかじゃないんだけど、でも・・・)
「って、僕は誰に言い訳してるんだよ」
「んぅ……」
故が一人で変なことをしていると少女が少し動いた。
「起こして自分で拭いてもらったほうがいいよな」
少し残念に思いつつ少女の肩を揺する。
(全然残念じゃないし!?勘違いするなし!)
「はぁ、だから僕は誰にいってるんだよ・・・。おーい」
故は少女の肩を何回か揺すると少女が目を開けた。
「えっと、あの、大丈夫?」
顔を背けながら故は目を覚ました少女に問いかけた。
「・・・・・」
しかし少女は何も言わない。
「・・・・・」
故も黙ったまま数分が経過した。
(き、気まずい・・・。てか何話せばいいの?誰か教えてください。お願いします) 
故が心の中で祈っているとあちらから声をかけてきた。
「ここどこー?」
初めて聞いた少女の声はとてもお気楽そうでまるで赤ちゃんみたいだったが何故か故には心に響いた。しばらく保けているとまた声が聞こえた。
「ねえー」
その声で我に返った故は動揺しながらも答えた。
「あっ!えっと、ここは・・・」
故はそう言いつつ、振り向いて少女の方を見るとさらに絶句した。なぜなら少女の目がとても綺麗だったから。水色より薄い色で見ているだけでその瞳に吸い込まれそうだ。
「っ、ここは、ぼ、僕の家だよ」
なんとか振り絞って出た声はとても震えていた。
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
そのあと数十分ぐらいはかなり静かだった。その沈黙を破ったのは少女のほうだった。
「なんでこんなところにー?」
少女が当然の質問をする。
「そ、それは君が空から落ちてきて・・・でも雨だったから全身濡れてて、風邪引かないように拭かなきゃ、って思ってそれで・・・」
故はここまでの経緯を話した。
「へー、そうなんだー」
少女は気にも止めなさそうだった。
「ところで君の名前は?」
故が少女に質問すると
「なまえー?わか、らない、よー……」
「えっ?」
故は少女が言ったことがいまいち分からなく聞き返してしまった。
少女は少し震えていた。故は思わずその少女を抱きしめた。
「・・・っ」
「大丈夫。大丈夫だよ。苦しい想いにさせてごめんね。今から僕が名前を付けてあげるからもう苦しまなくていいよ」
  
故が少女を抱きしめたまま髪をなでなでした。すると少女は震えが止まり、うえを向いた。
「ほ、んと、う?」
少女が不安げに言った。故は笑顔でこう言った。
「本当だよ」
 
「君は今日から雪(すす)だ」
______________________________________________________
作者からのあとがき
いやー、ついに目覚めたねー。少女が目覚めたあとの展開をどうしようかめっちゃ考えました!しんどいです。
次はもっと甘々な感じを出したいなーと思っています!まあ、次回はお風呂のシーンや寝るシーンなど(ネタバレ)書くつもりです。お楽しみにー
多分読んでくれてる皆さんありがとうございます!!
できれば読んだ感想や文の誤字などがあれば言ってほしいです。よろしくお願いします!
コメント