複垢調査官 飛騨亜礼
飛騨亜礼の短すぎる休暇
「また、舞さんか! 今度のメールはどんな要件なんだろう?」
飛騨亜礼は故郷の飛騨に久しぶりに帰郷してのんびりとした日々を過ごすつもりであったが、神楽舞からトラブル相談のメールが相次いでいた。
実家のソファに寝ころびながら、タブレットパソコンで観ていた動画画面を閉じてメールに目を通す。
「ずいぶん、メールが溜まってるな。えーと、ユーザーグループの組織票の問題………それは別にいいんじゃないかな。ランキング上位に行ったり、書籍化レベルにいくにはそれなりの作品の面白さもないといけないので、作品に力があれば上位に行くだろうし、そんなに小説書くっていうのは甘くないと思うけどね」
テーブルの上のコップに入ったコーヒー牛乳に手を伸ばしながら独り言をつぶやく。
次のメールを見る。
「ユーザーが小説をスマホ小説サイトに投稿したら、勝手に電子書籍化されてアマゾンで売られた? いや、それは『作家でたまごごはん』とは違うサイトの話だろ? とりあえず、適当に返信してくれていいよ」
しかし、ユーザーからみれば大変なんだろうけど、正直、対応の困るトラブルメールばかりである。
のんびり田舎で過ごすつもりが、これでは会社にいるのと変わりない状況になってるような気がしてきた。
気分転換にドライブでもしますか。
飛騨は家を出ると、幼い頃、よく行った大丹生池に向かった。
岐阜県高山市丹生川村にある大丹生池は、大蛇が棲んでいたという伝説も残る乗鞍岳の溶岩でできた堰止湖である。
かつてはそこで雨乞いの儀式も行われていたというが、飛騨は両親や村の住人と一緒に池に映った太陽を眺めるという『日抱きの御魂鎮め』という行事の記憶を思い出していた。
湖面に映る太陽の光をみつめて、しばらくしてから目を閉じると瞼の裏に様々な映像が浮かんだ。
それは遠い過去のものだったり、未来の映像だったりした。
その頃はそれが当たり前だったので疑問にも思わなかったが、それは村人たちにある奇妙な能力を授けるトレーニングだったのかもしれない。
その日は天気も良く太陽は中天にあり、大丹生岳の山々の緑も美しい。
大丹生池に着いた飛騨は、その頃のように太陽でキラキラと光る湖面をぼんやりと見つめてから目を閉じた。
そうしていると、脳裏にイメージが浮かんだ。
最初に『作家でたまごごはん』のサーバーがダウンする光景が見えた。
会社に銃器で武装した数人の男たちが踏み込んでいく様子が続く。
そして、舞が何者かに撃たれて倒れる姿………。
飛騨は目を開けると足早に車に向かった。
「一週間かあ。ちょっと早いが京都に帰るか」
自宅に帰ると両親に別れを告げる。
一ヶ月の予定だった飛騨の休暇はこうして終わることになった。
(あとがき)
ちょっと短すぎる更新ですが、次はなるべく連投したいと思います。
ネタ先行小説から無理矢理ストーリーを作ってるので、何とかこの路線で完結までいきたいですね。
安吾の新日本地理 飛騨・高山の抹殺――中部の巻―― 坂口安吾
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45907_37863.html
飛騨の顔 坂口安吾
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42622_30960.html
日本は飛騨から始まった?!
>稗田阿礼も、飛騨阿礼ではないかと、思えてくるナリよ…。^^;
http://ameblo.jp/upinosuke/entry-11606710722.html
マジレスするとそれは正解です。
日抱きの御魂鎮めというのも実在したらしいし、「堕落論」を書いた文豪、坂口安吾も言ってますが、天皇家のルーツというか、それより古い古族がいた飛騨地方は日本発祥の地だったかも。馬の産地で高天原という地名もあり、ここの豪族は高原を好み、馬の乗って山々を駆け回っていたのでしょうね。騎馬民族かも。
飛騨の人はこつごつとした仁王像か、女性は仏様のようなか顔で異人さんだったようです。飛騨の匠が作ったので仏像がそんな顔になったのかも。
大久保長安もそんな容姿だったようで、家康の家臣の大久保家が鉱山技術を持つ長安を取り込んで姓を与えたようです。
>出生
天文14年(1545年)、猿楽師の大蔵太夫十郎信安の次男として生まれる。長安の祖父は春日大社で奉仕する猿楽(現能)金春流の猿楽師で、父の信安の時代に大和国から播磨国大蔵に流れて大蔵流を創始した。この頃に生まれたのが長安であったという。
(中略)
長安は大久保忠隣の与力に任じられ、その庇護を受けることとなる。この際に名字を賜り、姓を大久保に改めた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%B9%85%E4%BF%9D%E9%95%B7%E5%AE%89
縄文夢通信と『日抱き』の御魂鎮め、レイラインと古代人の超能力開発法
http://ncode.syosetu.com/n8874cg/14/
あとがきが長い。
