白と華と魔王と神と

アルマジロ@小説書いてます

作戦会議?


「ハクヤさん、全員2階に集まりました!」
「わかった今行く」
2階ホールはざわざわとしていたがどこかピリピリとした空気が流れている。
俺が入ると糸を張ったようにピンと空気が張り詰め、ざわつきも無くなりホールは静まり返った。
「みんな、よく集まってくれた。今回の作戦は、正直作戦と言うまでもないものだ。内容は至ってシンプル。俺、そして『雷炎氷華』のメンバーの討ち漏らしを討て。もちろん、しっかり報酬も出るし戦闘後には好きに素材を持って行ってくれて構わない。まぁ、その辺りのことは自分たちでやってくれ。まぁ戦闘を開始すれば嫌でもわかるだろうが、お前らは俺らの邪魔をするな。不満はあると思うが撃ち漏らしと言えどほぼ常に戦闘することになると思う。ただ魔物に囲まれてどうしようも無くなるって可能性が低くなるだけだ。振り分けられた区画ごとに散開し、各個撃破を基本として戦闘しろ。全員生きて帰れ。以上だ。」
「おい!ちょっと待てよ!Sランクだかなんだ知らねえがそれは調子乗りすぎなんじゃねえのか!?」
「お前みたいな輪を乱すやつは作戦に必要ない。反対するなら案を出せ。絶対に奴らを殲滅できる案を。できないなら大人しく従え。それもできないのなら勝手に戦って死ぬか街で小さくなって震えてろ。ド三流。」
騒然とするホールを後にして、ギルドを出る。
帰って飯食って寝とくか。
辺境伯邸へ帰り、ご飯を作って貰い、起こしてもらう時間を教え、寝る。


コンコン「失礼します。ハクヤさん。起きてください。お時間です」
「んー?んぅーー」
うん。よく寝た。メイドさんは時間通りに起こしてくれたようだ。
「ありがとう」
「いえ、では、失礼しました」
お辞儀をして去っていく。あれ?そーいえばあのメイドさんは避難しないでいいのかな...?
まぁいいか。
少し、準備をして辺境伯邸を出て、急ぎ足にギルドへ向かう。
受け付けを素通りしギルドマスターの執務室へ。
「どーぞ」
ノックをして返事と同時にドアを開ける。
「どーなってる?」
「待ってたよ。出る前に少し茶を飲みながら話でもどうだ?」
「仕方ない、もらおう」
「レヴィ!お茶を2つとなにかつまめるものを」
「はい」
「で、どーなってる?」
「そーだな。予定戦闘地区まであと2時間ってとこだな。しかし、また無茶な作戦を立てたな。しかもどっかの誰かさんが最後に盛大に煽ってくれたそうでな?集められた冒険者からの苦情が多いのなんのって。戦闘前にこれでは困るるんだがな?」
ちょっと機嫌悪そうな顔のメルクが嫌味(?)を言ってくる。
「お茶です。どうぞ」
「あぁ、ありがとう」
「ありがとう、下がっていいぞ」
レヴィは一礼すると出ていった。
「俺はそんなもん知らん。捨て置け。俺らの攻撃に巻き込まれて死ぬか、街を捨てるか、2択だ。お前は俺が全力を出せない状態にして街を捨てるか?それとも俺が冒険者ごと全滅させるか?」
そんなもん知らんと一蹴する。
「どっちも困る。俺から説得しておく」
仕方がない、とめんどくさそうな顔である
「ギルマスがそんな顔でいいのかよ。」
「やかましい。」
「まぁ迷惑をかけるな」
「まったくもってその通りだよ。はぁ。。。」
メルクがため息をついて立ち上がり一言。
「さて、出陣と洒落込もうか」
「洒落込むことじゃねえだろうが、馬鹿」
「そこは乗っておけよ。面白くない男だな。モテんぞ」
「あぁーうるせぇー。そもそもモテなくてもいいんだよ。行くぞボケカス」
「酷い言い様だな。これでも君より偉いんだけどな。はぁ、、、そんなことは置いといて、行こうか」
「ああ」
ギルドから出て、最終防衛ラインを張ってある南門へ向かう。そこで冒険者達と合流し迎撃を開始する。



