【旧】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間

北きつね

幕間 リンと女性達

昨日は結局、メルナの屋敷を作った後で、地下三階に連れて行かれて、藍線と紫線の間の10区画を利用した。大きな商店を作る事になった。一階部分は、某電気街のガード下のような感じにして欲しいと言う事だ。通路側に店を作って、区画の堺部分にも通路を作って、両脇にも店舗を出せるようにした。3m四方位の狭い店が連続で並ぶ形になった。全部で一列16個4列で64個の小さな店舗が出来る。二階部分がそれよりは広くて、通常の一区画と同じ位の大きさになっている。ところどころ、上下出来る階段を設置する形になる。一番奥の階段だけが、三階に繋がっている。三階は、打ち合わせが出来るようなスペースが作られている。大きさも様々になっている。一番大きいのは、9m四方になっている。かなりの人数が入れる。四階は、居住スペースになっている。部屋数は7つ。3つは同じ形になっている。それぞれに大人一人がゆったり入れるお風呂とトイレスペースとキッチンスペースがついている。残り4つは、シャワーとトイレはついているが、狭めの部屋になっている。話を聞くと、アルマールとフレットとカルーネが住む場所にすると言う事だ。一階の店舗は、ウノテさんをはじめ露天商と言われる人たちがその日に来て店を出せるようにする仕組みなんだと言う。空いている場所で、500レイン払えば一日店が開ける。市場は、朝に開いて夜には閉じるので、毎日早くに来て場所を予約する必要がある。その為に、使用人を住まわせる部屋を四階に用意した。二階は、アルマールとフレットとカルーネとサリーカとタシアナがやってみたい店舗の為の場所になっている。従魔達を使って勝手にいじるんだと言う。金儲けが目的ではなく、どんなもんかを調べるアンテナショップ的な意味合いが強いんだと言う。三階部分は、これからのギルドを考えると、会議室や商人との打ち合わせが必要になってくる。メルナの館でもいいが、商人相手にそれでは安く見られてしまう。そうならない為の会議室であり。ギルドに出店をする人たちの会合の場所にする予定だと言う事だ。
一通り作ったら、カルーネから街路樹が欲しいと言われた。街路樹を植えられるようにすると、区画が壊れそうだったから、大きな鉢植えの様な感じの物を幾つか作成した。それに、従魔や眷属達に言って、地下二階から草木を移植すればいいだろう。ただ、どこから聞いたのか、今回作った店舗の屋上に3人専用のスペースを作って、そこにはSakura を3本植えるように言われた。
フェムは紫線の奥に。『夜の蝶二号店』用の店舗を用意して欲しいと言われた。模写でいいと言う事だったので、記憶を基に構築した。実際の営業はもう少し後にすると言う事だったので、営業前にもう一度調整する事を約束した。
次は....緑線の出発点にあたる場所に、建物を作成した。ゲートの邪魔にならないように位置にした。ギルドのマガラ神殿支部とでも言えばいいのか?このギルドは、受付業務が主になる。ギルドカードの発行は、ニグラの本部だけになっている。作った所で終わりにしたかった、メルナのマガラ渓谷の守備隊の横に、転移門トランスポートを作成して、簡単な建物を作成した。次は、ニグラの城門の外に、同じように建物と転移門トランスポートを設置した。場所は許可された場所で既に、ミヤナック家の護衛が準備していた。王家と話が付いていて、このゲートを潜って来た者はニグラでの審査を簡易審査のみ(大貴族よりも上)で通る事が出来る。ただ、守衛でギルドカードの提示と認証は必要になる。
