~異日本転生~チーオタ少年はハーレムの為に国家魔法師に成る!

奈楼小雪

32「少年少女達のお花見」



 4月の中旬、桜の花で、満開の東京。 とある私有地の中で、多数の国内外の高級車が止まっている。 黒服にサングラスを掛けた男達が警護をする。 中では、額に傷や男達が杯を持っている。 中央に、凛とした和服を来た女性が、立ち声を上げる。
「今後の、我が寧桜組の発展を願い、乾杯!!!」
「「「「乾杯!!」」」」
 建設業大手の寧桜組のお花見が、開かれた。 かっては、反社会勢力担う業界の大手で有った。時代と共に廃業。 今は、建設以外にも複合産業を展開、多数の警察OBを会社役員に抱え、大学生の憧れの企業。 決して、地下シェルターを借金が払えない人間に作らせたり、血を抜く麻雀をしたり、豪華客船で賭けをしたり、鉄の柱を歩かせたりをするブラックな企業で無いという事に表はそうだ。
 彼等が飲み、口が軽くなり。
「この間、他の組の奴らが、元野球選手の何とかに売った売人を……」
「さんの企業の粉飾決済では、お陰様でえろうもうけさせて貰いました……」
「他の組の内部抗争で、米国とか大漢製の銃が……」
「芸能業界のスキャンダルは、高く売れてなウハウハ……で……今話題のべ……」
 と言っている様に聞こえた人は、厳つい傷が付いた顔とゴツイ躰から【軍靴の音が聞こえる】亜種、【極道の会話が聞こえる】的な幻聴症候群に掛かっている。
 実際の内容はこんな感じ。
「片栗粉は、トロミが付いて料理に欠かせない合法な白い粉でイケメンをCMに出して、美味しそうな顔をさせるだけで、売れ過ぎて笑いが止まりませんわ」
「株価の乱高下は、イカんわ、でも何とか儲けて、おります」
「この頃は、MADの魔法銃に飽きた若者がリアルなプラモガンを欲していまして、ネット通販で大儲けですわ……」
「芸能界の3次元アイドルはスキャンダルだらけですわ、この頃は、2次元のテクノアイドルの動画配信とグッズを展開し、儲けていますわ」
 至って、普通の企業の役員の会話をしている。
 母親達は、どんな会話をしているか見てみよう。
「そういえば、愛鈴あいりんからサンプルで貰った、自動人形オートマターが凄い人気でね、増産に入ったんだよ」
「美咲ちゃん、それは良かったー」
「碓か介護用と幼児用の補助自動人形オートマターだったよね」
「そうだよ、道子ちゃん。介護用は、ダンディ男やピチピチ女性看護婦さんに子供用は機械感が溢れる子供らしいデザインにして売り出したのよ、此れを提案してくれたのは立君なのよー」
「そして、介護様には擬似うんちゃら機能もつけたら、10人程のお年寄りが腹上死テクノブレイクしてしまってね。表向きは、心臓発作だけど遺族の方はこんなに幸せそうな顔で逝けて良かったって大好評よー」
「流石、我が息子ね、今後の高齢化社会の防止にまで、気を使うなんてすごいわー」
「「ええ後は……沢山元気な子を産んで貰えれば、文句は無いわ」」
「まだ12歳よー早いわー」
 道子は、梅酒を美咲と愛鈴に注ぎ、息子と将来の娘達を見つめる。
 視線の先には三人がいる
「立君あーんして!」
「結衣ちゃん私が先よー立君アーンして」
 少年を挟んで、少女達が言い合いながら箸を持ち、立に選択を迫まりる
『若いとは、いい者だな!爺さんや』
『ハハh、そうだなバアさん』
『そうですね、紅さんに正義まさよしさん
 洋人形と人型の2体の魔法騎士マジカルナイトが、会話をしている。
『所で、MEGAさん今日は【第九】は、必要ないのかね?』
正義まさよしさん、それなら問題は無いです、ホラ』
 と見せるのは、欠けた林檎マークが入って居るスマホ。 表示には、【第九】と表示されている。
『激しい運動をしない時は、私はこの音楽とこの日本酒とおツマミという物が有れば、エネルギーに成ります』
『そんな事って、あるんだな』
『アルアルねーよぞい!』
『クラスのみんなには、秘密だよ!』
『何をぞい?』
『私が魔法騎士マジカルナイトって事を……』
『酔っているぞい?』
『よって何て、居ないよー』
 MEGAがバタッと倒れ、正義が後ろから支える。
『紅婆さんやどうすれば良いのか?』