飛騨亜礼は故郷の飛騨に久しぶりに帰郷してのんびりとした日々を過ごすつもりであったが、神楽舞からトラブル相談のメールが相次いでいた。
実家のソファに寝ころびながら、タブレットパソコンで観ていた動画画面を閉じてメールに目を通す。
「ずいぶん、メールが溜まってるな。えーと、ユーザーグループの組織票の問題………それは別にいいんじゃないかな。ランキング上位に行ったり、書籍化レベルにいくにはそれなりの作品の面白さもないといけないので、作品に力があれば上位に行くだろうし、そんなに小説書くっていうのは甘くないと思うけどね」
テーブルの上のコップに入ったコーヒー牛乳に手を伸ばしながら独り言をつぶやく。
次のメールを見る。
「ユーザーが小説をスマホ小説サイトに投稿したら、勝手に電子書籍化されてアマゾンで売られた? いや、それは『作家でたまごごはん』とは違うサイトの話だろ? とりあえず、適当に返信してくれていいよ」
しかし、ユーザーからみれば大変なんだろうけど、正直、対応の困るトラブルメールばかりである。
のんびり田舎で過ごすつもりが、これでは会社にいるのと変わりない状況になってるような気がしてきた。
気分転換にドライブでもしますか。
飛騨は家を出ると、幼い頃、よく行った大丹生池に向かった。
岐阜県高山市丹生川村にある大丹生池は、大蛇が棲んでいたという伝説も残る乗鞍岳の溶岩でできた堰止湖である。
かつてはそこで雨乞いの儀式も行われていたというが、飛騨は両親や村の住人と一緒に池に映った太陽を眺めるという『日抱きの御魂鎮め』という行事の記憶を思い出していた。
湖面に映る太陽の光をみつめて、しばらくしてから目を閉じると瞼の裏に様々な映像が浮かんだ。
それは遠い過去のものだったり、未来の映像だったりした。
その頃はそれが当たり前だったので疑問にも思わなかったが、それは村人たちにある奇妙な能力を授けるトレーニングだったのかもしれない。
その日は天気も良く太陽は中天にあり、大丹生岳の山々の緑も美しい。
大丹生池に着いた飛騨は、その頃のように太陽でキラキラと光る湖面をぼんやりと見つめてから目を閉じた。
そうしていると、脳裏にイメージが浮かんだ。
最初に『作家でたまごごはん』のサーバーがダウンする光景が見えた。
会社に銃器で武装した数人の男たちが踏み込んでいく様子が続く。
そして、舞が何者かに撃たれて倒れる姿………。
飛騨は目を開けると足早に車に向かった。
「一週間かあ。ちょっと早いが京都に帰るか」
自宅に帰ると両親に別れを告げる。
一ヶ月の予定だった飛騨の休暇はこうして終わることになった。
(あとがき)
ちょっと短すぎる更新ですが、次はなるべく連投したいと思います。
ネタ先行小説から無理矢理ストーリーを作ってるので、何とかこの路線で完結までいきたいですね。
安吾の新日本地理 飛騨・高山の抹殺――中部の巻―― 坂口安吾
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45907_37863.html
飛騨の顔 坂口安吾
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42622_30960.html
日本は飛騨から始まった?!
>稗田阿礼も、飛騨阿礼ではないかと、思えてくるナリよ…。^^;
http://ameblo.jp/upinosuke/entry-11606710722.html
マジレスするとそれは正解です。
日抱きの御魂鎮めというのも実在したらしいし、「堕落論」を書いた文豪、坂口安吾も言ってますが、天皇家のルーツというか、それより古い古族がいた飛騨地方は日本発祥の地だったかも。馬の産地で高天原という地名もあり、ここの豪族は高原を好み、馬の乗って山々を駆け回っていたのでしょうね。騎馬民族かも。
飛騨の人はこつごつとした仁王像か、女性は仏様のようなか顔で異人さんだったようです。飛騨の匠が作ったので仏像がそんな顔になったのかも。
大久保長安もそんな容姿だったようで、家康の家臣の大久保家が鉱山技術を持つ長安を取り込んで姓を与えたようです。
>出生
天文14年(1545年)、猿楽師の大蔵太夫十郎信安の次男として生まれる。長安の祖父は春日大社で奉仕する猿楽(現能)金春流の猿楽師で、父の信安の時代に大和国から播磨国大蔵に流れて大蔵流を創始した。この頃に生まれたのが長安であったという。
(中略)
長安は大久保忠隣の与力に任じられ、その庇護を受けることとなる。この際に名字を賜り、姓を大久保に改めた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%B9%85%E4%BF%9D%E9%95%B7%E5%AE%89
縄文夢通信と『日抱き』の御魂鎮め、レイラインと古代人の超能力開発法
http://ncode.syosetu.com/n8874cg/14/
あとがきが長い。
「推理」の人気作品
書籍化作品
-
-
4503
-
-
0
-
-
11128
-
-
55
-
-
35
-
-
310
-
-
3087
-
-
89
-
-
157
コメント