次に、商人たちが望んでいた、国境の街シャルムにも同じように設置した。これで、国境の街シャルム→マラが神殿→ニグラがほぼノータイムで安全に荷物が運べる事になる。
後はミヤナック家の領内の街にも徐々に作っていく事になっている。そして、領主の街にギルドの支店を作っていく事になる。場所によっては、教会と併設する形になる。
そして、これらを仕切るのが、ギルドである事と、ローザス発案で、新興侯爵のマノーラ家が仕切る事が発表される。席上では、リンザー卿が、マノーラ家とは何だ?と質問する事になっている。その質問にはと言う感じで、陛下が答える事になる。陛下より、僕の素性の話になり、サビニの本名が、サビナーニである事が告げられ、姉の娘である事。それが証明された事。ニノサとサビニの婚姻を王国として認めた事などが順番に告げられる。そして、僕が左手の紋章を陛下に見せて、遡ってニノサに侯爵が与えられる。そして、ニノサが行方不明である事や。僕に紋章が顕現している事から、僕が第二代のマノーラ家当主に指名される。ローザス発案のギルドを取り仕切るために、メルナ周辺を領土とする事を改めて宣言され、謹んでお受けしまうで終わりになる。マガラ神殿に関しては、ニノサとサビニから託された物だと言う事にして、相続を王家において保証される形になる。
明日の段取りはしっかり覚えている。でも、流石に今日はつかれたけど、明日は王城での会議を見学に行くだけでは無く参加しなければならないから、しっかりお風呂に入っておこう。どこに入ろうか、迷ったが折角作ったし、メルナの屋敷のお風呂に入る事にする。ロルフとワクを見張りにして、お風呂に入った。疲れからウトウトしてしまった。ここにも寝湯は作った。寝っ転がって、お湯の布団に包まって、下から適度な勢いでお湯が噴き出してくる。自分で作ったが至極の一品だと思う。また枕にしている石がいい!!冷たさを維持する様にしてあるので、頭の部分が冷やされて、首筋から下が暖かくなる。本当に気持ちがいい.....。どのくらいこうしていたんだろう?疲れから寝てしまったようだ。ベッドで寝ることにしよう。これだけ疲れていたら、ゆっくり寝られるだろう.....。
目が醒めた.....はずだ。ここは、メルナの屋敷のお風呂。うん。覚えている。ロルフとワクに見張りをさせたはず....。
「あっリンが目を醒ましたよ」「いいよ。疲れていたんだろうから寝かせてあげようよ。」「えぇこっちでみんなで入ればいいのに」「ミル。一応タオル巻いて、リンを連れてこようとしない。」「いいよ。リンになら見られても、むしろ見て欲しい。」「あんたね。」「ほら、アデレードも乗っからない。」「フェム。貴女も食べていないでミルを止めて、」「やーよ面倒だもん。いいよ。もうどうせ見られるんだから気にしちゃだめでしょ。イリメリも、リンとは何度もお風呂に入っているんでしょ。ファーストキスはリンとか言っていたよね。」「こっ子供の時の話を今しない。」「マヤもそんなに殺気出さないでよ。貴女だって、リンとお風呂に入ったりキスしたりしているんでしょ。」「もちろんだよ。リンは僕の事が好きだからね。」「あんたいつから僕っ子になったの!」「昨日から、カルーネに聞いたら、こういうのが可愛いんでしょ?!」「あいつ、何吹き込んでいるんだ。」「ルナ。こっそり、リンの隣に寝ない。そこは私のが後で寝ようとしていた所!」「イリメリも。ほら落ち着いて、可愛い顔が台無しだぞ。」
