~異日本転生~チーオタ少年はハーレムの為に国家魔法師に成る!

奈楼小雪

23「部活勧誘騒動始末記」


 此処は、保健室の中。 少年少女達が、椅子に座り、保健医の尾根達子おねたつこと向き合っている。
 「君たちは、左官クラスの人間や多数の人間の首を飛ばし、今度は誰の首を飛ばすつもりかい?」
 後ろには、巨大な鏡面状の物体に、宇宙船らしき物が寄った、と思いきや発射された光線で、跡形も無く吹き飛んでいく、映像が見える。
 「先日、結衣さんが召喚した【イズレハラウ・ローン要塞】を巡って、各国は宇宙船や偵察衛星を飛ばした。だが、全機が消滅した」
 黒い三角形のピラミッドの映像にする、プラミッドに光が落ち、周りの装甲車や隊員や抱えるMADに光の束が飛び、ある物は爆発し、吹き飛ばされる映像に成った。
 「更に、毎回地下のジオフロントという物へ、この光線が落ちる時に軍の機器やMADが全て破壊される。但し生徒が、持っているMADや生徒には影響が無い。自衛隊・米軍に一般人の研究者も全員が、同じ様に雷のダメージを受けている。しかも、耐磁や耐電処置を施しているのにも関わらず、全員が感電し、病院送りにされた。さらに」
 映像が、変わるとロシア当たりから、大量のレーザーらしき物が発射されるが見えた。だが、要塞からも光線で発射され、押し返される様に光線がウラル山脈方面へ向かい、そこに雲が発生した。
 「大ソビエト国家統合体(大ソUnion)が、大出力の荷電粒子砲で対抗した。だが、歯が立たず、発射基地が有ったウラル山脈基地が丸ごと光線で抉り取られた」
 雲が晴れると長い山が有った所が無くなり、海側から水が入り始めて居る映像が映る。
 「凡そ、5万人の兵士が居た、ウラル大要塞が消失した。現在は、大ソビエト国家統合体(大ソUnion)と大漢民国の間で、軍事的な緊張が増してきている」
 「【イズレハラウ・ローン要塞】や【ネオエネルギージオフロント】を国際管理しようと、各国の担当者が東京に集まろうとした。だが、担当者が乗った機体が洋上でこの光により消失した。何か言う事は?」
 達子は3人を見、立て続けに言う。結衣が、恐る恐る手を上げた。
 「この子は悪い子じゃなくてね、自由が好き、色んな情報を集めていて自分に害を加えたり、管理しようとする人や国家が嫌いな優しい子なの」
「で、この子の目的は?」
「無いよー元々は何だっけ?昔の魔法使いが世界中を平和にする為に軍や偽りといった性質を持った人間を片付ける為に作ったみたいな感じかな?」
「軍は分かるが偽りとは?」
「えとねーこの子が集めた情報の中で正しい事を言わないで、特定の国に利益を誘導したり、国民を騙そうとする組織や企業かな?えと【報道しない自由】【一発なら誤射かもしれない】【キムチ鍋が1位】【原作でお粥をアニメでサムゲタンにする】とかと情報操作を行ったりする企業団体とかみたい……昔、この子を作った魔法使い達も有る事無い事言われたりして、リテラシイが無いマスメディアや戦争に嫌気がさしたのが原因で作ったのかな?」
 「どうして、疑問形なのかな?」
 「うーん、頭の中に、情報としてあるけど、確定した物では無いみたいな?感じだからね」
 達子のMADが、光り映像展開されると其処には、某テレビ局や某新聞社の本社・支社に光線が当たると当たった建物だけ、綺麗に消滅した衝撃映像が展開される。
 「一発なら誤射かもしれない?」
 結衣が、首を傾げる。
 「おい!」
 「一発なら誤射に違いない!」
 結衣が、キリッと済ました顔で言う。
 「断定するな!」
 「私はかよわい女の子アルニダ、不思議な特権で、守られるアルニダ。愛国心無罪で尖閣我が領土アル!慰安婦問題解決するニダ、アトこれらの映像は良くできた、日帝の高度な妄言妄想アルニダ」
 「結衣ちゃんは、女の子で有る事は事実だけど、れっきとした大和撫子だよね。後、どこでネタを拾って来たか知らないけど、3次世界大戦後に全てかたが付いて、今はそんな特権や問題は無くなっている。」
 達子に生徒データとそれ等の事実を見せられ、答えに窮する結衣を見て立は助け舟を出す。
 「で、達子さんは何が、目的なのですか?」
 「本当は君達に軍に所属して……」