「さて諸君、今回の作戦にはまぁ不満もあるだろう。だが君たちにも戦闘は確実にあるし、命の危険が少なく、素材も取り放題、それにきちんと報酬も出る。これで我慢してくれ。SSS級の実力を持った冒険者が本気でやるって言ってるんだ。くれぐれも巻き込まれて命を落としなんて報告を聞かせないでくれ。以上だ」
こいつ!!!!とんでもねえこと吐きやがった!!
「おい、変な事言うんじゃねえよ」
「皆を納得させるためだ。許せ」
「はぁ、仕方ねえ。号令出せ。行くぞ」
「それでは諸君、我らの街を守るため!これまでに莫大な被害を受けてきた借りを返すため!是非とも死の行進デスマーチをぶちのめしてやれ!行くぞぉ!」
『おぉおおぉぉぉぉお!!!』
メルクの掛け声とともに城門が開かれ、怒号で広場が震えた。やはり、ギルドマスターと言うのは人望が厚くないと出来ないのだろうか。凄まじいカリスマ性だと思う。
「さすがですわ。カリスマはやっぱ違えますわ」
素直に言うのは嫌なので茶化しておく。
「やめろ、茶化すな。ほら行くぞ」
少しふざけたが本心なんだがな。まぁ、それはさておき、準備しとかないとな。心の準備とか。
なんだかんだやっているとアルフレッド達がこちらへ歩いてきた。
「おやおや、今回の作戦のキーパーソン様達じゃないですか」
「やめてくれ。しっかりとやれるかどうか心配ででたまらないんだよ」ほう、アルフレッドも心配とかするんだな。
「今、失礼なこと考えなかったか?」
おや、バレたか。まぁ言わないがな。
「いや、そんなことより、安心しろよ。別にお前がしくじっても俺らがいる、さらにお前の後には腕の立つ冒険者だって控えてる。何も心配することはねえ。ただ、暴れてこればいい。さて、俺からのサプライズプレゼントだ」
4つの少し容量の大きめなマジックバックを渡す。
「これは...?......マジックバック!?」
「なんだと!?」
「そ、そんなもの...」
「違う違う。それは付属品だから。中見てみ?」
「いや、こんな高価な付属品ねえよ。お前アホなのか?」
そうボヤきつつも4人は袋の中に手を突っ込んでがそごそと中に入っているものを取り出そうとしている。
「これは...」
アルフレッドが取り出したのはヴィ〇ラニウム(キャ〇テンア〇リカの盾とかに使われてるやつ。俺が創造で再現したやつだから(仮)付けてもいいかもしれない)とオリハルコンとヒヒイロカネにたっぷりと#魔力液__エリクサー__#を練り込みつつ合金にした魔導金属で俺が魔力をひたすら注ぎながら作ったバスターソードだ。後で説明するつもりだが前に渡した物の数千倍はえげつない性能になってる。
「す、すごい。なんだこの業物...」
アルグレスに渡したの袋に入っていたのは霊刀 伊邪那美 と 霊刀 伊邪那岐 という二振りの刀だ。まぁ『Another』の裏ラスボスのソロ限定ミッションをノーダメクリアした時の報酬だ。正直ほぼ不可能に等しい。しかも入手方法は手に入るまでわからない鬼畜さ。たまたま俺は暇すぎて遊びでノーダメ縛りしてたからダメージ受けずに倒せて手に入ったけどほかの人は無理だ思う。そもそも条件に気づかない。当たり前のようにバケモン性能。セット効果まである。アルグレスに二刀流をずっと練習させてきたのはもとよりこれを使わせることを想定してたから。しっかりと形になったので渡すことにした。しっかり使いこなしてくれよ。
エリスにはマスターした4種の武器種の武器をゲーム時代にパーティプレイとかする時にある程度弱体化するために俺が使ってた武器を入れておいた。それでも一個一個当たり前とでもいうかのように性能がぶっ飛んでるから使い方は気をつけてもらわなきゃいけないが。まぁあいつなら大丈夫だろう。なんだかんだでしっかりしているからな。
華音には護身用に短剣。それと遊んでたら出来た魔法効果付与をガン積みしたティアラを入れておいた。短剣は俺の持ってる使ってない短剣の中では1番の業物を渡した。え?過保護?黙れぃ!これでいいのだ!


「こんなもの貰ってもいいんですか?」
「どーせ使わないからな。死蔵されてるよりは使ってもらった方がそいつらにとってもいいだろ。まぁ、卒業祝いの前払いだ。それ担いで来い。大暴れすんぞ!」
「おう!」「はい!」「りょーかい」「おっけー」
今度は返事合わねえのかよ...
まぁそれもそれでいいか。
今回の作戦の再重要人物5人はそうして街を出て戦線予定地へ向かう。


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