あぁ夢なら覚めて欲しい。でも、みんな本当に綺麗だよな。どうにか、下半身が反応しなかった自分を褒めてあげたいよ。『リン。』『マヤ?何?』『今、幸せでしょ。』『そうだね。落ち込むのが馬鹿らしいと思えるくらいに幸せだよ』『うん。みんな綺麗だよね。』『そうだね。一人一人ゆっくりみたいよ。』『いいんだよ。リンが見たいと言えば、みんな喜んで見せてくれるよ』『それは嬉しいな。でも、僕を本当に好きで、そうしたいと思った時でいいよ。僕は、強制も強要もしたくないし、流されても欲しくないからね』『そうだね。分かっているよ。みんな、リンの事が好きなんだよ。全部リンのだからね。』『そうなの?僕は何もしてないよ。やりたい事をやってきただけだよ』『そうだね。でも、その結果が今目の前に有るんだよ。責任は取るんでしょ』『うん。そうだね。どんな形がいいのか解らないし出来るかわからないけど、僕が出来る事はなんでもするし、彼女たちを大切に思っているよ。』『僕の事も?』『おっお前いつから僕っ子になったんだ。』『昨日から!!』『まぁいいか。話しやすいほうで話せばいいよ。』『うん。僕は、僕だからね。アルセイドのときには、多分私って言うんだろうけどね。』『あぁそのほうがいいね』『でしょ。』『それで、僕の事の彼女たちの事も大切なんでしょ』『もちろんだよ』『誰が一番なの?』『一番ってどういう意味?』『そういう意味だよ』『う~ん。』『教えて、お兄ちゃん。』『マヤ....。』『そうだな。マヤは家族で妹で大切な存在』『ミルは、なんだかんだで気がついたら僕の側に居てくれる。一番安心出来る存在』『イリメリは、僕の事を考えてくれているのがよく分かる。一番信頼出来る存在』『フェムは、考え方が近いのか、阿吽の呼吸で話が通る。一番話せる存在』『ルナは、積極的だなと思う時は有るけど常識とかいろいろ教えてくれる。一番楽が出来る』『サリーカは、ツッコミがきついなっと思うけど、それが無いと暴走しちゃうだろう僕を見てくれる。一番必要な存在』『タシアナは、魔道具とかで僕の話とか楽しく出来る。一番楽しい存在』『アデレードは、まだよくわからないけど、話してみた感じだよ、一番近い存在って感じるよ』『他にも、アルマールやフレットやカルーネは眷属やギルド職員。全員が大切だよ。』『ありがとう。リン。リンに取っては、全員が大切な存在だって事なんだね。』『誰一人欠けて欲しくない。特に8人は.....。こんな僕のどこが良いのかわからないけど、向けられた好意に気が付かないほど鈍感じゃないよ。ただ戸惑っているだけ、今の状況とかもね』『そう。ねぇリン教えて、僕....僕達の事好き?』『嫌いなわけないよ。』『そうじゃなくて、リン。』『あぁ。。。。』『マヤ。好きだよ。妹としても異性としても好きだよ』『ミル。ミトナル。好きだよ。僕の心を救ってくれた事は感謝している。』『イリメリ。好きだよ。日本に居る時は解らなかったけど、こっちに来てはっきり解るよ。イリメリに甘えていたんだと・・・。』『フェム。フェナサリム。好きだよ。どこかで会った様な気がするけど、こっちに来て話をして惹かれているよ。一番最初に話しかけてくれたのがフェムだったよ。』『ルナ。ルアリーナ。好きだよ。ルナは覚えていないかもしれないけど、日本で子供の頃会っているんだよ。あの時に会いに行けなくてゴメン。』『サリーカ。好きだよ。こっちに来て頼ってだかりだけど、サリーカが居てくれて助かったよ』『タシアナ。好きだよ。タシアナは覚えていないだろうけど、子供の時一度会っているんだよ。オヤジとオフクロの記事の手伝いをしてくれていたんだよね。ありがとう。』『アデレード。なんで僕?と言う思いが今でも強いよ。でもローザスから話を聞いた。ここに居るって事は、アデレードもそれで良いんだろうね』
『マヤ。好きだよ。そして、ありがとう。皆への念話切っていいよ。初めから、皆に流していたんでしょ?』
「「「「「「「えぇぇぇぇぇ!!!!!」」」」」」」
「あっやっぱりバレた?」「うん。最初は気が付かなかったけどね。タシアナとかイリメリが俯いた辺りで解ったよ。」「あぁぁ失敗しちゃったな。」