『まあ、介抱して、上げなさい』
魔法騎士マジカルナイトってどうやって介抱するのさバァさんーん』
 紅は正義まさよしの声を背後に聞き、少年少女達を見ている。
 何時の間にか押し倒された立を左右から覗き込むのは、赤い瞳の結衣と蒼い瞳の美雪。 瞳の色に合わせた、晴れやかな和服の晴れ着が、動いたせいか少しずつ服がはだける。 2人は顔を見合わせ、後に立の左腕と右腕を枕にし、立の躰にまとわりつく。 躰を少しずつ下げ、両足で立の脚を其々挟み、躰に抱きついた。 挟まれている立は、2人の少女からするいい香りと温もりを感じた。
「(ああ、此れが、女の子の温もりか……前世では年増のババアしか居なかったしな……)」
 と思いながら満足感に浸っていると、少女達は更に立をギューと挟み吐息が頬を撫でる。 左手の暖かい温もりとスベスベの感触で、美雪の方を見る。 何時の間にか自分の手が、美雪の和服の中に入っていた。
「立君どう暖かいでしょ…どうせなら」
 にやっと、悪い笑を浮かべ、立の耳元で囁く。 そして、胸元を少し見せ始め、目の前には白い丘が見えた。 あと、もう少しで、発展途上のピンク色の所が見えそうだと思った時に、目の前が暗くされ結衣のしゃがれた声がした。
『妾とゆう存在が有るのに、他の女子にウツツを抜かすとは罪作りな男、小娘よ上にお主の兄が居るが良いのか?』
 美雪が上を見ると、其処には器用に木の枝で足場を作り、録画付きカメラを持つ兄の姿が見えた。
「オニーチャンのバカーヘンターイ」
 美雪は、胸元を抑え叫びなら投げるが、其処に達矢の姿は無く、当たった桜の花びらが3人の上にパラパラと舞う。2人の少女に挟まれ、花びらと美しい少女に囲まれる立の姿は、まるでどっかの国の後宮で優雅に生活している若き王子にも見える。
 やがて、花びらと一緒に、何か紙が落ち、結衣が其れを手に取り開くと3人で覗き込む。
【緊急依頼:日本に秘密裏に持ち込まれる予定の新型ニュー魔法騎士マジカルナイトを破壊せよ!詳しくは、達子先生より聞くこと】
 と書かれていた。
***
 場所は変わり、サングラスを掛けた白人や黒人の護衛官が居る桜の木の下で、2人の人物がチェスをしている。
「チェックメイト」
「……負けました」
 白いヘルメットを被った人物が、頭を下げる。 蒼いドレスの様な制服を来た女性は、満足そうな顔をしながら金髪のシルクの様な髪を左手でクルクルさせる。 そして、チェス盤の上に機体が描かれた書類を置くとチェスがコロコロと足元に転がっる。 白いヘルメットの人物は、其れを我関せずという感じで、書類を見る。
「此れは、我が国の非核三原則を犯し兼ねない、魔法騎士マジカルナイトのですね……」
「ええ、我が国と日本国の最新の魔法騎士マジカルナイトでも有ります。ですが、既にこのタイプの魔法騎士マジカルナイトを嫌う勢力に、感づかれた様です」
「ほぅ、という事は既に大体の検討は、付いている様で?」
「ええ、出てくる相手もね……ボーイアンドガールズと言って、おこうかしら?」
「シャイニング・ウィザーズですか……」
「ええ、彼らには何としても出て来て貰って、攻撃して貰わ無いと困ります。そうしないとリークした意味が無いですから」
「元帥閣下は、先日の件を彼らの仕業と疑いで?」
「女の感という奴ですわ……彼らの対応の速さと言ったらまるで…」
「貴国の紛争に対する介入の速さの様ですね……起こると知っていた様だと、言いたいのですよね」
「「ハハハHAHAAHAH」」
「冗談は其処まで、にしといて」
 女性が、チェス盤をひっくり返す、多数の立体映像が展開される。
「宇宙に空・陸・海に、海中に凡ゆる所から映像を録っています。どれか1つにでも彼らの姿が、確認出来ればよし、輸送護衛中の護衛官達や魔法騎士マジカルナイトが、彼等を捕まえられれば尚良し。全ては、彼らとの会談を我が国にとって優位に進める為の何か材料が欲しいのですよ」
 其処には、多数のイージス艦に囲まれた輸送艦と軽空母らしき物が、戦闘機を発艦させ中央には大型のタンカーが3隻並んでいるのが、見えた。

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