 「断ります!」
 「何故そこまで、軍を嫌う?」
 前世の立が、情報媒体のエシュロンとして様々な国の軍や個人の情報を抜いていた。その中で、軍は国民の命・財産を守る為には欠かせない物である事は疑い様も無い事実で有る事は分かっている。 だが、軍を文民統制シビリアンコントロールするはずの政治家や果ては軍を敵視する政治屋か団体まで、他の国の軍組織からお金を貰っているという事を知った。 その時から、軍と其れに伴う産業複合体コングロマリットを憎んだ、とは言えないので別な方便を使うことにした。
 「では、どうして、第3次世界大戦が起きたのですか?其れによって地球と日本の半分の人口が失われたのです。」
 「それは、不可抗力という物が、積み重なって…」
 「御託は、どうでも良いです。結論は貴方自衛隊と当時の政治家は、無能だったのですよ。9条とか攻撃されないと攻撃出来ないとかのたまわる腑抜けた平和主義者共おはなばたけどもを何とか出来きず、外敵の侵入も許して」
 「貴様!ッツ我々が」
 「どれだけ苦労して、日本の領土と平和をもぎ取ったか?でも、其れは元から有った物で、奪われた物を取り戻した。それ以外に、何かしました?何もしていないなら無能でしかない!そして我々が、軍に入ったら問題が有ります。」
「何だ?言ってみろ」
国家魔法師ウィザードに成れない事です。軍に属する以上全ての結果や功績は軍の物に成ります。国家魔法師ウィザードには、優れた功績と人格が備わっている事が条件ですからね。」
「結局の所は国家魔法師ウィザードは軍に属するが……」
 「ええ、ですが軍人から国家魔法師ウィザードに成るのと、一般人から国家魔法師ウィザードに成るのはどちらが簡単でしょうね?軍に使われず、己の力だけで国家魔法師ウィザードを目指します。」
 「軍に絶対に、お前らを必要し、何らかの手を打ってくるぞ家とかに……」
 「母さんがこの頃、戦う相手が居ないって言ってました。是非とも、日米合同で参加されたら如何ですかね?メイド長のアドラーさんは、この間、侵入してきた何処かの国の人間を箱詰めし、その国の大使館に送ってましたけど?」
 「其れでも、大人と言う生き物は強い物を持っている。自分より、若い特に子供は自由が効く存在だと思っている。君達の様な。異端者イレギュラー相手にもね。でもそこまで言われたら降参だ!」
 達子は、両手を上げ負けたと仕草をした。
 「ですが、私達が軍に属さなくても、軍のお仕事をお手伝い出来る方法は有りますよ?」
 「そうなのか?」
 「ええ、学校ギルドに依頼すれば、良いと思いますよ。但し依頼が適正で有る事と依頼料は高いですけど」
 「分かった、上と相談してみる」
 立と結衣、美雪が保健室から出ていくと、達子は軍用通信用MADを入れ上に報告を入れる。
【題:3人への軍の勧誘について】
 残念ながら3人の軍への勧誘は断られました。彼等の目標は、国家魔法師ウィザードに成る事で有り、軍内で成り上がる事は無い様です。但し、学校ギルドを通じて、それなりの適正な理由と依頼料で有れば彼等の功績●●と成り、許容範囲の活動と成るそうです。ですが、くれぐれも裏の理由が有っても隠さず其れを明らかにして、依頼しなければ先日の防衛省の超極秘含む全データが何者かに閲覧された後に、左官のデータがメディアに公開される様な事態が起こる可能性が非常に高いです。くれぐれも、立という少年には、気を付けるべきです。12歳というのは、普通ならまだそんなに世界を知らないハズ。だが、彼は、恐ろしく長年生きていた者の様な違和感が有る。
 最後に、ある文を打ち込んだ。 達子はその文を消して、送信した。
「調査を行う必要が有ると書いたら、恐らく私が彼の事を調べるはめになる。美雪に、嫌われたく無い。私は国と美雪、どっち取るかと聞かれたら常識的に、美雪だろうな」
 椅子に座りながら達子は、服の下から首に掛けていたロケットを出し開ける。其処には、最近撮ったばかりの愛すべき妹が、ドヤ顔をしている写真に向けキスをすると達子は仕事に戻っていった。

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