「でも、今言った事は恥ずかしいし、”ずるい”とは思うけど、僕の本心だよ。みんな大切な人で、大好きだよ。」
「「「「「「「!!!!!」」」」」」」
「でも、こういう事は次からは辞めてね。身体が反応しちゃうと困るからね。」「他の三人とは話をしたの?」「うん。納得してくれたよ。」「それで、この屋敷に皆で住むんだね。」「リンは嫌なの?」「嫌なはずないよ。僕も男だよ。こんな可愛い子ばかりと一緒に住めるのを断るはずないよ。その為に、眷属を使って、使える魔法を使って、防御を完璧にしたんだからね!!」
お風呂から出て、このさきの事や、明日の事を話し合おうと言ったら、何故か全員に却下されて、そのまま大浴場で全員で浸かりながら話す事になった。
実質的な事は、僕が最終的に決めると言う事になったが、対外的な事として、公の場で、王族関連の時には『アデレートとルナ』が、ギルド関係の時で冒険者関連は『マヤとミル』か運営関係は『イリメリとフェム』が、商人関連の時には『サリーカとタシアナ』が、教会関係の時には『アデレードとマヤ』とフレットを連れて行く。
皆裸でタオルを取ってしまっている。こっそり、魔法で水をにごり湯っぽくした。見えなくしたのが却って悪かった。余計に舐めやかに見えてしまう。13歳の女の子達。犯罪だ犯罪だ。
それから、明日は全員で行くことになった。服を持っていない者も居るので、ルナと先にでて洋服を買うことになった。
それから大事な事だと言って、誰が僕の隣で寝るのか?寝る時の服装は?そんな事を真剣に話し始めた。メイドをどうすのかと言う話しにもなっていた。雇わないわけには行かないけど、これ以上女性を増やしたくない。でも、男性に身の回りの世話をさせるくらいなら自分でやるし、リンの世話も全部自分達でやるっと....。全裸で話すような事じゃ無いだろうにと思ったけど、口に出すと多分怒られる。僕の事なのに、僕の意見は通らないんだろう。
メイドの話になった時に、ロルフがヒト型で現れた。僕の世話係やこの屋敷の管理運営に関しては、眷属にまかせてほしいと言う事だ。ゴブリンから進化した、ホブゴブリンやゴブリナが戦闘では他の眷属には遠くおよばないので、世話係としてお役に立ちたいと言う事だ。僕としては問題ないと思ったが、イリメリとフェムが一応面接すると言う事になった。身の回りの世話はそれで問題はないが、屋敷の維持管理を考えなければならない。貴族になると、パーティを行ったりしなければならないし、客も来るだろう。その為の人員の確保も考えなければならない。眷属の中で、ゴブリンが進化して、ノームやドワーフも出てきたので、こちらは生産系のスキルが顕現しているので、タシアナが預かって、今度アルマールとカルーネの所につれていくと言う事だ。
あと、ロルフが爆弾を投げ込んでいった。僕を尋ねて、エルフ族が来ているようだ。エルフ来たぁぁぁぁと騒ぎたかったが....女性陣の冷たい目線で気持ちが一気に覚めてしまった。マガラ神殿には入れないので、結界を張った、旧魔物の里に来ていると言う事だ。基本的な話だと保護を求めている様子だと言う事だ。王城での話が終わったら早速行くと心に誓った。
真剣な表情になったマヤから「リン。今は良いけど、今後大変だって事は解っているよね?」「うん。ギルドも大きくなっていくからやらなきゃならないことも増えるから解っているよ。」「違うよ。リン。リンは明日には正式に侯爵になって王国内最大の領地を持つ事になるんだよ。その上、物流の根幹を変えてしまう事をやろうとしているんだよ?」「うん。だから、大変だと解っているよ。」「違う。」「マヤ。イリメリも立ち上がらないで...その見えちゃうから」「いいの!そんな事は!」「いい。リン。貴方は、独身の侯爵家当主なんだよ。継承権を放棄すると言っても、息子や娘には継承権が発生するんだよ。この意味解るわよね?」「あぁそういう事ね。」「そう。私達の誰かとは言わないけど、誰かを正妻に迎えて子供を作らないと、面倒な事になるくらい解るでしょ。一応、アデレードやルナが居るから、正妻に押し込むような事を最初からやってくる貴族や商人は居ないでしょうけど、数年経っても、正妻を決めなかったり婚約者指名をしなかったら、私達では不足だと貴族連中は考えて、娘とかをリンに押し付けてくるんだよ。」「リン。イリメリの綺麗な身体を見ながらでもいいから聞いて!」「おい。マヤ」「今すぐだと、僕が有利だし、僕以外の選択肢は無いだろうし、僕が選ばれるのは当然だから、今すぐとは言わないけど、15歳位には最低でも婚約をしないとダメだよ。いい。解った。」
「・・・・。ねぇアデレード。ルナ。でもいいかな?」「何?」「ん?」「この国の法律って重婚は認められているの?」「ん?全員が正妻って事?」「そそ」「大丈夫だよ。呼ばれ方は、第一婦人とかが一般的だけど、名前で呼ばせている貴族も多いよ。」「それって順位じゃなくて、『アデレード婦人』みたいな感じ?」「そ、それとは別に、婚姻関係にない者を妾と言ったりするよ」「へぇ」「ねぇ婚約ってどうするの?」「やり方は、主神に制約するって感じだよ。この辺りだとアウラ神が一般的かな」「婚約は何人でもいいの?」「うん。正妻になる者って意味だからね。」「へぇ解った。それなら、みんなと婚約する。いいよね?」
「「「「「「「!!!!!」」」」」」」
「あっマヤがダメだよ。妹だからね。」「えぇぇぇ」「「「「「「「(ぐっ!)」」」」」」」「(ジロリ)」「それで問題が解決するのなら、その方向で考えようよ。正式な結婚は16歳の時にしよ!!本当は、18歳って言いたいけど、それじゃ遅過ぎるでしょ。」「そうね。16でも遅いって言われるかもしれないけど、ギルドやアゾレムとの事が落ち着くのは、そのくらいだろうからね。私は、それでいいとおもうよ。」
「あっイリメリ。アデレードは、どこまで知っているの?」「どこまで?」「うん。僕達の事とか」「全部だよ。地球の事も日本の事も、立花達の事も私達とリンの繋がりの事も全部」「え!そうなの?」「うん。マヤが大丈夫って言うから、全部話した。」「うん。だから、少なくても、この屋敷に居る時にはいろいろ話をして大丈夫だよ。」「そうか、それなら良かった。好きな子に隠し事はしたくないからな」「ぅあ。。。うぅぅぅ。」
「こういう所が天然だって言うんだよ。」「見ました。あのテクニック。」「ええぇ見ましたよ。これでアデレードは完全に落ちましたね」「えぇ私達の時のようですわね。」「本当に酷い人ですよね。」「怖い怖い。これから、周りにも気をつけないと。ハーレム要員が増えてしまいますわ。」「えぇそうですわね。これ以上強敵はほしくないですからね」「全くですわ」
「あの皆さん。打ち合わせしてるネタですか?」「あんたが悪いんでしょ。構わず女の子を虜にしているのが....」「僕に、そんなつもりは....」「えぇそうでしょうね。そんなつもりがあったら怖いよ。だから手に負えないって言っているの。」「だって、僕、日本でモテた記憶なんて無いよ。」「気が付かなかっただけでしょ!!」「言ってくれたら嬉しかったのに....」「言えるわけ無いでしょ。私達の事なんて微塵も気にしていなかったでしょ!!」「・・・・・・・ゴメン。」「謝らないで。こっちがむなしくなる。」「うん。」「だから、こっちでは遠慮しないって決めたの!ミルもイリメリもサリーカもルナもタシアナも遠慮なんてしてあげないんだからね。」「・・・はい。覚悟しています。」「うん。よろしい。」
何故か拍手が湧いていた。それから、本人を目の前にして、ガールズトークをはじめた。きわどい発言も出ている。お風呂から出ようとすると、それぞれの従魔に命じて、僕をお風呂の中に連れ戻す始末。その後居た堪れない感情のままお風呂に浸かる事になった。
何か忘れていると.....それを思い出そうと必死になっていた。
「あっ!!!!!」「リン。急にどうしたの?」「アデレードに従魔つけるの忘れていた。」「従魔?」「そ。皆にそれぞれ僕の眷属を付けて、護衛兼連絡係になってもらっているんだよ。ローザスにも二体付けているとおもうけど....。聞いてない?」「あぁぁぁ聞いた。聞いた。すごく自慢された。ルナのお兄さんにもついているんだよね?」「あぁハーレイ重度のシスコンね。ついているよ。」「あぁシスコンとはいい表現で、そうそう。可愛いだろうと最初言われて、次に信じられない位の強さを見せられて、そして影に入る所を見せつけられたわよ。」「あっそっちも忘れてた...ルナ。僕、ハーレイに殺されないかな?」「どうかな?私のすべてを見たって言ったら殺されるかもね。」「だよね。」「でもいいかぁ、可愛いルナを見れたんだからしょうがないよね。」「あぁぁぁ大丈夫だよ。あぁ恥ずかしい。面と向かって言われるとこんなに恥ずかしいだね。」「でしょ。解ってくれた。」「うん。これはずるいね。初めてあった子でも好きになっちゃうよ。」「でしょ」「あのぉ...ルナさん?」「あぁハー兄様でしょ。大丈夫だよ。お父様にこっぴどく怒られていたからね。リンとの絆の方が家として大事だと。王家に嫁ぐようなものだから反対するお前がおかしいってね。」「あぁそうか、僕が侯爵になったから、そうなるんだね。」「そういう事。ネチネチは言われるとおもうけど、大丈夫だよ!!」「うん。ありがとう。」「あぁそれで、アデレードの従魔なんだけど、どうしようか?それに、これから、連絡が増えるだろうし、みんなも従魔増やして、後、ナッセとナナとガルドバとかにも従魔をつけようか?」「そうだね。後、出来たら、ウーレンとウノテとサラナとラーロさんにも付けてほしいかな?」「うん。大丈夫だよ。なんか聞いたら、強くなくても良いのなら、ワーウルフが進化したら、全員に陰移動が付いたらしいよ。」「今、ワーウルフって言った?」「うん。」「強くなくてもいいって言った?」「うん。僕の眷属の中だと、下から3番目らしいからね。」
「ねぇみんな。リンって世間知らずなの?」「アデレード。何を今更。」「えぇそうだよね。ワーウルフじゃ弱いよね。でも、アデレードには、低レベルになってしまうけど、リザードマンから進化したドラコニアンの女型のドラコニエンをつけようと思っているから安心して」「はぁ馬鹿なの?ねぇリンってこんなに馬鹿なの?」「ねぇリン。」「なに、ミル?」「ワーウルフの強さってどのくらいか解る?」「僕でも簡単に倒せたから、弱いんじゃないの?眷属が付く前の僕だから、本当にたいした事無いはずだよ」「えぇそうね。ぶっ飛んだスキルじゃなかったけど、その時には、ロルフが居たんだよね?」「うん。殆どロルフが倒してくれたんだよ。」「そう。その時には、ロルフは既に眷属になってなかった?」「あっ」「でしょうね。あのね。リン。ワーウルフ一体を倒すのに、駆け出しの守備兵だったら、1対1ならまず勝てない。確実に殺される。1対3でも多分負ける。よほど良いスキルがあって生き延びられたら運が良かったといえるレベル。1対5でどうにか勝てるだろうけど、犠牲は少なくない。下手したら全滅の可能性もある。1対10で確実に倒せるけど無傷で済むかはスキル次第。って感じだよ。」「へぇそうなんだ。んじゃ。ワーウルフが49体居るから、490人と戦ってもなんとかなるかもしれないんだね。」
(「ねぇイリメリ。私、この人を思いっきり殴りたいけど、いいかな?」「大丈夫。アデレード。私も同じ気持ちだから....でも、ミルが説明してくれるよ。」)
「あのね。リン。ワーウルフは集団になれば連携してくるんだよ。そうなったら、守備兵なんて倍の数が居ても立ち打ちできないよ。10体以上いたら、多分国が出て来るレベルだよ。それの進化したバージョンなんでしょ。」「うん。一体だけ、ウルフキングにもう一体はウルフクイーンになったって言っていたよ。番になっていいかと聞かれたから許可は出したよ。」
「もういい。聞きたくない。この人に敵対したアゾレムや宰相派が可愛そうになってきた。」「でしょ。アデレードもやっと私達の気持ちが解ってくれたみたいだね。」「うんうん。すごく嬉しいよ」
なんか、端っこで可愛い女の子同士が抱き合っている。可愛いお尻を見てしまった。
「リン!」「はい!」なぜか怒られた。見ちゃダメなの?
「アデレードにつける従魔やこれからの事は、明日ギルドが正式にオープンした後で、夜にでも関係者全員集めて話をしましょう。皆もそれでいいわよね?」
誰からも意見が出なかったからそれでOKとなった。「リン。」「はい。イリメリ。なに?」「眷属の情報を解っている限り明日まで調べておいて、素体数が多いから大変だろうけど、必要な事だからお願いね。」「うん。大丈夫。ドラウとヒューマがやってくれているから....。」「そう、それなら大丈夫だね。」
お風呂場を出た。脱衣所が一つしかなかった。そして、「みんなもう良いわよね?」「うん。問題ない。」「リン。脱衣所からの横に部屋を一つ作って、その部屋を四階の私達の部屋まで伸ばして、部屋にくっつけて、そして、今ある扉を無くして壁にして、使用人の館に繋がる通路を一つ作って、繋げて、こちら側にだけ鍵をつけるようにして。」「ん?そうすると、このお風呂は僕達だけが使う事になるけどいいの?使用人も鍵がかかっていたら入れないよ」「それでいいの?」「なんで、最初からそうしないの?」「だって、そうしたとしたら、リンは勘ぐって、このお風呂には入らなかったでしょ?」「あ....うん」「でしょ。だから、こうして一緒にお風呂に入るまではこのままにしておこうって決めたの、案外早くて嬉しかったよ。」「そうなんだ....それじゃ作るね。」「うん。お願い。」
要望通り修正を行った。段々と【建築魔法】の制度が上がっている感じがする。
「出来たよ」「うん。ありがとう。」
そう言って、全員が全裸のまま階段を上がっていく。ミルとイリメリに手にホールドされたまま上がって行く。もちろん着替える暇なんてなかったから全裸だ。そのまま全員が寝られる位大きなベッド(いつ作ったんだ?)の上に皆でダイブした。このまま寝るらしい。横に寝るのは順番らしい。ベッドの上で僕に何されても抵抗しないと言う嬉しい約束事があるらしい。気分じゃ無いときや出来ない時は、自分の部屋で寝る事にしているらしい。そして、順番は決められているが、僕から指名された時には、順番が変わるらしい。そんな事を、イリメリに説明された。普段は寝間着の様なものを着ているから安心してとも言われた、今日は初めてここで寝るから特別だと言う事だ。そして、今日ボクの横で寝るのは、アデレードとマヤだと言う事だ。布団に入って、ランプの魔道具への供給を切ると部屋は真っ暗になった。
寝られない.....って言うこともなく、人肌の暖かさや安心出来る感情やらで眠くなってきた。目を閉じれば寝られそうだ....
「おやすみ。」そう呟いて、目を閉じた。

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